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印鑑販売拡大、統一教会幹部が指示か メールを押収

2009年6月12日4時3分

 東京都渋谷区の印鑑販売会社「新世」が、根拠のない姓名鑑定で不安をあおって印鑑を売りつけていたとされる事件で、新世社長の田中尚樹容疑者(51)=特定商取引法違反容疑で逮捕=が世界基督教統一神霊協会(統一教会)の幹部から、印鑑の販売拡大を指示されていたことを示すメールの記録を、警視庁公安部が押収していたことがわかった。捜査関係者が明らかにした。公安部は、統一教会が印鑑販売を通じて信者を集めていたとみて調べている。

 公安部によると、逮捕された田中容疑者ら7人は容疑について否認しているという。

 捜査関係者によると、メールの記録は新世の関係先から押収された。それによると、田中容疑者は、渋谷区などでの布教を担当する統一教会南東京教区の教区長(50)と一日に何度もやりとりしていた。田中容疑者からは教区長に印鑑の販売状況を報告したり、社員の賞与額について指示を仰いだりしていた。教区長はたびたび売り上げを伸ばすよう指示していたという。

 さらに、印鑑の売り上げが少なかった際に新世の販売員が書いたとみられる「反省文」が押収された。田中容疑者が取りまとめて教区長に提出していたとみられる。

 公安部によると、押収資料から、田中容疑者が同教区の運営部長を務めていたことが判明。運営部長は「特別伝道部隊」と呼ばれる信者獲得活動や献金集めを担うチームのまとめ役で、公安部は、新世が特別伝道部隊の拠点だったとみている。

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