UPDATE1: 東京株式市場・大引け=反発、大引け1万円回復も上昇一服の見方
日経平均.N225 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
終値 10135.82 (+154.49) 終値 10140 (+120)
寄り付き 10088.21 寄り付き 10030
安値/高値 10050.96─10170.82 安値/高値 10030─10180
出来高(万株) 399746 出来高(単位) 78046
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[東京 12日 ロイター] 東京株式市場で日経平均.N225は反発。8カ月ぶりに
終値で1万円を回復した。6月限SQ(特別清算指数)値に絡む取引やアジア系ファンド
などによる買いが優勢で、朝方から買い意欲の強い展開が続いた。前引け後に発表された
中国の小売売上高が予想を上回ったことを受け、後場は一段高となった。ただ、企業年金
とみられる大きな売り圧力が大幅な上昇を抑えたという。
東証1部騰落数は値上がり1034銘柄に対して値下がり547銘柄、変わらずが
121銘柄だった。東証1部売買代金は1兆8289億円。
市場筋によると、SQ後に225型が970億円強の買い超、TOPIX型が50億円
強の売り超、差し引き920億円程度の買い超となったために日経平均は上値を伸ばした
が、その後は短期的な過熱感も強いために買いは続かず、一服商状となった。
市場では6月限SQ値1万0147円65銭を上回ることができるかが注目されたが、
「トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)やソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)など代表銘柄の売買代金が減少しており、力強
さを感じる相場ではない。何かのきっかけで調整が入る可能性は大きいとみている」(準
大手証券トレーダー)との声が出ていた。
前引け後に中国の5月小売売上高は前年比15.2%増と発表された。4月の同
14.8%増から伸びがやや加速した。シンガポールで取引される日経平均先物〈0#SSI:〉
は小動きで、足元で反応は限定的とみられていたが、前週からみられるアジア系ファンドが
香港ハンセン指数.HSIの上昇に反応し、東京でも買いを進めたとみられる。また、国内金
融機関の買いもあり、一段高となった。
市場では「現物に海外勢とみられるバスケット買いが入り、SQ(特別清算指数)推計
値1万0147円65銭を上回った。月中央の米国年金買いの観測も出ている。SQ値が
抵抗線となっていたため、先物に買い戻しも入って上げ幅が拡大している」(大手証券)
との声が出ている。4月の鉱工業生産指数確報値が前月比5.9%の上昇と速報値の同
5.2%上昇から上方修正されたことも好感された。
2008年10月以来、8カ月ぶりに1万円台で引けた。ある株式トレーダーは寄り付
き前、1万円台で今週の取引を終えられれば週明け以降も堅調との見方を示していた。し
かし、邦銀系の株式トレーダーは「そろそろ天井」と述べている。実際、複数の株式トレ
ーダーがきょうの取引で企業年金による売りの可能性を指摘しており、上昇が抑えられた。
市場では「SQ値が当面の上値抵抗線になりそうだとの見方から、慎重姿勢となっている
ようだ」(国内証券)との声も出ていた。
銘柄別では、エディオン(2730.T: 株価, ニュース, レポート)と資本提携で最終調整しているとの一部報道を受け、
コジマ(7513.T: 株価, ニュース, レポート)が上伸。エディオンも堅調となった。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)
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