2009年06月05日

人権団体の抗議、実る。性暴力ゲームの製造と販売、禁止に




ニッポンがまた、やりました。


以前、この問題をあつかったエントリーで、
「日本を愛する人なら、これを放っておいていいはずがない」と書きましたが、
その思いをさらに強くします。
一部の、レイプをゲームに仕立てて金を儲ける輩のため、
日本全体が「女性の敵」「変態の国」として見られるのでは、たまったもんじゃありませんからね。

もっとも、なぜかバカウヨ系の人にかぎって、
「ゲーム規制には大反対」というコメントを表明してましたが(笑)。

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欧州人の共有史観「米軍がナチズムから解放してくれた」

欧州人の共有史観
「米軍がナチスから解放してくれた」
ノルマンディー上陸作戦65周年


歴史的出来事の解釈には、世界的に通用するものと一国でしか通用しないものがある。

「米軍がナチズムからヨーロッパを解放してくれた」
これこそ米国人のみならず、欧州諸国での共有となった認識にほかならない。

たしかに第二次大戦におけるアメリカ軍の場合、ファシズムからの解放者としての身上を大きく備えていた。
それについては英国、カナダ、オーストラリアなど英語国民はもちろん、フランス、ベルギー、オランダ、北欧諸国、ユーゴ、チェコ、イタリアなど欧州諸国民も認めており、国際的に共通の了解ができあがっている。

本物の歴史とはそういうものだ。
ここには、「勝てば官軍」などという負け犬の遠吠えが入り込む余地などはない。

ところ変わって、東半球では。
ヒトラーの同盟者であった大日本帝国が本心からの善意をもって白人による支配から東亜植民地を独立へと導いたなどと、よほどこじつけて受け取らないかぎり、そのように発言するアジア人はいない。

実際、太平洋戦争の始まるずっと以前から、アジアの人々は自立を求め、支配者との闘争を続けてきたのだ。
ガンジーらが大英帝国に挑み、ホーチミンはフランスに抵抗、インドネシア人がオランダと戦った。
多年にわたる働きかけが実ったフィリピンではアメリカから数年後の独立を約束されていたほどだ。
そして、最大の犠牲を払いながら主権を維持する中華民国が、圧倒的な軍事力で攻めかかる日本の侵略を受け止めていた!

この中国の日本軍に対する執拗な抗戦、および中国に味方するイギリスやアメリカによるさまざまなかたちでの支援こそ、大日本帝国を窮地に追い込んだ主因である。
行き詰まった日本は、「自存自衛」「アジア解放」と称し、南洋資源の奪取と海上輸送路確保のため連合国との開戦に踏み入ったのだ。
侵略国としての日本にはなんの言い抜けも許されないだろう。

以上が、帝国日本の軍事力暴発とその帰結についての世界的認識にほかならない。
異を唱えるのは、靖国派と呼ばれる一握りの集団だけ。

その靖国主義者によれば、「アジアの国々は、白人の植民地支配から解放してもらったことで、日本に感謝している。ガンジーやネールも日本の功績を讃え、そしてマッカーサーまでが日本の開戦は自存自衛のためだったと証言した」ことになっている。

むろん、これらの口上がことごとく捏造であることはすでに実証済みである。
まるで、ゲッペルスが生き残り、日本のウルトラ・ナショナリストのため宣伝文を草したかと思える無茶苦茶ぶりではないか。




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2009年06月04日

靖国派のバイブルは子供の戦記漫画という真相

靖国派のバイブルは子供の漫画
(「ROOSTER ROOST」より転載)




「日本の漫画って、子供が読むには残酷すぎるよな」
「聖書だって残酷ですよ。都市住民を皆殺しにするんでしょ」
「聖書には神様も出てくるぞ」
「神様なんか出たら、つまらなくなるじゃないですか」


外国人には信じられないかもしれないが、日本の現内閣幕僚らの先の大戦への解釈は、あくまで「皇軍は大義ある解放軍だった」とする二世代も前の子供向け戦記漫画と変わらぬ水準にある。

本当の話だ。
いい年こいたおじさん達やおばさん達が、いったい何を根拠にそんな「史観」を抱くことになったのだろう?
彼らが子供時代、こうしたアニメやドラマを見ながら育ったからにほかならない。






(YouTube - 0戦はやと)
1964年


(YouTube - 怪傑ハリマオ)
1960年代初め



いや、彼らは本気なのだ。
普通の人なら、そんな歴史認識をどんな理屈を用いたところで大人の世界で通用させられないとわかるはずだが、憲法を変えても通用させてみせるというのがこの連中の決意していることだから。

それも、「過去の歴史に誇れるものがないと、国民が自信を失い、国を愛する心がすたれる」という、とてつもなくぶっ飛んだ理由から。
とにかく嘘をつきまくって、「第二次大戦中、日本は交戦諸国の中で唯一の正しい国だった」と思い込ませようというわけだ!

やれやれ……。
戦時中に正しくないことをした国だからと言ってどうなのだろう。それが今の個々人の身にとって具合の悪いことかと小一時間。
だいたい日本人だけで正しかったと呪文を唱え、あの時代の日本への国際評価が変わるなら世話がない。

ところで戦後のドイツは、日本の歴史修正主義者がやろうとするのとまったく逆のことをやってきた。
つまり、枢軸時代のことをありのままに教え、ナチズムを正当化するような行為は法で禁じている。
ドイツにとってナチスこそ最大の災厄との認識に立つなら、これは当然のことである。

それでドイツ人が自信を失い、社会や秩序を守る気概がすたれているだろうか?
ロシア、チェコ、フランスなど、旧被害国がドイツに悪印象を抱いただろうか、?
かえって、今のドイツへの周辺国の評価が高いのは、あの国がナチ体制にもはや二度と逆戻りしないのを確信できるからではないか?

日本のバカウヨどもは悪あがきをやめ、謙虚になれなくてもいいからせめて愚直になり、ドイツを見習えと言いたい。
ドイツとまるで逆のことをここ十年ばかり日本がやってきた結果を思い合わせるとき、これ以上の答えは見出せない。


いったい、かくも愚かしい為政者たちはどこから来たのだろうか?
実は、彼らとその中核的支持層は、子供の頃に『零戦はやと』や『ハリマオ』のような低級な戦記番組の洗礼を授かった世代の中から現れた。
幼少時に抱いたイメージは強烈である。

ニッポンはとにかく正しい国なのだという思いが捨てきれず、より高次元の媒体からいくら日本が侵略する側だった史実を示されても、親から悪戯を叱られた童子のようにうわべでは渋々と承服しながら、心の中では舌を出してきたに違いない。
「そんなわけないじゃん、ば〜か」

かくして、卵の殻より大きく成長できない、自分の国に責任をもつことをしない非常識国際人は育っていった。
新世紀の日本における歴史修正主義の暴走は、そうした大人になる試練から逃げ続けてきた連中が団塊となり、ついに暴発させた、世界の現実に吠えかかるシュトゥルム・ウント・ドランク(疾風怒濤)にほかならない。
(もっとも、彼らの看板役となる内閣総理大臣が公式の場でそのような本音をぶちまけることはない。
小泉以後でさえ、歴代の日本国首脳は「(侵略の罪を認めた)村山談話を踏襲する」ことを明言し続けている。
中国とアメリカを同時に敵にまわしたら日本にすら居られなくなるのだけはわかるのだろう。)


彼ら歴史修正主義政権はまた、「鎖国」や「キリシタン迫害」、「日本帝国の植民統治」といった日本歴史の暗部についても独特の理由付けで正当化するつもりでいる。

外国人なら矛盾にすぐ気づくと思うが、「正直」「親切」「謙譲」「自己集団への賛辞にはへりくだる」といった日本人の美徳とされるものは、世界史の中で描かれる日本の自画像にはまったく発揮されずなのである。

実際、日本の過去を史実どおりに論じようものなら、「自虐史観だ」「反日だ」と牙をむきだす堪え性のない連中が跋扈するのがインターネットの日本語圏だ。
「しきたり道理に振舞うのは日本人同士で居るときだけ。外国人に向かうときは図々しくしないと舐められる、それが国際流儀だ」ということらしい。

もしかしたらこの思考法こそ、「やさしい日本人」による戦時中の残虐行為を解き明かす鍵かもしれない。
そのことは置いといて。


ある程度まで生存能力の発達した人間ならば、過去の苦い経験から引き出した教訓を、先々に応用しようとするものである。
たとえば、日本が惨敗した事実が残念なら、どうしたら勝てたかということをまず考える。

戦う相手がまずかった。補給が不手際すぎた。同盟国と協調しなかった。ハリマオと零戦はやとの活躍に頼りすぎた……。
結局、昭和の軍国主義は当時の世界情勢のもと国難を乗り切るのにまったく不適格だったという答えに、普通の人ならば行き着く。
そもそも、日本を見舞った国難自体、軍国主義の暴走が招いたものではないか。

筆者の知るかぎり、そんなごく当然の全体図が見える者すらも、靖国主義に陶酔する者の中にはあまりにも少ない。
代わりに、皇軍将士のマゾヒズムのきわみともいうべき滅私忠君ぶりを讃えまくるという人格的な特異ぶりを披露してくれる。
この思想の持ち主には先天的に戦争に勝つ能力が欠落してるのではないかと確信を抱きたくなるのだ。

「今度は、靖国派ぬきでやろうぜ」



靖国派のバイブルは子供の戦記漫画という真相
(ROOSTER ROOST)
http://www3.ocn.ne.jp/~storm/now/rooster_roost2.html




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2009年06月03日

バカウヨどもの大嘘が世界で通用しないわけ

なぜバカウヨどもの嘘は
世界で通用しないのか?
(「ROOSTER ROOST」より転載)




「おい、そこのニワトリ。ゲッペルスと日本のバカウヨどもの共通点って、なんだかわかるか」
「丸焼きになっても食えないところとか?」
「自分の国でしか通らない嘘をついて得々としてるところさ」


たしかに。
デマゴギーの達人として名高いゲッペルスだが、実のところ彼の宣伝は、ナチ党政権下のドイツ国内でしか効果を挙げられず、国境を超えて他国民に届いた途端、笑いものとなるのが常だった。
嘘とかデマというものは、大量に発信するだけでは意味がなく、受け入れる素地のある集団に働きかけた場合のみ浸透していくのである。
同じ原理によって、日本の歴史修正主義者の言うことも外の世界ではまったく通じないわけだ。

「先の大戦は英米への正当な防衛戦争だった」
「日本は白人からアジアを解放し、感謝されている」
「皇軍はルールを守って戦ったが、敵側は絨毯爆撃や核兵器で女子供を虐殺した」
「1937年、上海に派遣された各国軍の中で、日本軍だけが内陸部へ大挙してなだれ込み中国の首都を攻め落としたのは、上海にとどまった他国の軍隊と同様、租界内の自国居留民を守るためである」
「あの戦争で正しかったのは日本だけ。アメリカもイギリスも、中国も、ドイツもソ連も、他の国はみんな間違っていた」
……。

こうしたことを大真面目でとなえる日本の極右集団は、たしかに国内で大きな影響力を振るう。
首相官邸に代表を居座らせ、国会やマスコミの半分を支配下に置くまでに勢力を拡げているが、思い通りになったのはそこまでで、国家の公式声明というかたちでは言いたいことを外に訴えることもできないのが現状だ。
なぜなら、自由世界を中心とする国際世論が許さないから。

これは、昔の怨みをいつまでも忘れない国が忘れてもらいたい昔の過ちを蒸し返すといった次元とはまるで異なる。
過去に国際社会に敵対して巨大な惨禍をもたらした国がまたもや自己正当化に捉われ、そのときの倫理水準のままで自国のなしたことを名誉ある史実のように吹聴するという、イランや北朝鮮が核武装して世界に挑むのと同次元の、そしてドイツの指導者がヒトラーは正しかったと公言するのとまさに同等の、きわめて現代的で差し迫った脅威に受け取られるということだ。

だからこそ、他の悪いことはすべてやった小泉にも、安倍にも、麻生にも、日本国総理の身で昭和前期の軍事行動を賛美するという真似だけは絶対にできなかったのだ。
日本を乗っ取った気でいる歴史修正主義勢力が確保したものは地球村の袋小路に過ぎないのである。

彼らにとっては、まるで自国を取り囲む高い壁がそそり立ったようで、それをどうしても乗り越えられずにいる。
自分たちの主張そのものが世界に対する壁だとは気付きもせず。

最近、外務省がアメリカでおこなった世論調査では、「米国民の八割が日本を信頼している」との結果が出た。けれどもこれは、こんな採点に自惚れていい気になるような愛国馬鹿がもたらした成績ではない。
日本への高い評価は、靖国派の脅威など露知らぬ米国民によって、民主主義陣営の一員として諸国家と協調する日本国民各位の健常ぶりを判断の目安にしたものである。
もしも現政権が反米、核武装というウルトラ・ナショナリストの本音を丸出しにしたら、対日評は北朝鮮なみに転落するだろう。



なぜバカウヨどもの嘘は世界で通用しないのか?
(ROOSTER ROOST)
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2009年05月29日

戦時中て、小林よしのりみたいな奴ばかり?

戦時中て、
小林よしのりみたいな奴ばかり?
某掲示板ログより


過去ログをあさってたら面白いのが見つかったので、晒しときます。
思わず吹いてしまいまひた。



戦時中て、小林よしのりみたいな奴ばかり?
2003/ 8/12 6:59
投稿者:
awaodori


第二次大戦中の日本人って、みんな、小林よしのりみたいだったって本当ですか?


知りませんねえ
2003/ 8/12 10:52
投稿者: 野次馬太郎


じい様に訊ねてみましたが、「そんな奴の名は、聞いたこともないで」と言われてしまいました。
戦時中のニッポン人が「小林よしのりみたいでなかった」のは確かだろうと思います。


その小林よしのりという人は
2003/ 8/12 12:48
投稿者: 市民ケンちゃん


その小林よしのりという人は、戦時下を生きた人なのですか?
あるいは、第二次大戦の研究者かなにかを自称する人なのですか?
どうしても思い当たりませんね。
きっと、もぐりでしょう。


本を出してるようです
2003/ 8/12 17:11
投稿者:
awaodori


その人の著した本が書店に並んでるのを見たことあります。
昔の戦争をどうたらこうたら述べた内容で、
なんか、勝手なことばかりほざいてたような……。


その本なら、ぼくも見たことが
2003/ 8/12 22:27
投稿者:
Manforstorm

『ゴー宣』とかいう書名ではなかったでしょうか?
「あなたは聖戦を戦った」とか、戦時中を生きたお年寄りをやたらとおだて上げ、喜ばせるような内容でしたね。


老人をおだて上げて喜ばせる?
2003/ 8/13 17:36
投稿者: 市民ケンちゃん


>「あなたは聖戦を戦った」とか、戦時中を生きたお年寄りをやたらとおだて上げ、喜ばせるような内容でしたね。

なにが楽しくて、そんなことを書くんでしょうね?
どこか怪しい‥‥


年寄りを狙った悪徳商法では?
2003/ 8/13 18:41
投稿者: 野次馬太郎


遺産とか下心でもなけりゃ、年寄りにお世辞など言いませんよね?
高齢者層をターゲットにした悪徳商法が流行ってるそうです。
はじめは、愛想のよい態度で無料品など配り、得したような印象を与えてから、
しだいに高い品を売りこんで絞り取っていくんだとか。
御用心、御用心。


お年寄りに、教えてあげましょうよ
2003/ 8/13 20:20
投稿者: 市民ケンちゃん


高齢者には現実感覚を喪失する人が多いですから。

「お祖父ちゃんのしたことは聖戦なんかじゃない。さんざん苦労してわかってるでしょ?」
って、つねに言ってあげてないと。

「日本兵が正義の戦士だったとおだてる奴がいるけど、利用しようとしてるだけだよ。世の中、そんなに甘くないよ」
って警告してあげないといけませんね。


ヒッキーからも熱烈に支持されてるようで
2003/ 8/13 23:21
投稿者:
Manforstorm


意外なことに、若い世代、それも引きこもり族から熱狂的に受けてるらしいです。
漫画に描かれたことを現実と混同してしまい、
お祖父さんはアジアを救うため命を捧げた偉大な人だったと本気で思い込むんだそうですね。

普通の人なら笑い飛ばす内容なのに、
やっぱり、そういう世間知らずというか、
現実のことがわかってない子供らは引き込まれていくのかな……。


ヒッキーって
2003/ 8/14 0:39
投稿者:
awaodori


世間知らずで詐欺に引き込まれやすいから、「ヒッキー」なんでしょ?
違ったっけ?


肝心なこと、なおざりにしてるような‥‥
2003/ 8/14 11:00
投稿者: 市民ケンちゃん


で。
「戦時中の日本人はみんなが小林よしのりみたい」だったんですか?


結論
2003/ 8/14 12:36
投稿者:
Manforstorm


違います。

戦時中の日本人はぜんぜん、小林よしのりみたいじゃなかったし、
小林よしのりもまた、戦時中の日本人のようではありません。

したがって、あの男に大東亜戦争を勝手に讃えることなどできません!

ヒトラーが、金髪碧眼が実は少数派のドイツをアーリア人種の帝国だと吹聴したように、
小林よしのりはまさに、
かくありたしと思える脳内妄想の祖国を現実の大日本帝国に強引に重ね合わせているだけなのです。

「戦争論」ブームとは、世の中がわからぬ子供や寂しい老人が一過性の狂騒に踊らされる状況にすぎません。


「戦争論」ブームって‥‥
2003/ 8/14 20:49
投稿者: 野次馬太郎


はは〜あ。
「戦争論」ブームってつまり、
小林よしのりだけの脳内問題じゃなくて、
老人問題とパラサイト問題の双方がカタチを変えて結び付いた大きな社会問題だったというわけですね。
いや、勉強になりました。





歴史修正主義者のやり口を、高齢者をだまして健康食品など売り付け、搾り取っていくイメージ商法にたとえたところ。
いま読み返しても、うがってるという気がしてなりません。

極右団体「李登輝友の会」が台湾のお年寄りをダシに使って、NHKにイチャモンつけてるあたり、市民ケンちゃんさんの的確な台詞そのものですもんね。


「お祖父ちゃんのしたことは聖戦なんかじゃない。さんざん苦労してわかってるでしょ? 日本兵が正義の戦士だったとおだてる奴がいるけど、利用しようとしてるだけだよ。
世の中、そんなに甘くないよ」




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2009年05月24日

台湾はバカウヨの生命線!

台湾はバカウヨの生命線!
(おんどり音頭より転載)


普通の人なら疑問に感じることですが。
バカウヨどもって、台湾に行ったことあるんでしょうか?

いえ。彼らの口にする台湾ってなんだか、「親日」ぶりを極端なまでに強調(というか誇大宣伝)するあまり、まるっきり現実離れした感じでならないもので。

とにかくバカウヨに言わせると、台湾というのは広い地上で唯一、大日本がアジアを独立どうたらのあのホラ話を真に受けてくれるとこらしいです。
それで、住民はまるで白人を崇めるように日本人を憧れの存在としてもてなしてくれるんだとか。
ありませんよねえ、そんな国、
この世には。

トリでももってる現実認識

およそ地球上にあるはずもない別天地、夢幻境が、台湾という島には現存するのだと大真面目で信じてるらしいのが彼らバカウヨさんです。

今回のNHKへの暴動デモの遠因もそこにあるような気がしてなりません。

あの報道特番で、日本による台湾統治の実態、そして現代の台湾の真の姿を突きつけられたことにより、彼らにとって最後の希望を断たれてしまう結果となったからです。
どこの妄想狂がそんな現実を受け入れられるものでしょうか?




バカウヨは李登輝の生命線
「溺れる者は蛇をもつかむ」


それにしても一体、台湾ってなんでしょうか?
思うに、不思議な存在です。
台湾とは普通の国家ではないのです。

共産中国への対抗意識だけで国家の体をなした国。
したがって、真のナショナリズムが育っていない国。
今では、反中感情さえも希薄になりつつある国。
国連から承認されず、政治地図の上では地上に存在しないはずの国。
それでも、経済活動では躍進し続け、国民の暮らしは豊かな部類の国。

そんな台湾は、まるで「親日天国」のようだと讃えるバカウヨどもの思い込みどおりの、本当に都合のよい国なのでしょうか?

鍵は、李登輝という人物にあるようです。
そう。1988年から2000年まで、台湾の指導者だった人。

ネットで「李登輝」を検索すると、Wikipediaをはじめ、立派な人物としてやたら褒め上げたものが多いのに驚かされます。
反対に、批判したもの(黒金問題など)をなかなか見つけることができません。

この事実は、どんな性向の人が李登輝に関心をもつかを如実にあらわしています。
つまり、バカウヨさんたちにとってはこのうえない重要人物でも、バカウヨ以外の人からさほど大事な存在とは思われず、批判する動機すら感じる対象でないということ。
なんといっても、大多数の日本人には台湾は生命線ではありませんから。

とはいえ、そうした裏を考慮しても、李登輝がきわだった人物であるのを否定することはできないようです。
中華民国に民主化と経済発展をもたらした政治家、農業経済学者、プロテスタント系のクリスチャン……。
日本の古典にも通じ、かなり読書通のインテリゲンチャでもあったようで。


『その模範的で理想的な大知識人の李登輝が、司馬遼太郎の死後に、あのように日本の右翼漫画家と手を組んで反中国反左翼のプロパガンダに精を出したことは、実に残念な思いがしてならない。台湾独立の悲願は理解できるし、それを日本の一般大衆に広く訴えようとしたのだろうが、組んだ相手が悪すぎたと言わざるを得ない。李登輝の知性を貶め卑しめる行為だろう。金美齢の仕業だろうかと推測するしかないが、無残なことをしてくれた。司馬遼太郎と引き合わせた陳舜臣。右翼漫画家の政治宣伝に担ぎ出した金美齢。陳舜臣と金美齢の二人の差が出たなどという簡単な話では済まされないと思う。

『台湾紀行』と『台湾の主張』−偉大な知識人李登輝
(この国の周りの国のかたち)
http://www.geocities.jp/pilgrim_reader/japan/taiwan_1.html



日本のバカウヨどもが総出でヨイショするこの李登輝がバカウヨと180度異なるのは、かなり現実的な対外政策を推し進める人物だったことでしょう。
しかしなりふりかまわずに、台湾の国際的立場を有利にするため日本の歴史修正主義勢力と手を結ぶのも厭わなかったところに問題がありました。

たとえば、バカウヨどもが誇らしげに喧伝する李登輝による靖国参拝の件。
李登輝にいわせると、「日本兵として戦死した兄が祀られているので、参拝する義務がある」そうなのですが、その兄さんを死に追いやったのは日本軍国主義の暴走と無謀な用兵であり、まともに考えれば、遺族ならむしろ靖国神社こそ仇にあたるはず。
(だからこそ、すくなからぬ台湾人戦没者遺族が合祀を取り下げろと要求している)
なぜかこの老賢人には、そういった因果関係には思い至らないようです。
だいたい、クリスチャンの身で国家主義神道の総本山に詣でるとは、この人は宗教感覚まで日本式になりきってしまったのでしょうか?

率直に言って、李登輝が日本の右翼に擦り寄るさまを見ていると、「溺れる者は毒蛇でも何でもつかむのか」と嘆息せざるを得ません。
いっそ、そうやって溺れる者につかまれたまま日本の右翼もいっしょに沈んでくれたらいいと思ってしまうほどで。
もっとも、李登輝と命運を共にする右翼勢力に日本国民全体まで道連れにされるとしたらたまったものではないでしょうが。

さて。李登輝のことは置いといて。

今の平和国家日本と仲良くしたいという台湾一般の「親日」の意味合いを都合よく捻じ曲げて、統治時代のことまで讃える親日天国だと吹聴するバカウヨども。
これは、台湾にとってこその大問題です。

実際には台湾の学校でも、世界の他の学校とおなじに、第二次大戦は自由世界がファシズムを討ち破った戦争と教えているし、あんな戦争をおっ始めて自滅した大日本帝国を擁護することもありません。
日本統治を懐かしがる声も現実にあるにせよ、あくまで一部でのことに過ぎず、現代の台湾の世論を代表するものではないのです。

ようするに、台湾の人たちはバカウヨどもが吹聴するよりはるかに常識的だということ。

それなのに自分たちが世界で唯一、バカウヨどもの特定史観を支持する変わり者の国のごとく扱われるとは、台湾の人たちにとってこそ、いい迷惑、いい面の皮というものでしょう。
ぼくが台湾人ならたまったものではありません。

小林よしのりの『台湾論』が発禁にされたのは当然すぎることでした。
今の台湾とは、日本の歴史修正主義者が生命線になどできる場所ではないのです。


ちなみに小林の『台湾論』。
Amazon.co.jpで、中古本がなんと10円で投売りされているのに、大笑いしてしまいまひた。
「新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論」
小林と金美齢の共著『台湾論はなぜ焼かれたか』の中古にいたっては、なんと1円!
「入国拒否―『台湾論』はなぜ焼かれたか (単行本) 」




関連リンク

『台湾紀行』と『台湾の主張』−偉大な知識人李登輝
(この国の周りの国のかたち)
http://www.geocities.jp/pilgrim_reader/japan/taiwan_1.html

蔡焜燦の『台湾人と日本精神』−台湾独立と両岸経済
(この国の周りの国のかたち)
http://www.geocities.jp/pilgrim_reader/japan/taiwan_2.html




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