熊本県合志市の国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(原田正孝園長)は27日、熊本市で6月に予定していた開設100年記念式典の中止を決めたことを明らかにした。新型インフルエンザの感染者が国内で拡大しているための措置という。
同園庶務課は「入所者が高齢化し、合併症を持つ人もいる。万が一、感染すれば重症化する恐れもあり、やむを得ず判断した」としている。
式典は6月26日、熊本市のホテルで記念講演やパーティーを開く計画だった。園はすでに所管の厚生労働省や全国13カ所の国立療養所の関係者ら約120人に招待状を出し、一部から出欠の返事が来ていた。
園は、関西や首都圏のほか福岡県でも新型インフルエンザの感染者が確認された状況も考慮し、26日の幹部会で中止を決定。職員と入所者だけで園内で簡単な式典を開くという。
=2009/05/28付 西日本新聞朝刊=