ムネオ日記
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2009年6月11日(木)

鈴 木 宗 男

 最高検の伊藤鉄男次長検事は昨日の緊急記者会見で「真犯人と思われない人を起訴し、服役させたことに対し、大変申し訳なく思っています」と検察庁として謝罪しているが、心のこもった、本当に申し訳ないという気持ちが表れていない。
 これに対し、昨日夕方記者会見した菅家さんは「簡単に許せない。本当に怒っている。検察官や刑事が出てくるまで許さない。徹底的にやっていく」と述べ、極めてきつい表情でテレビに映っていたのが印象的である。
 昨日の決算行政監視委員会でのやり取りを載せるので、読者の皆さんも目を通して戴きたい。

○川端委員長 次に、鈴木宗男君。
○鈴木 森大臣、御苦労さまです。最初に、いわゆる足利事件についてお尋ねしますが、この足利事件、十八年前ですけれども、これを起訴したときの検察官はどなたでしょうか。
○森大臣 当時、宇都宮地方検察庁に所属していた検察官ですが、その氏名を明らかにすることは今後の捜査活動一般に支障をもたらすおそれがありますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○鈴木 今後の捜査に差しさわりがあると言いますけれども、捜査が終わっている話に何で差しさわりがあるんですか。森大臣、そういう役人のつくった答弁書でなくて、あなた、政治家として、今も質問者から言われたでしょう、法務大臣としての見識を持てと激励されたばかりじゃないですか。捜査が終わって、あなたの部下が釈放したんですよ。その事件に、何で捜査に差しさわりがあると言えるんですか。委員の皆さん方、聞いていてどうですか。どうしてそういう話になるか。
森大臣、私が言いましょう。当時起訴したのは森川大司という検事ですよね、確認を求めます。委員の先生方、これは何も隠す話じゃないんですよ。証拠開示されて、みんな、弁護士も調書を読んでいれば、オープンになっている話ですよ。
先生方も考えてくださいよ、特に与党の先生方、いかに役人にばかにされているかということを。私が言うのでなくて、山口筆頭理事、あなたあたりが本来ならばクレームをつけるべきだ、ばかにするなということを。どうです、先生方。いかに官僚政治でだらしないかということですよ。特に与党の先生方、しっかりしてください、そこら辺は。言っていることが正しければいい。そういう国民を欺くというか、与党の先生方をばかにしている話をしちゃいけませんよ。架空の話じゃない。これは皆さん、森川大司という検事ですよ。大臣、それで間違いないですね。
○森大臣 私が申し上げた趣旨は、検察が組織として捜査し公訴提起するに至ったものでございますので、今後も本件の即時抗告審や再審において検察の組織として対応するとともに、最高検察庁において発足した検証チームにおいて、当時の捜査、公判等についても検討を加えられるものというふうに思っております。そういったことを踏まえた、そういった趣旨でもって先ほどの御答弁を申し上げました。
○鈴木 森大臣、私は事実関係というか手続上の話を聞いているんですよ。何も捜査の中身云々なんということを言っていないんですよ。何でそういう防御する必要があるんですか。事務的に、起訴したこと、これは間違いないんですよ。これは森川大司という検事が起訴したと、資料から、検察庁が明らかにしている資料、証拠開示になっているんですから、大臣、これは隠しようがないんです。ちゃんと弁護士さん、関係者は見られるんですから、法務省関係者も。何も隠す話じゃない。あわせて、東京高検で起訴した検事はだれでしょうか。起訴というか、担当ですね。
○大野政府参考人 ただいま東京高検で担当した検事という御質問でございましたけれども、確定する前の控訴審における担当検事のことを指されているのか、あるいは、現在、即時抗告審ということでありますけれども……(鈴木(宗)委員「いや、控訴審」と呼ぶ)まことに申しわけございません。控訴審でどの検事が担当しているかというようなことは、現在承知しておりませんし、また、東京高検、検察庁という組織で対応をしておりますことから、お答えは差し控えさせていただきたいというように存じます。
○鈴木 せっかく大野さんが来てくれていますから、大野さん、この控訴審、高裁に控訴した際の担当検事は淡路竹男さんでよろしいですか。後で調べて連絡を下さい。私どもが調べたところでは淡路竹男さんになっていますから。お知らせをいただければいい。よろしいですか。員会に報告してもらっても結構ですけれども、これは隠す話じゃないですからね、弁護士の方はみんな確認している話ですから。これだけはどうぞ平場に出していただきたいな、こう思います。
それで森大臣、今回の菅家さんの件につきまして、あなたの部下が釈放いたしました。この点について森法務大臣としてどういうお考えでしょうか。
○森大臣 再審請求の即時抗告審において係属中の事件に関することでございます。詳細についてはお答えを差し控えたいと思います、現時点においては。
○鈴木 森大臣、あなたの部下が釈放したんですよ。そして、あなたは記者会見もしているんですよ。何でそれが答えられないんですか。これは、先生方、間違いなく検察に瑕疵があったことは事実じゃないですか。DNAの鑑定が間違っておったということが明らかになったわけですよね。
法務大臣、一人の人生を十八年間拘束したんですよ。最終決定はこれからですけれども、今の段階において、なぜ人間として、判断違いがあったかもしれない、DNAの鑑定が間違っておったという事実が出た以上、我々は改めてこの重みを受けとめて、より真正で公正公平な判断をするように努力しなければいけないとか、少なくとも菅家さんに迷惑をかけて申しわけないとかという一言があっていいんじゃないんですか。どうでしょう、先生方。これは与野党関係ないんじゃないんですか。人権にかかわる問題なんですよ。
それを、なぜ大臣、そういう役人がつくったような答弁で、あなた方まで手のひらに乗せられているから、もったいないです、あなた、せっかく大臣になっているのに。人間として、政治家森英介としての、やはり琴線に触れる言葉があった方が、菅家さんにしたって、皆さん、言うに言えない安心だとか安堵だとか、いや頑張ってきたかいがあっただとかという、人間としての誇りや勇気を得られるんじゃないんでしょうか。それを与えるのが政治家の立場じゃないですか。
もう一回、森大臣、ぜひともこれは政治家よりも人間として、この十八年間拘束した、そして結果として、これはだれが何と言おうとも無罪じゃないですか。疑いの余地もない。なぜそのことに、大臣、詭弁を弄するよりも正直に言った方がいいんですよ。言いわけしたり詭弁を弄する方が恥ずかしいんです。間違いはあってもいい、しかし間違ったら、それが事実として出たならば、もっと人間的な言葉で、御迷惑をかけたなり、いや、いま一度こっちも精査するけれども済まない点があっただとか、何か人としての言葉があっていいんじゃないんでしょうか。どうです、大臣。
○森大臣 私が詭弁を弄する人間じゃないということは鈴木委員先刻御承知のことと思います。
ただ、私は今法務大臣として御答弁を申し上げておりますので、いろいろ個人としては思うことはございますけれども、この公の席においては、先ほど申し上げたように、まさに即時抗告審係属中の事件でございますので、これについて今私が意見を申し上げることは、裁判所との関係等々のさまざまな関係から差し控えさせていただきたいと思います。御理解いただきたいと思います。
○鈴木 これは先生方、話を聞いていて、検察が正しければ釈放する必要はなかったんじゃないですか。結果がわかっているから検察が先に判断したんじゃないんですか。刑事局長、あなた方が正しければ、何であなた方の筋を通してそのまま突っ張れなかったんですか。結果として、新たな鑑定結果が出てしまってどうにもできない状況になったから、早目に、やはり世論の反発を受けるのを避けるために検察が手を打った話なんですよ、今回のことは。明々白々のことを、何で予断を与えるだとか、これからのことがあるなんて言うんですか。私は、そこに一生懸命やっている人たちもいま一つ信頼されない部分があると思うんですよ、ごまかしだとか。やはり権力側が、自分たちのシナリオやストーリーに沿って自己防衛に働く。それをただすのが政治家なんですよ。
大臣、ここは国会ですよ。国民に情報開示だとか、情報の透明性を図る場所ですよ。裁判所じゃないんですよ。大臣といえども国民の代表で、国民から選ばれたから今大臣をやっているんですよ。いいですか、何で国民の目線があるということを考えないんですか。国民に向かって、責任者としてかくかくしかじかと正直に言うのがあなたの立場じゃないでしょうか。
では、大臣、角度を変えて聞きますけれども、東京高検が釈放した、あなたのところにはそれはどういう手続、相談があったでしょうか。菅家さんを釈放するに至った経緯。
○森大臣 個別の事件についてのコメントは差し控えますが、事前に報告を受けて、それについて私も了といたしました。
○鈴木 大臣、私は個別の中身について言っているんじゃないんですよ。事務的な手続を聞いているんです。だから、あなたには何月何日に、刑事局からでもいいです、検察からでもいいですけれども、報告があって、いつ知らされたか、そして、あなたはどういう判断をされたかということを聞いているんですよ。
○森大臣 それぞれの事件についての報告事項の内容についてここで申し上げることは差し控えます。
○鈴木 委員長、ちょっと速記をとめてもらえますか。これは大事な話でして、個別の事件でこれから捜査が始まるとかということを私は聞いているんじゃないんですよ。もう一件落着した話で、法務大臣の部下が決裁した話を、法務大臣が個別の案件について答えないなんて、そんなばかな話ないんじゃないですか。行政的な、あなたの組織の内部の手続を聞いているんですよ。それをなぜ隠すことがあるんですか。何が問題あるんですか。あなたがいつ聞いて、自分はそこでどういう決裁をしたという事務的なことを私は聞いているだけなんですよ。
○森大臣 それでしたら今申し上げているとおりでありまして、事前に報告を受けて、私も了といたしました。
○鈴木 大臣、それは何月何日で、東京高検の発表の何時間前なり、それをきちっと教えてください。
○森大臣 たしか当日であったと思います。
○鈴木 秘書官、大臣の日程もあると思いますけれども、これは簡単な話じゃないですよ、事件じゃないんですから。ほか一般の事件とは違うんじゃないですか。しかも、最高裁まで上がっている話なんですから。それをもしそんな軽々な扱いをしているということになったら、なおこれは人権無視じゃないでしょうか。どうですか、先生方。この点、人の命にかかわる話ですから、私はもっと重く受けとめるべきだと思うんですが、ちょっと秘書官、その経緯等を教えてやってくださいよ。
○川端委員長 大臣、正確に、調べられる範囲で調べてお答えください。
○森大臣 それは、逐次さまざまな報告を受けておりますけれども、具体的な内容については当日の朝受けまして、私も了解をいたしたところでございます。
○鈴木 大臣、了解をしたということですけれども、その了解というのは検察の判断が間違っていたということですね、釈放ということは。これについて、そこで大臣、その了解した、認めたというとき、どういう大臣の見解かということなんですよ、十八年間拘束したことについて。率直な大臣の思いを国民に話すのが、逆に東京高検の名誉にもつながるし、検察の名誉にもつながっていくと私は思うんですよ。
○森大臣 ちょっと一つ訂正させていただきたいと思いますが、今やりとりしていて、報告を受けたのはやはり前日でございます。それと、先ほど来申し上げておりますように、私、いろいろ思うところはありますけれども、法務大臣としては、ここではそういった個人的な感情を披露することは控えさせていただきたいと思います。
なお、私は科学者の端くれでございますので、かねがね、科学技術は万能でないということを、すべて蓋然性、確率論の問題であって、それはすべからく、余りそれを過信することは、場合によってはすごく少ない確率であっても間違えることもある。しかしながら、それはすべてに言えることでございますので、やはり神ならぬ人間としては常に謙虚でなければいけないと思いますし、また、そういった結果についても、鈴木先生、私はすべてについて一般論として申し上げておりますけれども、余り科学技術を絶対化することについては、私は慎重な立場でございます。
○鈴木 私は、今の森大臣の話は、極めて森大臣らしい正直な気持ちだと思うんですよ。やはり科学技術万能じゃない、どこかに間違いがある、そういう認識を持って当たらなければいけない、これは正しいことだと思いますよ。特に今回の場合も、MCT 一一八型のDNA 鑑定技術というのは、千人に一人か二人という可能性だったのが現在は四兆七千億人に一人というぐらいに精度が高まっているというので、格段に技術的に差がある時代のことですから、なお私は慎重でなければいかぬかったと思いますよ。
大臣、結果として警察が暴走した、その暴走を検察がとめなかった、うのみにして起訴したわけですから。このことが、やはり結果として検察の瑕疵がある、当時よかれと思って判断したけれども、結果として瑕疵があった、だから釈放だというのが事実じゃないでしょうか。いかがですか。
○森大臣 私は、そういう事実関係についてはコメントする立場にありません。
○鈴木 それでは、東京高検は何で釈放したんでしょうか。それを教えてください。
○森大臣 検察当局においては、いわゆる足利事件でございますけれども、これまでも種々検討してきたところでございますが、六月四日、再審請求人が犯人でない蓋然性が高くなったと判断して、刑の執行を停止して釈放することとしたというふうに理解をしております。
○鈴木 いや、ですから、法務大臣、刑の執行を停止したんですよね。それは検察側の瑕疵につながる話じゃないですかと聞いているんですよ。そう受けとめるのが、皆さん、普通じゃないですか。大臣、なぜそのことに触れないんですか。検察が正しければ、そのままにしておいたでしょう。ちょっと大臣、もっと真剣に向き合ってくださいよ。正直に質問に答えてくださいよ。
○森大臣 私は真剣にお答えしておりますが、とにもかくにも、再審請求の即時抗告審において係属中の事件でございます。そういった点を現時点において私が申し上げられることに制限があるということを御理解いただきたいと思います。
○鈴木 まあ不毛のやりとりですけれども、大臣、検察が正しければ釈放しなかったでしょう。釈放したこと自体、検察の負けじゃないですか。皆さん方、どうですか、菅家さんの情報を聞いたり、すべて総合的に判断して。私の言っていることと大臣の言っていること、どっちが正確ですか。
検察だって神様じゃないんですよ。間違うときもあるでしょう。率直に、そういうときはおわびをするのが人間じゃないでしょうか。しかも、データ的にすべての面から見て検察がギブアップしたから釈放したじゃないですか。検察が少しでも分がいいと思ったならば、何で釈放しますか。そうですね。法務大臣、何でこだわるんですか。釈放しておいて、しかも十八年間拘束された人の身になってくださいよ。人間かと思いますよ。
森大臣、菅家さんが釈放されたときの記者会見で、検察は絶対許さないと言っているじゃないですか。その言葉の重みを何で真摯に受けとめないんですか。法務大臣として私は部下を信じてきたけれども、その部下とても過ちだとか判断違いがあったかもしれない、まだ最終最後の結論は出ていないけれども、現時点では菅家さんに多大な迷惑をかけた、相済まないという一言ぐらいあって当然じゃないんですか。それが捜査にも、これから何の審理に影響を与えるんですか。法務大臣、人間としての対応が今求められているんですよ。あなた、菅家さんの立場になってみなさいよ。十八年、どう思いますか。なぜそのことを、役人の言いなりのような頭づくりなんですか。あなたらしくないですよ。私は、もっとしっかり人間としての見識を述べていただきたいなと思います。
もう時間がありませんから、大臣、飯塚事件、久間さん、この方も同じケースですね、DNA鑑定も。そして、これは死後再審すると弁護団は言っていますよ。可能性として、菅家さんと同じ結論が出る可能性はあると私は思いますよ。
ところが、法務大臣はもう死刑の決裁をしてしまって、久間さんは去年亡くなってしまったですよ。少なくとも、本人は一審から一貫して無罪と言っている、しかも再審請求をしている。そういうとき、死刑の決裁をするのは、人の命にかかわる問題として極めて、もっと時間をかけるなり幅を持っていいと私は思うんですよ。
今回の菅家さんだって、もし死刑判決が出ていて死刑執行されたらどうしますか、皆さん。しかも、飯塚事件の久間さんは、死刑執行、百一人中六十何番目じゃなかったかな、ランクは低いんですよ。先駆けて死刑執行されているんですよ。それも森大臣は粛々とと言っている。事務方から上がってきたものに決裁している。法務大臣、この飯塚の件についても、判決順位というのは百人中六十一番目ですか、先の人を飛び越えている。しかも、今回のケースとやはり同じ手法なんですね、このDNAのやり方も。また同じく、別の民間の医学部の先生方の判定では一致していないんですよ。ですから再審請求をすると言っていますね。
法務大臣、私はやはり、法務大臣の立場としても、事命にかかわる、あるいは本当の意味での真実を明らかにするにも、何ぼ時間をかけてもきちっと要求なり言い分を聞いて最終判断をするというのが大事だと思うんですよ。大臣、飯塚事件についても、もし今回と同じ、菅家さんのような鑑定結果が出た場合、あなたは殺人者と同じになりますよ。この重みを私は考えてもらいたい。ただ上がってきたものに判こを押すというのは、私は逆に、政治家、法務大臣としての見識に欠けると思いますよ。ぜひともここら辺は慎重にやってもらいたい、私はこれは強くお願いします。
同時に、もう時間がありませんから、大臣、こういった問題で、やはり一番は可視化ですよ。今回の菅家さんでも、ぶん殴られた、けっ飛ばされた、十三時間もやられた、だからもう自暴自棄で、やってしまったと言ってしまったと言っているんですよ。きょう、皆さん方のところに私は資料を配っていますけれども、いいですか、私を調べた水野谷という検事が、刑事局長、今、水野谷さんはまだ東京高検ですかな、刑事部長か何かやっているのかな。この水野谷さんは私にこう言いましたよ。
先生、バッジを外しなさい。政治家をやめなさいと言うんですよ。神経戦をかけてきますよ。あと、東京特捜部長をやった井内さん。この人は、村上正邦さんを調べたとき、おまえたちが森のばかを総理にした、あんなばかを総理にするからだめなんだと言って、あの村上さんを、一特捜部長、後の部長で当時の副部長ですね、井内さんが言うんですよ、皆さん。我々にも平気でそう言う者が、一般の人に面と向かってやる場合、もっと乱暴だと思いますよ。そういったことを考えるときに、冤罪が起きるんですよ。だから私のときも、やまりんというので東京高裁で採用された文書ですよ。吉田正喜というのは、今たまたま西松事件をやっている検事ですよ。これが、政治家に金を持ってくるのはお願いかお礼しかない、どっちだと言って誘導している。
それで、皆さん、証人尋問で呼ぶとき、四日前から東京地検に呼ばれて、QアンドAなんですよ。検事はこういうのをつくるんです、QアンドA、こういうことを聞くからこう答えろ。大事な部分は線を引いて、こういうところはしっかり覚えておけと。この山田さんも四日前から呼ばれている。これはちゃんと東京高等裁判所第六刑事部で採用された文書ですから。
皆さん、これが捜査の実態なんですよ。だから、これは与党、野党なく、可視化をしなければ冤罪はなくなりませんよ。あるいは島田事件、私の裁判をやっている島田さんで、夫の話ですが、検察官はあらかじめ文章をつくっていて、その表現内容が夫の認識と違うと言っても受け入れてくれず、どのように対応したらいいか困っているということでしたと。これがやり方なんですよ。これは与党、野党を問わず、ねらわれたら終わりですよ、つくられますから。そしてリークして世論誘導しますから。
この中にも私に質問した人がいますけれども、ムネオハウスでも三井物産のディーゼル発電でも、あるいはアフリカのODA でも、何も事件になっていませんよ。全く国会で話題にならぬことに、何かせぬといかぬということで検察がやってきたのがやまりん事件なんという、四年前の話ですよ。賄賂に領収書を書きますか、皆さん。ばかもいいかげんにしてくれという話で、それでも権力側はやってきますよ。世論を誘導して、鈴木はヒールだ、とんでもないやつだとなれば、ねらわれたら終わりですよ。
私は、今回の小沢さんも同じ流れだと思っていますよ。結果的に小沢さんの件がどうなったかということを、皆さん、考えてみてくださいよ。
私は、可視化は絶対必要だと思うんです。森大臣、これは公平に見て、今回のこの菅家さんの件を見ても強制自白なんですから。可視化することで少しでも冤罪がなくなるんです。そして、法務大臣、よく信頼性が云々なんて言いますけれども、淡々と正直に事情聴取すればいいんですよ。皆さん、ぜひともわかってほしいのは、被疑者、容疑者よりも、証人だとか参考人になる人が大事です。可視化しなければ、この人たちは、罪にならない、おまえたちは何を言っても心配ないと言われたら、検察も、さっき言ったようにつくられた調書でいく。ところが、その調書が裁判では、裁判所が有効性を、比重を置けば、どうにもならない結果なんですよ。これは与党、野党の話じゃないんです。特に与党の先生方、職務権限だとかいろいろありますからね、行政指導の権限がありますからね、ねらわれたら終わりですよ。
参議院では可視化は通ったけれども、衆議院ではつるされたままである。ここはぜひとも、与野党抜きにして、国民の目線で、真の公正公平の上からも私はこの可視化をやるべきだと。ぜひとも大臣、その決意をお聞かせいただきたいと思います。
○森大臣 我が国において、取り調べの重要性が極めて高いということは御承知のとおりでございます。全面録音、録画ということになったときに、果たしてこれまでのような取り調べの機能を維持できるのかどうかということに私は疑問を持っております。
また、仮にそういった方向性を模索するとすれば、諸外国でとられているような、例えば免責だとか司法取引ですとか、あるいは広範な通信傍受ですとかおとり捜査ですとか、そういったさまざまな強力な捜査手段と一つのパッケージとして、総合的な検討が必要であるというふうに私は思っております。
○鈴木 やはり今回の菅家さんの例もあるわけですから、ここは大臣、すべての面で見直しなり検討するに値するんじゃないでしょうか。全面可視化に向けて検討する、やはりいろいろな面から総合的にこれは考えるべきだという認識を持つのが当たり前じゃないでしょうか。どうですか。
○森大臣 今いみじくも委員がいろいろな角度から総合的にとおっしゃられましたけれども、それは私が申し上げていることと同じだと思います。
○鈴木 ぜひとも大臣、本当に真の公正公平を図る上でも、一般の証人、参考人は特に大事ですからね、この全面可視化に向けての検討をいただきたいと思います。最後に、委員長、済みません、刑事局長がきょうせっかく来ていますから、刑事局長に聞きます。いわゆる西松献金事件で、小沢さんの関係の捜査は終結したと考えてよろしいんでしょうか。今すっかり話題になっていませんけれども。この点だけ、最後に質問いたします。
○大野政府参考人 具体的な事件の捜査についてのお尋ねでありました。法務当局といたしましては、検察当局が担当している捜査の状況についてお答えすることは差し控えさせていただいているということでございます。
○鈴木 終わります。

 質疑は以上である。法務大臣の心ない答弁振りは、この議事録を読めば読者の皆さんもよくお分かりになることだろう。森大臣を補佐する大野刑事局長の姿勢もご覧の通りである。
 私は冤罪をなくすために、取り調べの全面可視化を求めて世論喚起していく。政権交代を実現した暁に、最初にやるべき仕事の一つだと位置づけたい。

本日提出した質問主意書5件
bR51 いわゆる足利事件について最高検察庁次長検事が謝罪した件に関する質問主意書
bR52 いわゆる飯塚事件に関する質問主意書
bR53 我が国の報道機関関係者がロシア政府のビザ発給を受けて北方四島に渡航した件に関する再質問主意書
bR54 国会議員の世襲制限に対する麻生太郎内閣総理大臣の見解に関する質問主意書
bR55 痴漢行為を行った検察官に対して下された処分の妥当性等に関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2009年6月10日(水)

鈴 木 宗 男

 今日の東京新聞1面、24面、25面に、足利事件の菅家さんのインタビュー記事が出ている。菅家さんは「すべて録音、録画すれば今回のことは起きなかった」と、取り調べの全面可視化を求めている。
 産経新聞1面、23面には、過酷な聴取により自白してしまったことや、DNA再鑑定を法制化し、冤罪防ぐ制度をつくることを訴えている。
 17年半拘束された人の話だけに、極めて重く受け止めながら拝見した。
 佐藤博史弁護士とも話しているが、冤罪をなくす上でも全面可視化は必要である。佐藤弁護士は私の裁判も担当してくれており、弘中惇一郎弁護士とのコンビは最強の布陣であると私なりに考える。人間関係、ご縁に感謝したい。
 13時40分から、決算行政監視委員会で森英介法務大臣に質問する。
 間違った判断により、17年半もの人生の時間を失った菅家さんにお詫びをすべきでないかと問うたが、「個別案件についてお答えするのは差し控えたい」と、全く心のない答弁であった。私は「法務省の組織の一員である検察が大きな判断ミスを犯したのに、なぜ大臣として心のこもった話ができないのか」と、敢えて言わせてもらった。
 同時に、冤罪をなくす上でも、取り調べの全面可視化を実施する必要性を訴える。「今回の菅家さんの件を見る時、当然としてやらなければならない」と迫ったが、森大臣の答弁は、検察側のレクチャーみたいな答弁であった。これでは冤罪はなくならない。
 政権交代して、何としても取り調べの全面可視化を実現させなくてはいけない。検察の主張を鵜呑みにする、人間的でない法務大臣に期待するのは無理である。きちんと民主的手続きをとった選挙で、しっかりケリを付け、国民の期待に応えていきたい。
 インターネットの時事通信の配信記事を見ると、最高検の伊藤鉄男次長検事が本日記者会見し、「真犯人と思われない人を起訴し、服役させたことは大変申し訳ないと思っている」と述べ、検察として初めて謝罪したと出ている。
 森大臣は「個別の案件には答えられない」と、今日の13時40分からの委員会で答弁し、その約2時間後の15時30分には最高検の次長が記者会見し、謝罪している。
 大臣の立場は何なのか。ここでも、政治家が官僚の手のひらで操られている、官僚政治の実態が明らかにされている。
 「もっとしっかりしろ!」と、多くの大臣、副大臣に言いたい。



本日提出した質問主意書4件
bR47 外務省の大使館及び総領事館における便宜供与に関する再質問主意書
bR48 外務省職員による飲酒対人交通事故に関する再質問主意書
bR49 1999年にキルギスで発生した日本人誘拐事件の際に身代金が支払われたとの証言が同国国会でなされた件に関する再質問主意書
bR50 アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会における議論等に関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2009年6月9日(火)

鈴 木 宗 男

 週末北海道に行っていると、産経新聞、東京新聞は東京に帰ってから見ることになる。
 6月6日付産経新聞15面の産経書房「花田紀凱(かずよし)の週刊誌ウォッチング」に次の様に書かれている。

 全体的に低調。
 いちばん読み応えがあったのが、『週刊朝日』(6月12日号)、鈴木宗男(衆院議員)、藤本順一(ジャーナリスト)、上杉隆(ジャーナリスト)3氏の鼎談(ていだん)「世襲亡国論」。
 なかでも鈴木議員の話が自らの経験を踏まえて説得力あり。
 〈“悪質”なのは、父親が死亡したり、病気になったりして、その息子がワケもわからず継ぐパターンですよ。
 そもそも、世襲で「地盤・看板・カバン」を引き継ぐほど楽なことはない。(中略)マラソンで言えば、30キロの地点からスタートするようなもんです〉(鈴木氏)
 〈政治家は国民の税金で生きている。4代目ともなれば1世紀です。100年も国民の税金で生きるのは問題〉(同)
 〈なにより資金管理団体の政治資金を、身内に非課税で「相続」できるということが、世襲の“肝”〉(上杉氏)

 また、6月7日付の東京新聞9面の読書欄「ただいま平積み中」には、「ヒールの逆襲」「善悪を超越する魅力」という見出しの、三品信氏の署名記事がある。

 「ヒール」の代表格と言えば佐藤優氏。「外務省のラスプーチン」と評されたすご腕の外交官だが、背任などの容疑で逮捕・起訴されて休職中だ。が、その経緯を記した『国家の罠』(新潮社)はベストセラーになるなど多くの支持を集め、《佐藤優現象》という言葉さえ生まれた。
 今では肩書に「作家」とつくほど著書も増え、官僚としての仕事のやり方を詳述する本も読まれている。その一つが『交渉術』(文藝春秋)。今年一月の刊行から増刷を重ね、すでに四刷五万部。「北方領土交渉の実態などを際どいところまで書いており、交渉術の実用書であるとともに、佐藤さん本人のメモワールでもある。若い世代の読者などには『大義を持って仕事をした人の記録』として読まれています」と担当者。
 その佐藤氏とともに対ロシア交渉で政治力を発揮したものの、あっせん収賄罪などで逮捕・起訴されたのが衆院議員の鈴木宗男氏。政治家として見た国家中枢の暗部を描く『闇権力の執行人』(講談社)はベストセラーになり、今年四月に刊行の『汚名 国家に人生を奪われた男の告白』(講談社)も三刷二万二千部という。
 佐藤氏も鈴木氏も、ともに最高裁に上告中。だが、一般人でも、麻生首相の私邸を見に行くツアーの参加者が逮捕されたり、政治的なビラを配っただけで逮捕されたりする現実を思えば、「この国では誰でも明日は監獄の中だ!」という鈴木氏の訴えには確かな重みがある。

 それなりに発信力、存在感が認められることはありがたい。
 鈴木宗男なりの考え、訴えを今後もしていく。何よりも弱い人の味方として、権力の暴走に相対(あいたい)していく。
 アメリカで開かれている国際ピアノコンクールで、全盲の辻井伸行さんが優勝の栄冠を獲得した。このニュースに多くの日本人が感動したことだろう。
 辻井さんは優勝後のインタビューで、「両親と先生に感謝したい」と語っていたが、心に染みる言葉である。ご両親もどんなにか喜びに浸っていることだろう。大きなハンディを背負いながらも、一人のアーティストとして頑張っている辻井さんの今後一層のご活躍を祈念してやまない。
 久しぶりに心洗われる、明るく気持ちの良い、何よりもやる気を与えてくれる、辻井さんの快挙である。私も「もっともっと頑張らなければ」と、触発された一人である。



本日提出した質問主意書5件
bR42 外務省在外職員に支給される子女教育手当の妥当性に関する再質問主意書
bR43 外務省在外職員に支給される配偶者手当の妥当性に関する再質問主意書
bR44 外務省における健康管理休暇制度に関する再質問主意書
bR45 外務省在外職員に支給される住居手当の妥当性に関する再質問主意書
bR46 政府による補正予算を用いたいわゆる国立漫画博物館の建設の是非等に関する再質問主意書


本日受領した政府答弁書11件
bR07 北方四島への人道支援に対するサハリン州政府の見解に関する質問主意書
bR08 外務省在外職員の住居の実情等に関する質問主意書
bR09 外務省についての各マスコミ報道に対する同省の対応に係る国民への説明等に関する第3回質問主意書
bR10 外務省と同省所管の各種法人との関係等に関する質問主意書
bR11 最高裁判所裁判官の指名等に関する再質問主意書
bR12 1960年の日米安全保障条約改定に際したいわゆる「核持ち込み密約」に係る外務省事務次官経験者の証言に関する質問主意書
bR13 痴漢行為を行った検察官に対して下された処分の妥当性等に関する質問主意書
bR14 本年度のビザなし交流第二陣におけるロシア系住民との対話集会等に関する質問主意書
bR15 駐ロシア特命全権大使の信任状奉呈式におけるロシア大統領の発言に対する外務省の見解等に関する質問主意書
bR16 北方領土問題に係る我が国の対応の変遷等についての麻生太郎内閣総理大臣の認識等に関する質問主意書
bR17 殺人罪等に問われているフジモリ・元ペルー大統領に対する政府の保護に関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2009年6月8日(月)

鈴 木 宗 男

 足利事件で容疑者とされ、釈放された菅家利和さんのインタビューが読売新聞1面トップを飾っている。
 菅家さんは「『やってません』と13時間主張したが、いくらやっていないと言っても聞いてもらえなくて、悲しくて泣いた。やけになってしまった」と自白の瞬間を述べている。強制的な、暴力をもっての自白の強要である。
 この事実を真摯に受け止めるのが検察、警察の立場ではないか。取り調べの可視化がなされていれば防げた事件である。今回の菅家さんの釈放を機に、取り調べの全面可視化の実現に向け、検察も警察も考えるべきである。
 森法務大臣は何の経験、見識を基に全面可視化に反対しているのか。菅家さんの経験、出来事をもってすれば、可視化は当たり前のことではないか。当たり前のことをしない、当たり前の判断をできない様では、大臣と言うより人間として問題である。大臣である前に、一人の人間としての判断を是非して戴きたい。
 同じく読売新聞は、5日−7日に実施した全国世論調査を載せている。麻生内閣の支持率は29.5%で、前回調査(5月16−17日実施)の30.0%からほぼ横ばい。不支持は61.0%(前回60.4%)。麻生首相と鳩山民主党代表のどちらが首相にふさわしいかという問いには、鳩山代表が44%(前回42%)、麻生首相が33%(前回32%)。
 政党支持率は自民党が28.5%(前回28.4%)、民主党27.7%(30.8%)で、次期衆院比例選の投票先は民主39%(前回41%)、自民29%(前回27%)である。
 他社の調査もこれから出てくるだろうが、流れは同じ傾向だろう。わずか一か月で鳩山代表が10%以上麻生首相を引き離すとは考えていなかった。この世論の流れをしっかり受け止めて、政権交代をしなくてはいけない。
 新党大地も北海道の地域政党として「北海道からチェンジ!」を高く掲げて、政権交代、北海道から初の総理大臣誕生を目指して共同戦線を張って行く。
 8時半から釧路市で地元記者さんの懇談。11時半から根室管内新党大地・鈴木宗男後援会の拡大役員会。昨日の釧路管内、根室市に引き続いての会合だが、大勢の役員に参加戴き、有り難い限りである。
 小選挙区は「仲野博子」、比例区は「大地」と徹底して戴く様、心からのお願いをする。
 土、日、月と十勝管内、釧路管内を回ったが、格差の広がった弱肉強食、地方切り捨ての今の政治に辟易へきえきしている、いや、何とかしてほしいという切実な声に接した。新党大地は「弱い人の政党」「弱い人の味方」として闘っていく。声なき声をしっかり受け止めて。

「根室内陸四町役員会」


本日提出した質問主意書5件
bR37 冤罪並びに取り調べの全面可視化に対する麻生太郎内閣総理大臣の見解等に関する質問主意書
bR38 いわゆる足利事件に関連した取り調べの全面可視化導入に対する森英介法務大臣の見解等に関する質問主意書
bR39 いわゆる足利事件における検察庁の責任に関する質問主意書
bR40 いわゆる足利事件に関連した取り調べの全面可視化導入に対する佐藤勉国家公安委員長の見解等に関する質問主意書
bR41 金正日北朝鮮総書記の後継者と見られる人物が来日していたとされる件に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2009年6月7日(日)

鈴 木 宗 男

 読売新聞4面トップに「苦境の小泉チルドレン『我々は根無し草・・・』小選挙区確保難しく比例上位の保証なし」という大きな見出し記事がある。
 北海道新聞も3面トップに「風前の小泉チルドレン、大半は処遇未定」と出ている。いずれも小泉チルドレンと呼ばれた人達の現況を伝えるものだが、どちらも政治家としてこの先厳しい見方(みかた)である。
 小泉チルドレンに共通しているのは、前回選挙で登載名簿を埋める為に形だけの公募で手を挙げた人が多い。最初から政治家を目指し、(こころざし)を持って訓練してきた人は少ない。
 たまたま自民党が小選挙区で圧勝し、その見返りで比例の数が増え、恩恵に預かったものである。当選から4年近く経つのに次をどうするかは、ご本人が()ず決めることである。その為の組織作り、体制作りに(みずか)ら汗をかかなくてはいけない。のんべんだらりとやっていると知名度があっても杉村太蔵氏のようになる。
 「小泉チルドレンは俺が守る」と、とっても威勢の良い事を言いながら一人も守られていない。「平成17年の選挙で指揮をとった幹事長、総務局長、さらにそれを鵜呑みにした総裁はどんな責任を取るのだろうか」という声が、恨み節が聞こえてきそうである。
 官僚出身や世襲議員の中には、1回負けるとあっさり政治家を辞めてしまうケースが多い、又、世襲政治家は途中で自分に向いていないなどと情けないことを言って投げだす人も多い。こうした例を精査(せいさ)して世襲が良いかどうかも議論された方が良いと思う。
 ひと様に名前を書いて頂く重みをいかほどの政治家が心しているか。長く永田町にいる私が見ても、最近は伝わってくる政治家が極めて少ないと感ぜざるを得ない。
 そこにまた政治不信、投票に行かない。政治が遠くなる悪循環が生じているのではないか。
 お昼、新党大地千歳市支部・鈴木宗男千歳市後援会の恒例の焼き肉パーティー。雨の中、250人もの人が出席して下さる。お陰様で12時過ぎには雨も上がり、本当に良かった。
 13時55分千歳発で釧路に飛び、15時から釧路管内新党大地・鈴木宗男後援会の拡大役員会。19時から根室市の新党大地・鈴木宗男後援会の役員会。いずれも、次期選挙についての打ち合わせだが、皆さん力が入っており、もう戦闘モードに入っている。有難い空気を察しながら、政権交代に向けてやはり北海道からのチェンジ!!新党大地がやると訴えていく。

「2009.6.7 釧路管内役員会」

「2009.6.7 根室市役員会」

2009年6月6日(土)

鈴 木 宗 男

 読売新聞2面の「顔」欄に、足利事件を再審へと導いた佐藤博史弁護士が取り上げられている。佐藤弁護士の思いが伝わってくる。全文を掲載したい。
 千葉刑務所から菅家利和さん(62)が釈放された4日、記者会見の前に会場のホテルで、一緒にコーヒーを飲んだ。「この味、久しぶりです」としみじみ語る菅家さんの傍らで、「お互いが元気なうちに、こんな時がやってくるなんて」と、16年越しの思いをかみしめた。
 1審で菅家さんに無期懲役が言い渡された1993年、法律雑誌に書いたDNA鑑定の論文が支援者の目に留まった。以来、「菅家さんを有罪にしたDNA鑑定で、今度は冤罪を晴らす」という情熱は衰えなかった。
 1974年、東京大の助手から、「小さい頃に映画で見て、あこがれた」という弁護士に転じ、「横浜事件」や「島田事件」などの再審事件に携わった。
 仕事にも趣味にものめり込む。事件現場の河川敷で5月に行った現地調査では、支援者が用意した夕食にも手を付けず、遅くまで草むらを歩き回った。ゴルフ練習場で1000発打ち込んだ後、裁判所に出かけたことも。
 「虚偽自白を生んだ原因を検証し、足利事件の悲劇を繰り返さないことが私たちの使命だ」。行動派の弁護士の闘いは続く。
(6月6日読売新聞朝刊2面「顔」欄)

 佐藤弁護士は私の裁判も手がけている。今回の件で「良かったですね」とお電話したところ、「先生の事件で、なすべきものがまだ残っています」と逆に発破をかけられた。この佐藤弁護士のやる気が、今回の検察の全面降伏につながったものと思う。改めて佐藤弁護士の手腕、力量を讃えたい。
 自民党の中川秀直代議士が5日、名古屋での街頭演説で、日本郵政の西川社長の続投に鳩山邦夫総務大臣が反対していることに関し、「鳩山さんが信念を持って主張されているのなら仕方ない。堂々と内閣から去るべきだ」と話しているが、なぜ信念を持って国民の目線にあった主張をしている鳩山大臣が辞めなければならないのか。中川代議士も大きな勘違いをしている。
 自分自身、身勝手な言動をとりながら、鳩山大臣の言動はケシカランと言うのでは筋が通らない。中川代議士もまた「自分党」の一人である。
 党改革本部の世襲制限についても、何も実行できなかった。元幹事長と言われる人達の基礎体力が落ちている。間違ってなった人もいるし、派閥の関係で、総裁との組み合わせでなった人もいる。真の実力者であると認知されてなるのではなく、間違ってなったケースが多い。
 然るべきポストには然るべき人が就かないと国益を損ねる。このことを読者の皆さんも冷静に考えてほしい。
 朝8時過ぎに札幌駅から帯広に向かい、11時半から十勝帯広総連合後援会役員会。次期選挙の打ち合わせをする。
 16時から網走管内上湧別町で、大変お世話になっている柴田家の息子さんの結婚式に出席。
 19時25分女満別空港発で千歳に向かう。

2009年6月5日(金)

鈴 木 宗 男

 杉村太蔵衆議院議員が次期衆議院選挙での不出馬を表明した。「不退転の決意で何が何でも北海道1区からやります」と勇ましく言っていた杉村議員の心境の変化に驚く。
 「今の状態では勝ち目はなく、民主を利するだけだ」と述べたと伝えられているが、政治家は自分の志、考え、思いを有権者に訴え、判断してもらうのだ。勝つか負けるかで政治家を志望したのなら、そもそも政治家としての資格はない。時には「百万人と(いえど)も我ゆかん」の精神が重要なのであり、安易な選択をするのでは、期待してくれた人を裏切ることになる。
 何よりも、政治家は人間関係、人の道を大切にすることが大事である。少なくとも「不退転の決意でやります」と私のところに言ってきた経緯がある。それならば、事前にまたは事後にでも、なにがしかの連絡があって然るべきと思うのだが、なしのつぶてであった。この辺が政治家としての基本ができていない。
 出る出ると言って具体的な動きも見られなかったので、「本当にやるのだろうか?」と思っていたが、結果として自ら退場の道を選んだ。まだ若いのでしっかりとエネルギーを蓄えて、今度は「出る出る詐欺」と言われない様に、不退転の決意を示されることを望みたい。
 この杉村議員の言葉と比較すると、足利事件で逮捕され、昨日釈放された菅家さんの記者会見における訴えは、まさに“神の声”と言っても良い、重みのあるものであった。

・ 17年我慢 人生を返せ(読売1面トップ)
・ 謝ってほしい(朝日1面トップ)
・ 刑事、検事許さぬ(毎日1面トップ)
・ 私は無実 人生返して(産経1面トップ)
・ 人生返してほしい(東京1面トップ)

 この菅家さんの叫びを、警察、検察はどう受け止め、聞くのか。
 昨日の東京高検の意見書の最後に「本日、宇都宮地検において刑訴法に基づき、申立人の刑の執行を停止する手続きを取ることにするので、その旨申し添える」とある。いかにも官僚的な上からの目線で、反省、お詫びの見られない、人間としての心がない文章である。
 かけがえのない、取り返しのつかない菅家さんのこの18年間の時間をどうするのか。土下座して謝ってもすまないことだ。
 この思い上がった態度を、読者の皆さん、国民の皆さんはどうお考えになるだろうか。えん罪をなくすためにも、取り調べの全面可視化が必要だと、改めて私は訴える。
 麻生首相は4日記者団に「一概に可視化すれば直ちにえん罪が減るという感じはない」と言っているが、麻生首相がどれほど検察の取り調べについて知っているのか。官僚からの受け売りでものを言ってはいけない。
 私は国策捜査を受けた自らの経験を踏まえ、更に証人、参考人として事情聴取され、調書をつくられた人達から直接話を聞き、事実に基づいて、取り調べの全面可視化をすることがえん罪をなくす、防ぐことになると考えている。麻生首相は何を根拠に、どの様なデータ、調査を元にこの様な発言しているのか、明らかにしてもらいたい。
 言葉の軽さは杉村議員と同じレベルだと受け止められると、麻生首相にとっても良いことではない。真に公平、公正な社会をつくるためにも、力を注いで戴きたいものだ。
 菅家さんが何とも言えない笑顔を見せ、手を振りながら千葉刑務所を出る姿に、多くの人が「良かった良かった」と思ったことだろう。菅家さんを支えてこられた佐藤博史弁護士の満足げな笑みも印象的であった。支持者の皆さんにも敬意を表したい。
 とにかく、権力の横暴を正して行かなくてはいけない。

本日提出した質問主意書4件
bR33 いわゆる足利事件で容疑者とされた人物が釈放された件に関する質問主意書
bR34 裁判官と検察官の人事交流に関する質問主意書
bR35 外務省における各種手当に係る同省による国民への説明等に関する質問主意書
bR36 在ロシア連邦日本国大使館における住居手当等に関する再質問主意書

本日受領した政府答弁書16件
bQ91 外務省における各種手当の変遷並びに同省職員による実際の使われ方等に関する第3回質問主意書
bQ92 在ロシア連邦日本国大使館における住居手当等に関する質問主意書
bQ93 北方四島変換方針の堅持を求める新聞広告の内容に対して外務大臣が修正を求めた件に関する第3回質問主意書
bQ94 外務省職員による飲酒対人交通事故に関する質問主意書
bQ95 国会議員に支給されるJR無料パス等の実際の使われ方等に対する内閣総理大臣の見解に関する再質問主意書
bQ96 検察官等による犯罪行為の発生件数等に関する再質問主意書
bQ97 政府による補正予算を用いたいわゆる国立漫画博物館の建設の是非等に関する質問主意書
bQ98 新型インフルエンザに係る政府が作成したテレビCMに関する質問主意書
bQ99 外務省在外職員に支給される子女教育手当の妥当性に関する質問主意書
bR00 外務省在外職員に支給される配偶者手当の妥当性に関する質問主意書
bR01 1999年にキルギスで発生した日本人誘拐事件の際に身代金が支払われたとの証言が同国国会でなされた件に関する質問主意書
bR02 外務省の在外公館派遣員制度に関する質問主意書
bR03 外務省の大使館及び総領事館における便宜供与に関する質問主意書
bR04 外務省の専門調査員制度に関する質問主意書
bR05 外務省における健康管理休暇制度に関する質問主意書
bR06 外務省在外職員に支給される住居手当の妥当性に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2009年6月4日(木)

鈴 木 宗 男

 日本郵政の西川社長の再任を巡り、鳩山邦夫総務大臣は続投を拒否する姿勢を示し、内閣も大きな火種を抱えた状況だ。
 かんぽの宿等のあまりにも常識外れな価格による売却・整理について、鳩山大臣と同じ考えをもっている国民は多い。ここは鳩山大臣にしっかりと筋を通してもらい、国民の目線で最後まで信念を貫いて戴きたいと思う。
 与党筋によると、元三井住友銀行頭取で全銀協会長を務めた西川氏を3年前に「三顧の礼」で日本郵政社長に迎えたというが、当時西川氏を推薦したのは小泉―竹中ラインであり、トップダウンの手法で独善的に決められたものだ。
 5月17日、千葉の幕張メッセで盛大に開かれた全国郵便局長会の大会で西川社長のご挨拶を聞いたが、心のない、官僚的な話であった。私はその挨拶を聞いて、西川社長に面と向かって、

「全特会歌にある『流氷きしむ さい果てに 炎熱もえる 南国に』という歌詞がある。郵便局の皆さんがどんな思いで働いているのか、西川社長には是非わかってほしい」

 と訴えさせて戴いた。
 いずれにせよ、6月29日の株主総会まで関心を持ってこの問題を見つめていきたい。
 「足利事件」で無期懲役が確定し、服役中だった受刑者を、再審開始決定を待たずに釈放すると、東京高検が発表している。「無罪を言い渡すべき証拠に該当する可能性が高いと判断した」とした上で、「本日刑の執行を停止することにした」というものだ。
 捜査段階での取り調べが公平、公正であったのか、警察、検察のやり方をしっかり精査すべきだ。もし死刑判決が下され、執行されていたらと考えると、何とも恐ろしいことである。検察の責任は重い。
 こうしたことをなくす上でも、取り調べの全面可視化が絶対必要だと、私自身、国策捜査に巻き込まれた者として強く感じる。私の場合、関係者が強圧的に誘導されて調書をつくられたが、ねつ造された証言を元に判決を受けるのではたまったものではない。
 取り調べの全面可視化に向けて、私は国会はもとより、至る所で訴えていく。読者の皆さんのご協力も是非とも戴きたい。
 19時から「6・4緊急フォーラム 今、日本に何が起きているか?」にパネリストとして出席する。

本日提出した質問主意書4件
bR29 外務省が作成したいわゆる「国会議員への対応マニュアル」に関する質問主意書
bR30 外務省が作成した「鈴木宗男衆議院議員からの依頼等に対する対応振り」に関する質問主意書
bR31 外務省欧州局におけるタクシー券の使用状況等に関する再質問主意書
bR32 北朝鮮の金正日総書記の後継者に係る情報に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2009年6月3日(水)

鈴 木 宗 男

 自民党は世襲制限について、次の選挙ではなく次々回から導入することを決めたそうだ。
 自民党の党改革実行本部の武部勤本部長は、次の選挙から世襲は認めず、小泉進次郎氏も臼井正一氏も無所属で出るしかないないと言い切っておきながら、おまけに自民党は候補者を出さず、当選したら追加公認をするなどと、迷走した発言をしていたと報道等で聞いていた。すぐにでも世襲制限をすると勇ましいことを言っておきながら、結果は何もせずである。政治家の言葉の軽さ、責任のなさを、国民はどう受け止めるだろうか。世襲制限に踏み切る民主党と大きな違いである。
 企業・団体献金についても、3年後に廃止すると決めた民主党と、今のまま続ける自民党、どちらを国民は選ぶか。言わずもがなではないか。自由と民主の自民党が、「自分党」になっている。
 選挙で国民は賢明な判断を下し、政権交代につながっていくものと確信する。そのためにも、一日も早い解散総選挙を断行して戴きたいものだ。
 麻生首相にとっては、いかに傷口を浅くするかにかかっている。時間をおけばおくほど傷口は深くなる。
 それならば早くに勝負に出た方が、一縷(いちる)の望みを持って戦えるのではないだろうか。
 今年のビザなし交流第三陣における国会議員の枠で私が北方領土に行くことになり、内閣府北方対策本部、外務省欧州局ロシア課・ロシア交流室の方が今日来られ、説明を受ける。7月6日から10日まで択捉島、国後島を訪問する日程である。
 色丹島は3年前、択捉島は昨年に行ってきたが、国後島は平成11年、友好の家(ムネオハウス)完成式典に行って以来、10年ぶりである。この10年の移り変わりを良く見てきたい。
 それにしても、外務省も変わったものだ。私が国会に戻った平成17年、いわゆるムネオマニュアルなるものをつくり、「鈴木宗男に接触してはならぬ」と、省内におふれを出しておきながら、わざわざご親切に今日は説明に来てくれた。
 国民から選ばれた国会議員に接触してはならぬと言った外務省の当時の判断は、今も生きているのかと自問自答するものである。
 選挙後の政治状況が楽しみである。


本日提出した質問主意書5件
bR24 政府に対して北方四島返還方針の堅持を求める意見広告に政府職員が賛同人として名を連ねている件に関する第3回質問主意書
bR25 政府を批判する意見広告に賛同人として署名した政府職員に関する質問主意書
bR26 参議院予算委員会において北方四島の我が国への帰属確認を段階的に行うことはしないとした麻生太郎内閣総理大臣の発言に関する質問主意書
bR27 いわゆる「3・5島論」発言に係る政府代表の説明及び内閣総理大臣の見解等に関する再質問主意書
bR28 国家公務員の所管業務についての厚生労働省雇用均等・児童家庭局長の認識に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2009年6月2日(火)

鈴 木 宗 男

 昨日共同通信が配信した、1960年の日米安保条約改定の際に「核持ち込み」についての密約があったとする記事について、河村建夫内閣官房長官、藪中視三十二外務事務次官は、それぞれ否定する記者会見をしている。
 特に藪中事務次官は「密約はないと歴代首相、外相が説明している」と言っているが、外務官僚のごまかしの振り付けで言わされていることもあるのではないか。交渉に当たった吉野文六元外務省アメリカ局長が認め、4人の歴代次官も認めている。アメリカの国立公文書館でも、核持ち込みの密約の存在を示す資料が見つかっている。
 当時と今では時代背景が全く違うのであり、日米関係も大きく変わってきた。正直に事実を国民に明らかにすることが真の外交ではないのか。これからも私なりに注意を払っていく。
 本日、「いわゆる『3・5島論』発言に係る政府代表の説明及び内閣総理大臣の見解等に関する質問主意書」の答弁書が返ってきた。その中に次のくだりがある。

 北方領土問題に関する政府の立場は、我が国固有の領土である北方四島の帰属の問題を解決してロシア連邦との間で平和条約を締結するという基本的方針を堅持しつつ、北方四島の我が国への帰属が確認されれば、実際の返還の時期、態様及び条件については柔軟に対応するというものである。御指摘の参議院予算委員会における麻生太郎内閣総理大臣の発言は、この立場を踏まえた上で、北方四島の帰属の問題を段階的に解決するという方法は、この問題の最終的な解決に向けた交渉を加速するという日露首脳間で一致した認識と相容れないとの認識を示したものである。

 この答弁だと、1993年の細川−エリツィン会談による東京宣言、2001年の森−プーチン会談によるイルクーツク声明における話もなしということになる。
 外交交渉において、日本が100点、相手が0点ということはあり得ないし、それは良い外交ではない。日ロ両国で合意しているのは、法と正義、過去の宣言、声明、協定等、これまでの約束に基づき、北方領土問題を解決するということである。
 この答弁では、日本側が、ロシアに四島の日本への帰属を認めさせることを、交渉を始める前提(=入り口)とする、いわゆる「入り口論」をロシアに押しつけただけで、何の前進もなく終わってしまうことになる。外務官僚のつくったこの答弁書を、中曽根外相、麻生首相は事の重大性をよく考えて決裁しているのだろうか。はなはだ疑問である。
 「7月のサミットでは答えをもらう」と言っている麻生首相が、自らロシア側に答えを出させない様な対応をしているのではないかと考えるのは、心配のしすぎだろうか。
 本日の本会議で、今国会の会期を55日間延長し、7月28日までとすることが正式に決まった。この間にどんなドラマが展開されるのか。緊張感を持ちながら対処して参りたい。
 いずれにせよ、早くて7月、遅くとも8月には衆議院選挙である。時間との戦いであることに変わりはない。北の大地・北海道から政権交代、それを新党大地が実現するのである。
 小選挙区は民主党、比例区は大地と、しっかりと結果を出して参りたい。


本日提出した質問主意書6件
bR18 外務省が保管している各種酒類に関する質問主意書
bR19 外務省におけるワインの使用等に関する質問主意書関する再質問主意書
bR20 在ウズベキスタン大使館に配置されていた日本画の消息についての外務省の説明に関する第3回質問主意書
bR21 外務省が購入した絵画に関する質問主意書
bR22 外務省員手帳に対する同省の認識に関する再質問主意書
bR23 外務省職員に対する国内高級ホテルによる優遇措置に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書10件
bQ81 いわゆる「3・5島論」発言に係る政府代表の説明及び内閣総理大臣の見解等に関する質問主意書
bQ82 外務省におけるワインの使用等に関する質問主意書
bQ83 北方領土に居住するロシア人に対する外務省によるビザの発給に関する第三回質問主意書
bQ84 政府に対して北方四島返還方針の堅持を求める意見広告に政府職員が賛同人として名を連ねている件に関する再質問主意書
bQ85 外務省員手帳に対する同省の認識に関する質問主意書
bQ86 外務事務次官による贈与等報告書の提出等に関する質問主意書
bQ87 外務省欧州局幹部による贈与等報告の提出等に関する質問主意書
bQ88 外務省の庁舎内に入っている民間企業に関する質問主意書
bQ89 外務省におけるいわゆる居酒屋タクシー問題に関する質問主意書
bQ90 外務省欧州局におけるタクシー券の使用状況等に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2009年6月1日(月)

鈴 木 宗 男

 共同通信の配信に、「60年安保 『核持ち込み』密約 外務官僚が管理 伝達する首相を選別 歴代4次官が証言」という記事があり、東京新聞が1面トップで扱っている。4次官は次の様に語っている。

 ▽A氏
 一、次官引き継ぎの時に「核に関しては日米間で(非公開の)了解がある」と前任者から聞いて、次の次官に引き継いでいた。これは大秘密だった。
 一、米軍艦船や米軍機に積まれた核は事前協議の対象にならないということは、60年から日米間で了解されている。だから日本政府は国民にうそをついてきた。
 一、(密約の内容を)メモ書きした文書が外務省に存在し、自分はそれを読んだ。大平正芳氏が外相だった時に(日米間で)確認したということも秘密の文書に書いてあり、それも読んだことがある。
 一、当時の首相や外相に伝えたことはなかった。政治家に話をすると漏えいするから。
 ▽B氏
 一、大平、ライシャワー両氏のやりとりについては自分も聞いており、外務省にはそれを記した内部文書があった。(その時々の)次官はもちろんそれを知っていた。
 一、形式論としては時の首相、外相に必ず報告すべき事項だが、大きな問題なので、せんえつかもしれないが、役人サイドが(密約の内容を話していい首相とそうでない首相を)選別していた。
 ▽C氏
 一、(艦船や航空機に積まれた核が事前協議の対象にならないという米側の解釈を記した)日本側文書が外務省にある。(米国で既に開示され、密約内容を記した英語の「秘密議事録」と)全く一言一句変わらないことが書かれている。
 一、外務省で日米安全保障条約を担当している者は(密約のことを)みんな知っている。(大平、ライシャワー両氏が密約を確認した内容を記した)記録も外務省に残されているはずだ。
 一、小渕恵三氏には彼が首相となる前の外相の時にこのことを伝えた。橋本龍太郎氏にも外務省から伝えている。両首相経験者とも事実関係を知っていた。
 ▽D氏
 一、条約課長になった時に聞かされた。私自身は首相に(密約の内容を)話すことはなかった。
 一、(国会で事実と違う答弁を続け)何か恥ずかしいなという思いがあった。

 アメリカの国立公文書館でも、核持ち込みの密約の存在を示す資料が明らかにされている。今回、更に日本外務省の次官経験者が語っているのに、日本外務省は「密約は存在しない」の一点張りである。
 当時交渉に関わった吉野文六アメリカ局長も、月刊現代誌上で明らかにしている。
 60年代と今とでは、時代背景が全く違う。当時の日本の立場とアメリカの立場には大きな差があった。グローバルパートナーシップと言われる今、正直に国民に情報開示するのが外務官僚の務めではないか。これだけの裏付け資料が以前にも今日にも出てきているのに、今尚知らぬ存ぜぬでは、いずれ自分で自分の首を絞めることになるだろう。
 「嘘つきに良い外交はできない」と考えるのは、一人私だけではないと思うのだが。
 今国会が55日間延長することで、麻生首相と太田公明党代表との党首会談で決められた。会期は7月28日までとなり、この間に解散総選挙の日程も絞られてくる。多くの報道は、8月30日か9月6日の投開票を想定しているが、麻生首相は7月上旬解散、8月2日、9日の投開票も考えているのではないか。
 時間をかけて先送りしても、傷は大きく深くなるだけだ。大負けするより、早く選挙をして、傷は極力浅く小さくする形でしのぎ、政権維持を狙うと私は見ている。
 いずれにせよ、8月中の選挙で間違いはない。新党大地は政権交代に向けて、淡々と態勢をとるだけである。
 週末札幌市、千歳市、帯広市、士別市と回ったが、北海道から初の総理誕生を果たそうという声が多く聞かれた。
 鳩山首相実現のため、新党大地はきちんと結果を出して参りたい。
 夕方東京に戻り、18時半からフォーラム神保町で北方領土問題についてのシンポジウムに講師として出席する。東郷和彦さんや佐藤優さんと10年前、15年前を想い起こし、良き日ロ関係時代を回顧させて戴いた。


本日提出した質問主意書6件
bR12 1960年の日米安全保障条約改定に際したいわゆる「核持ち込み密約」に係る外務省事務次官経験者の証言に関する質問主意書
bR13 痴漢行為を行った検察官に対して下された処分の妥当性等に関する質問主意書
bR14 本年度のビザなし交流第二陣におけるロシア系住民との対話集会等に関する質問主意書
bR15 駐ロシア特命全権大使の信任状奉呈式におけるロシア大統領の発言に対する外務省の見解等に関する質問主意書
bR16 北方領土問題に係る我が国の対応の変遷等についての麻生太郎内閣総理大臣の認識等に関する質問主意書
bR17 殺人罪等に問われているフジモリ・元ペルー大統領に対する政府の保護に関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ


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