シートベルトを再利用したショルダーバッグ

 フィンランドのメーカーSECCOが開発しているのは、廃棄されたクルマのシートベルトをリユースしたショルダーバッグ。シートベルトは運転手や同乗者の安全を守るためのもので、丈夫さには定評がある。そこに目を付け、開発を思い立ったという。継ぎはぎされたシートベルトは中古パーツであるため、織り目や色合いが微妙に異なる。その独特な見た目が、ファッションアイテムとして受けている。

 同社ではLPレコードを変形させた「ボリューム ボウル」やパソコンのキーを再利用した「フォン ストラップ」も発売。ゴミとして捨てられてしまうものが、魅力的なデザインプロダクトに生まれ変わる。若い世代のエコ意識を高め、裾野を広げるためにも有意義な取り組みといえるのではないか。

セーフティ ショルダーバッグ(SECCO) 実勢価格3万円
廃棄されたクルマのシートベルトをリサイクル。ベルトの縫い目や色合いが少しずつ違い、そこが個性的。肩にぴったりとはまるショルダーベルトは、シートベルトならではのフィット感(画像クリックで拡大)

ゴミや廃棄物を使ってデザイン性あふれるアイテムを生み出す「SECCO」。ラッパを思わせるユニークな形のボウルは、中古のLPレコードを再利用。手作りのため、形や高さが少しずつ違う(画像クリックで拡大)

フォン ストラップ(SECCO) 実勢価格1050円
廃棄されたパソコン、タイプライターのキーボードキーを再利用。中古パーツを用いているため、色、文字、記号が1つずつ異なる(画像クリックで拡大)

 国内のメーカーも、リユースグッズの開発に力を注ぐ。キングジムは2008年9月に新ブランド「ピアチェット」を立ち上げた。原材料のリサイクルレザーは、革製品の製造工程で出た廃材を細かくチップ状に粉砕し、特殊加工したリサイクル素材。このレザーを使って、パスケースやカードホルダー、トレーなどを製造している。

ピアチェット ポイントカードホルダー(キングジム) 実勢価格4515円
リサイクルレザーが原材料。カードポケットが20枚付いており、財布に入りきらないポイントカードなどの収納に便利だ(画像クリックで拡大)

ピアチェット マルチトレー(キングジム) 実勢価格1890円
直径12.5?のトレーは、シンプルなデザインでオフィスでも使いやすい。クリップ、付箋、印鑑など、こまごまとした小物の整理に最適。赤、茶のほか、黒、青、黄緑、ピンクの6色がある(画像クリックで拡大)