<パワハラ訴訟>内部告発で解雇、無効 東京地裁判決
6月12日22時16分配信 毎日新聞
骨髄バンクを運営する骨髄移植推進財団(東京都千代田区)元総務部長、山崎裕一さん(58)が、元常務理事による職員へのパワハラやセクハラを報告書にまとめ懲戒解雇されたのは無効として、地位確認などを求めた訴訟で東京地裁は12日、職員としての地位確認と同財団に慰謝料50万円や賃金の支払いを命じる判決を言い渡した。財団は報告書を虚偽と主張したが、白石哲裁判官は「基本的に真実」と認定した。
原告弁護団によると、解雇を巡って慰謝料を認めるのは極めて異例という。判決は「常務理事はパワハラ、セクハラに該当する可能性の高い行為を行っている」と認定し解雇は無効と判断。「不適切言動を認識した以上、トップに報告し、組織として適切な改善措置を講ずることを求めることは職責上当然のこと」と指摘した。
判決によると、総務部長だった山崎さんは05年8月、旧厚生省のキャリア官僚だった常務理事(当時)に、学歴差別のパワハラ発言や女性職員にメールアドレスをしつように聞くなどのセクハラ行為があったとする報告書を作成。理事長に報告した。その後、総務部長を解任され、06年9月に「虚偽の内部告発で中傷をした」などとして懲戒解雇された。
山崎さんは「国民の善意で作られた骨髄バンクに正義の通らない状況があることは、ドナーや患者にとっても、あってはならない」と批判した。同財団は「当方の主張が認められず誠に残念だ。判決文をよく読んで適切に対処したい」としている。【東海林智】
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原告弁護団によると、解雇を巡って慰謝料を認めるのは極めて異例という。判決は「常務理事はパワハラ、セクハラに該当する可能性の高い行為を行っている」と認定し解雇は無効と判断。「不適切言動を認識した以上、トップに報告し、組織として適切な改善措置を講ずることを求めることは職責上当然のこと」と指摘した。
判決によると、総務部長だった山崎さんは05年8月、旧厚生省のキャリア官僚だった常務理事(当時)に、学歴差別のパワハラ発言や女性職員にメールアドレスをしつように聞くなどのセクハラ行為があったとする報告書を作成。理事長に報告した。その後、総務部長を解任され、06年9月に「虚偽の内部告発で中傷をした」などとして懲戒解雇された。
山崎さんは「国民の善意で作られた骨髄バンクに正義の通らない状況があることは、ドナーや患者にとっても、あってはならない」と批判した。同財団は「当方の主張が認められず誠に残念だ。判決文をよく読んで適切に対処したい」としている。【東海林智】
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最終更新:6月12日22時16分
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