ニューロン株式会社(本社:東京都中央区、代表:酒井真吾)は4月24日、同社発行済株式総数の5%にあたる総額3,000万円の(第三者割当増資/譲渡による)株式を、株式会社ナノ・メディア(本社:東京都港区、代表:藤野千明)に割当て、資本業務提携したことを明らかにした。株式割当日は2007年3月末日。これに伴いニューロンは4月初旬に資本金1億7,950万円から資本金2億950万円への増資を行った。なお、2007年4月時点の発行済株式総数は約6,000株。
今後両社では、ニューロンが2002年より提供している店舗予約システム「EPARK(イーパーク)」を媒介した独自のスポット広告配信を展開する計画。
EPARKとは、契約店舗内に設置された専用受付端末により、携帯電話を利用した順番予約/混雑状況確認などが可能なサービス。EPARKの一般会員数は79万4,000人(平均利用者年齢:37歳/家族利用:約8割)/契約店舗総数は約550施設(ともに4月24日現在)。契約店舗は会員登録機能/メール配信機能/アンケート機能/クーポン付きスポットメールや、日別待ち時間分析/曜日時間帯別待ち時間分析に加え、オプションとしてシステムからの収集データをもとに各種マッピング機能を利用できる。システムの利用形態はそれぞれ、EPARK light:月額2万円〜/e-koe-de.com(いい声でどっと混む):月額1万円〜/カスタマイズ提供:初期費用 数百万円〜:月額2万円〜/顧客管理システム:月額2万円〜。
今回の提携についてニューロン代表の酒井氏は、「実はナノ・メディア専務の岩岸氏がイーパーク会員としてサービスを利用され、気に入っていただいたようで、それがきっかけとなり今回の提携に至った」と説明。
また、提携事業内容について同氏は、「広告配信事業における協業。他社ではできないサービスの提供として、EPARKの特性を生かしたスポット広告の展開を予定している。現在おもに、通常の順番予約をする会員に対してメール配信する機会は、予約確認/順番状況告知/店舗到着後の予約解除といったタイミングがあり、セグメントされた会員に対して、その時々に適した効果の高い広告内容のメール配信を行う。来月から実際に効果検証にとりかかり、その後、夏のリリースに向け料金体系の確定や広告クライアントの募集を行う」と語った。
一方のナノ・メディアは、「この提携は資本面での連携強化というよりも、サービス提携に念頭を置いたもので、弊社の広告配信ノウハウを生かし、モバイルにおけるシナジー効果のあるサービス提供に向け粛々と進めている最中。また、今回は出資額が小額なため適時開示にあたらないと判断した。街の店舗/施設で利用しているサービスの効率化を図るようなポータルサービスも予定している」とコメント。
ニューロンは2001年2月15日に設立。2007年4月現在、資本金2億950万円(資本準備金1億4,950万円)、社員数15名(うち開発者5名)。決算期12月末。主要株主は、同社代表の酒井氏が20%(同社役員が約5%)/ 株式会社 ジャフコ16%/ 株式会社ヤマダ電機15%/株式会社ジャストプランニングジャスト15%など。収益の6割を占める店舗座席の予約システム「EPARK」によるASP事業の展開、そのほかシステムの受託開発を手掛けている。2006年12月期の売上高5億円。2007年12月期の売上見通しは約8億円。今期業績に対して酒井氏は「まだまだ上ぶれする余地はある」と語っている。
また、2006年10月からNECインフロンティア株式会社(本社:東京都千代田区、代表:木内和宣)と業務提携し、空席情報のリアルタイム配信システムを共同開発。NECインフロンティアが提供するPOSシステムと連携させ、2007年4月から「空席情報提供システム」の提供を開始した。両社では2007年度中に3,000店舗への導入を目標としている。
EPARK/ニューロン株式会社
http://www.epark.ne.jp/
株式会社ナノ・メディア
http://www.nanomedia.jp/
NECインフロンティア株式会社
http://www.necinfrontia.co.jp/
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