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茨城県・橋本知事 こちらも選挙対策? 有料道路の無料化前倒しを表明
茨城県の橋本昌知事は10日の県議会本会議で、県が通行料の無料化を平成23年としていた「水郷有料道路」(潮来市−神栖市、9・3キロ)について、「今年12月31日をめどに無料化への手続きを進める」述べ、無料化を1年以上前倒しする方針を明らかにした。藤島正孝議員の質問に答えた。地元では「長年の悲願」(保立一男・神栖市長)と、歓迎ムードが広がっているが、知事の突然の“方針転換”には、「次期知事選への布石では」(自民党関係者)との見方も出ている。
水郷有料道路は、19年に償還が終了。ただ、道路整備特別措置法に基づく「公差制度」の対象となっており、県道路公社が管理する7路線のうち5つの不採算路線へ補てんのため、償還終了後も料金を徴収してきた。
県道路建設課によると、同道路の料金収入は1日当たり約283万円。このうち人件費などの必要経費を除いた分が補てんされ、公社全体の決算は黒字という。だが、この収入がなくなれば公社は赤字経営に陥る可能性もある。橋本知事は「経営の合理化、効率化にむけて最大限の努力をする」と述べた。
これまでに早期無料化へ向けて橋本知事に陳情をしていた地元は歓迎ムードに包まれた。保立市長は「知事の英断に感謝する」とコメントした。
一方、水郷有料道路と同じく、すでに償還を終えているとみられる「新大利根橋有料道路」(取手市−千葉県柏市)の地元からは、「どうせならなら一緒に無料化を前倒ししてほしい」(県議)とする不満の声も。
橋本知事のこうした“地域間格差”の方針に、「いろいろな政治的な背景があったものとは思う」(潮来市長)との指摘もある。
同市で開かれた早期無料化を求める5月の市民集会には、次期知事選に自民党推薦で出馬を表明している元国交省次官の小幡政人氏(64)が訪れ、活動を後押しする姿勢をみせていた。橋本知事がこうした動きをにらみながら、前倒しを決断したとみる向きもある。