宮城野親方処分へ…愛人に疑惑告白

　日本相撲協会と北の湖親方（５６）が０６年名古屋場所の朝青龍対白鵬の一番で、同親方が八百長の黒幕と報じた「週刊現代」を発行する講談社らを名誉棄損で損害賠償などを求めた訴訟の本人尋問が１１日、東京地裁で開かれ北の湖親方が出廷した。講談社側は記事を執筆した武田頼政氏が証言台に立った。

　一連の八百長疑惑報道を協会が提訴した訴訟で、北の湖親方の出廷は昨年１０月に続き２度目。尋問では八百長疑惑など報じられた内容を「デタラメです」と全面否定。ただ、問題となった記事で横綱・白鵬（２４）の師匠の宮城野親方（３９）＝元十両・金親＝が愛人とされる女性に相撲界に八百長があると告白した録音テープの存在が記されており、北の湖親方は「発言は風邪薬をのんでもうろうとして話したと聞いている。内容はすべてうそだが発言自体は理事会で処分が諮られる」と話した。

　武蔵川理事長（元横綱・三重ノ海）も処分に関し「必要だ」と近く理事会を開き宮城野親方へ減俸などの処分を下す方針を示した。次回は８月３１日で結審する。