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新型インフルの国内感染、1カ月で500人超す

2009年6月11日1時6分

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 東京都は11日未明、港区の私立「正則高校」に通う中央区の3年の男子生徒(17)が、新型の豚インフルエンザに感染していることを確認したと発表した。同じ高校に通う千葉県市川市の3年の男子生徒(18)の感染が10日に確認され、都は校内で集団感染が起きたとみている。宮城、鳥取両県では10日に初の感染者が確認された。朝日新聞の11日午前1時までの集計で、国内の感染者は20都府県の累計515人となった。

 国内で初めて確認されてから約1カ月で500人を突破した。学校での集団感染が広がっており、厚生労働省は注意を呼びかけている。

 都によると、正則高校の別の生徒11人と教員1人にも感染の疑いがあり、詳しい検査をしている。感染が確認された生徒は発熱や頭痛などを訴えたが、容体は安定しているという。同校は11日から1週間程度、休校する。

 千葉県の発表では、市川市の生徒は9日に発熱があり、船橋市の医療機関を受診し、感染が確認された。

 宮城県によると、盛岡市に住む観光バス会社の女性ガイド(22)は、すでに感染が判明している船橋市の市立中学校の生徒らが6月上旬に修学旅行で岩手県を訪れた際に同行した。

 船橋市では10日に新たに中学生5人、感染した中学生の妹の小学生1人、母親の計7人の感染が確認された。

 成蹊大(東京都武蔵野市)は10日、新型インフルに感染した学生が出たとして、法務研究科を除く全学で同日から15日まで休校とし、学生の構内への立ち入りを禁止する措置をとったとホームページで発表した。同じキャンパスにある成蹊小学校は11〜15日、成蹊中学・高校も11〜13日、臨時休校の措置をとった。

 福岡市では博多区の小中学校の児童・生徒を中心に感染が広がり、11日午前1時現在で46人。福岡県内で最初に感染が確認されたのは5月25日。福岡市の隣の同県志免町の妻の実家を訪れた米国人男性(38)だった。男性は中学生の暮らす地域の飲食店に立ち寄っていた。県は「男性から感染が広がった可能性が高い」とみている。福岡市が国立感染症研究所の専門チームの支援を受け、感染経路などを調べている。

 鳥取県では、米国から両親の帰省先である鳥取市を訪れたフロリダ州在住の女児(8)の感染が確認された。

 厚労省によると、国内で感染が確認された人の中で重症化した例はなく、感染者の約8割は完治している。担当者は福岡県などの集団感染について、「学校単位で、おさまるかどうか見極める必要がある。今のところは感染源を追えている」と述べ、不特定多数に感染が広がる状態ではないとの見方を示した。

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