東京労働局は、労働基準監督署(都内18カ所)による08年の定期監督は8375件で、違反率は前年比1・9ポイント減の72・4%だったと発表した。
定期監督は、過去の監督指導結果などを参考に、問題のある事業所に対して実施する立ち入り検査のことで、前年と比べ1039件減った。賃金不払いなど労働者からの申し立てにより実施する申告監督の件数が増えたことなどが主な要因。
定期監督の実施件数がもっとも多かった業種は建設業の4270件で、製造業の877件、商業の871件が続いた。違反率がもっとも高かったのは接客娯楽業の92・0%で、次いで高かったのは映画・演劇業の87・5%、保健・衛生業の86・0%だった。
主な違反は、労働時間に関するものが2069件、時間外・深夜労働の割り増し賃金に関するものが1574件で、業種別では商業に多かった。また、設備の危険防止など安全基準に関するものが1899件あり、これは建設業に多かった。【市川明代】
毎日新聞 2009年5月20日 地方版