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伊礼喜洋が新人王獲得/プロボクシング全日本決定 2001年12月16日

 
  【東京】プロボクシングの第48回全日本新人王決定戦は15日、後楽園ホールで行われ、フライ級は東日本代表の大学生ボクサー、伊礼喜洋(八王子中屋)が西日本代表の竹村貴宏(兵庫・明石)を2-1の判定で下し、新人王を獲得した。初回から激しい打ち合いとなったが、伊礼の突進力と手数が勝り、接戦を制した。伊礼の戦績は8戦全勝(2KO)となり、日本フライ級10位にランキングされた。伊礼は昭和薬科大付属高出身。現在、東京工科大4年でボクシング歴は3年。元高校チャンピオンらがそろうボクシング界では異色の存在だ。
 
 ▽フライ級6回戦 伊礼 喜洋 判 定 竹村 貴宏 (八王子中屋) (明 石) 50・8キロ 50・8キロ
  【評】伊礼が持ち前のタフネスぶりと粘り強さを発揮し、強打の竹村との乱打戦に競り勝った。接近戦から左右フックをボディー、顔面に繰り出す伊礼。強烈な右アッパーとコンビネーションで攻める竹村。初回から最終6回まで激しい打ち合いが続く大熱戦だったが、前進し続けた伊礼が2-1で際どく判定勝ちした。両者クリンチのないクリーンファイトだった。(外間)
 
 伊礼の闘争心接近戦を制す
  激しい打ち合いを制したのは、伊礼のひたむきな闘争本能だった。「根性だけで前に向かい、絶対に引かないようにした」。無類の打たれ強さとひるまない精神力が、花形ボクサーへの登竜門の全日本新人王を手繰り寄せた。
  対戦相手の竹村は8勝のうち6KOの強打の持ち主。伊礼はあえて接近戦の乱打戦に持ち込み、得意の左フックを主体に、初回から最終ラウンドまでパンチを振るい続けた。
  竹村の上背を生かしたコンビネーションと強烈な右アッパーが的確に伊礼をとらえ、苦しい場面も何度かあった。しかし、打たれた直後にパンチを打ち返す伊礼の積極性が判定を有利に導いた。2-1の判定は、いずれも1ポイント差のきん差だった。
  東京工科大4年の伊礼のボクシング歴はわずか3年。「闘争心と体が持っているパワー」(中屋広隆会長)が最大の持ち味だ。観戦していたジム関係者も「普通の選手ならとっくにノックアウト」と伊礼のタフネスぶりに舌を巻いた。「発展途上で未完成」(中屋会長)な荒削りのファイトスタイルが、今後のさらなる成長を予感させる。
  「過去最強の相手」(伊礼)を下して新人王を獲得し、日本ランキング入りも果たした。それでも伊礼は「将来は料理店を持ちたい」と、大学卒業後の来年4月から調理師学校に入学する。二足のわらじは当分続くが、「日本チャンピオン」の夢の実現性が高まったことは確かだ。(外間)
 
 3年で新人王/大学生プロボクサー目指すは日本チャンプ
  【東京】東京・文京区の後楽園ホールで15日行われたプロボクシング全日本新人王決定戦で、県出身の伊礼喜洋選手(22)が勝ち、フライ級新人王に輝いた。東京工科大4年の現役大学生ボクサー。入学後にボクシングを始め、わずか3年で新人王を獲得した。試合後、伊礼選手は「日本チャンプを目指したい」とさらなる目標に意欲を見せた。
  中学時代に友人から借りたボクシング漫画の「はじめの一歩」を読み、ボクサーにあこがれたという。「両親の反対でできなかった」ため、大学に入学後、内証でボクシングを始めた。
  「親にプロボクサーになったことを知らせたのは一週間前。心配させたくなかった。新聞で知るよりは、自分の口から話したかった」。新人王獲得を前提に並々ならぬ意気込みで試合に臨んだ。
  試合は開始直後から激しい打ち合いの末、伊礼選手の判定勝ち。東京に住む姉の貴美子さん(24)も「今までで一番いい試合だった」と勝利を喜んだ。
  会場には都内や県内、関西から小中高校時代の友人らでつくる応援団30人以上が熱い声援を送った。奥浜正樹さん(22)は「ウチナー魂を見せてくれた」と話した。佐久川紀之さん(22)も「これからも励みになるよう応援していきたい」と話した。
 


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