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【国際】

米のホロコースト博物館で発砲 警備員が死亡、犯人も重体

2009年6月11日 08時14分

 10日、米ワシントンのホロコースト博物館の前に集まる警察官ら(ロイター=共同)

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 【ワシントン10日共同】米首都ワシントンのホロコースト博物館で10日午後(日本時間11日未明)、ライフル銃を持った男が警備員に向け発砲、警備員は近くの大学病院に運ばれたが死亡した。男も別の警備員から銃撃を受け、重体となった。

 同博物館は、第2次大戦中のナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の歴史の展示で知られる。米メディアによると、男はメリーランド州に住むジェームズ・フォンブラン容疑者(88)とみられ、白人至上主義の運動家という。CNNテレビによると「ユダヤ人大虐殺は、でっち上げだ」と主張していた。

 ホワイトハウスのギブズ報道官によると、事件の報告を受けたオバマ大統領は憂慮の念を示した。

 警察当局は単独犯とみているが、連邦捜査局(FBI)とともに、テロリストグループや人種差別団体などとつながりがないかを調べている。

 地元警察署長によると、ライフル銃を持って入館したため、警備員が入り口で呼び止めたところ、いきなり発砲した。入館時には通常、金属探知機による検査がある。警察は関係者から当時の状況を詳しく聴いている。

 同博物館は年間約170万人が訪れる人気名所で、当時も多くの観光客でにぎわっていた。現場はホワイトハウスから南へ約1・2キロと至近距離で、多くの警察官が周囲の道路を封鎖、上空を報道ヘリコプターが飛び交うなど騒然となった。

 

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