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時評コラム

田原総一朗の政財界「ここだけの話」

ポスト麻生の「鳩=鳩」対決へと導く
「かんぽの宿」問題

 もし都議選と総選挙の同日選挙をしないとなると、私は、8月下旬が選挙になるのではと思っている。遅くとも9月2日または3日までだろう。

 なぜなら、これまでGDP(国内総生産)はマイナス続きだったが、4-6月のGDPは、財務省筋からの情報だと、前期比でプラスに転じると言われているからだ。それも相当プラスになる可能性もあると言われている。

 この4-6月のGDPが発表されるのが8月中旬だ。

 GDPの大幅なプラスは、自民党にとってほとんど唯一の追い風なのだから、この発表を待って選挙となるだろう。したがって、8月下旬から9月初め、という可能性が高くなってくる。

 しかし、それまでにおそらく麻生降ろしが起きるだろう。

 そして、鳩山さんはそれを狙っているだろう。

 民主党の鳩山由紀夫代表が面白いことを言っている。

 「私は正攻法で正面から(自民党に)戦いを挑み、政権交代を果たしたいと願っているハトだが、もう1羽は中から内臓をえぐってしまうのではないか」

 “もう1羽”とは鳩山邦夫さんのことだろう。

 つまり、兄は外から自民党つぶしを狙い、弟は内部で混乱を狙う。そして混乱の先では、もしかしたら弟が自民党を乗っ取るのではないか。

 そんな願いが込められている発言とも取れるのだ。

田原総一朗(たはら・そういちろう)
1934年滋賀県生まれ。早大文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経て、フリーランスのジャーナリストとして独立。1987年から「朝まで生テレビ!」、1989年からスタートした「サンデープロジェクト」のキャスターを務める。新しいスタイルのテレビ・ジャーナリズムを作りあげたとして、1998年、ギャラクシー35周年記念賞(城戸賞)を受賞。また、オピニオン誌「オフレコ!」を責任編集。2002年4月に母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生たちの指導にあたっている。最新刊に「ズバリ!先読み 日本経済」(アスコム)がある。
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