首都圏放送センター

2009年6月12日 12時47分更新

警視庁 入信のマニュアル押収

不安をあおって高額の印鑑を購入させたとして、東京の印鑑販売会社の社長らが逮捕された事件で、会社の事務所から、印鑑の購入者を統一教会・世界基督教統一神霊協会に入信させるためのマニュアルが押収されていたことがわかり警視庁はこの会社と統一教会が
密接な関係にあるとみて捜査を進めています。
この事件は、東京・渋谷の印鑑販売会社「新世」の社長、田中尚樹容疑者(51)らが、渋谷駅前の路上で女性5人に声をかけ、「このままでは命がなくなる」などと不安をあおって、印鑑13本をおよそ420万円で購入させたとして、特定商取引法違反の疑いで逮捕されたものです。
調べに対し、田中社長は容疑を否認しているということです。
警視庁の調べによりますと、「新世」の販売員は統一教会の信者で、統一教会の幹部が印鑑の販売実績について報告を受けていたほか、販売の拡大を指示していた疑いがあるということで、警視庁が今年2月「新世」の事務所を捜索した際に、印鑑の購入者を統一教会に入信させるためのマニュアルが、押収されていたことがわかりました。
この中では、購入者を統一教会の「ビデオフォーラム」と呼ばれる施設に連れて行き、段階的に教義を学ぶ本やビデオを見せたりすることなどが書かれていたということです。
警視庁は、「新世」と統一教会が密接な関係にあるとみて、捜査を進めています。
これについて統一教会は、「新世とは一切かかわりがない」と話しています。