新型インフル警戒水準を最高の「6」に引き上げ=WHO
[ジュネーブ 11日 ロイター] 世界保健機関(WHO)のチャン事務局長は11日、新型インフルエンザ(H1N1型)の警戒水準(フェーズ)を最高の「6」へ引き上げたことを明らかにした。
事務局長は記者団に対し「これにより、世界が21世紀で最初となるインフルエンザの世界的大流行(パンデミック)の初期段階に差し掛かったことになる」と述べた。
チャン事務局長は今回の決定について、地理的な感染拡大を反映しており、パンデミックの深刻さを示すものではないと説明した。
WHOの評価によると、今回のパンデミックは中等度としている。
事務局長はまた、国境の封鎖を推奨しないとし、人や物資・サービスの移動に制限を加えるべきではないと述べた。
事務局長は、30―50歳代の層や妊婦、慢性のぜんそくや糖尿病の患者、肥満体質の人などが最も高いリスクにさらされているとみられる、と述べた。
また、オーストラリアやチリ、米国などから、新型インフルエンザが季節性インフルエンザに取って代わり、最も支配的なインフルエンザ株になった、との報告があったという。
新型インフルエンザのウイルスは現時点では「極めて安定」しているが、事務局長は、致死率のより高いものに変異する可能性は依然として残っており、家きん類の間で広がりをみせる鳥インフルエンザ(H5N1型)ウイルスの性質を獲得する可能性がある、と指摘した。 続く...
警戒水準、最高の「6」に
WHOは新型インフルエンザの警戒水準を最高の「6」へ引き上げた。ただ、これは地理的な感染拡大を反映しており、パンデミックの深刻さを示すものではない。
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