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テレ朝が謝罪、入手先を訂正=金正雲氏写真誤報

 テレビ朝日は理解に苦しむ言動で連日、波紋を呼んでいる。同局は11日昼の『ANNニュース』で訂正とおわびの放送をした。前日、インターネット上に出回っていた韓国人男性の写真を「金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮総書記の後継者として名前が挙がっている正雲(ジョンウン)氏の最近の姿」として伝えたことに対するものだ。

 ところが、謝罪の内容が再び波紋を広げた。この写真を「韓国当局関係者から入手した」と説明したためだ。真偽のほどは別として、韓国当局が日本の特定メディアに情報を提供するということ自体、極めてデリケートな問題だ。

 しかし、同局は最初の謝罪から5時間後に放送した2回目の謝罪で、入手先を「韓国当局の関係者」から「韓国内の信頼できる人物」に訂正した。訂正した内容を再び訂正するというゴタゴタを演じたのだ。

 同局広報部関係者は「日本で公共部門全般を表す“当局”という表現は、韓国では政府の特定省庁を意味するため、誤解を避けようと表現を変えた」と語った。しかし、複数の日本人記者は「北朝鮮関連報道における“韓国当局”という表現は普通、統一部・国家情報院・国防部・警察・韓国政府関連の北朝鮮研究機関を指すときに使う」と説明。「広義の政府」を意味すると話している。

 これに先立ち、駐日韓国大使館は「“当局”が政府を意味するというなら、政府関係者で写真を渡した人物は誰一人としていない」と、同局に訂正を要求した。統一部の千海成(チョン・ヘソン)報道官も「何も聞いていない」とし、「テレビ局と接触した統一部当局者もいないはず」と述べた。国情院関係者も「一言で言えば“事実無根”」としている。

 日本の北朝鮮担当記者らは「信頼を重視する韓国政府関係者が、インターネット上に流れている写真を、真偽のほども確認せずに取り上げる可能性は非常に低い」と話す。「正雲氏後継者説」が飛び出して以来、日本の一部メディアは非公開の消息筋の話として、競い合うように正雲氏の近況や経歴を報道している。

東京=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

安勇炫(アン・ヨンヒョン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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