「警察だ!」家宅捜索装ったグループ強盗
警察を名乗った強盗事件があった民家
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栃木県小山市で10日午前11時50分ごろ、民家に8〜10人ぐらいの男が「警察だ」と警察の家宅捜索を装って押し入り、住人を縛って現金約92万円などを奪い逃走した。小山署が強盗容疑で捜査、犯行グループの行方を追っている。
現場は、同市花垣町にある韓国籍の無職鄭小鎔(てい・しょうよう)さん(84)方。小山署によると、インターホンが鳴り、家事手伝いの女性(76)が玄関に出ると、男らが次々と「警察だ」「捜索だ」などと声を荒らげながら一方的に入ってきた。
鄭さんも後から応対に出たが、男らは土足のまま上がり込み、粘着テープで鄭さんと女性の両手を縛り上げ、さらに目と口をふさいで1階居間に閉じ込めた。鄭さんの長男家族が住む敷地内の離れから、別の家事手伝いの藤田ハツエさん(74)も騒ぎに気付いて駆け付けたが、同様に縛られた。
男らは手分けして室内を物色。庭まで掘り返した。現金のほか、エルメスのバッグ1点と財布2点(計時価約14万円相当)を奪った。逃走後、藤田さんが自力で粘着テープをほどいて隣家に駆け込み、午後1時10分ごろに隣人が110番した。3人にケガはなかった。
県警などによると、男らは押し入る際に、捜索令状のような紙も見せていた。ワイシャツや緑色のベストを着用し、数人は目出し帽をかぶっていたという。室内にある金庫は荒らされていなかった。鄭さんは事情聴取に「特に狙われる覚えはない」と話している。
現場はJR小山駅の北約1・5キロの住宅街。近所の住民によると、鄭さんは以前、パチンコ店や不動産業を経営しており、資産家として知られていた。
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