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【国際】

台湾日本統治時代の『花車』公開 天皇、総督用の客車

2009年6月10日 朝刊

写真

 日本統治時代の台湾で製造された天皇や総督用の客車「花車」が、台湾の鉄道記念日に当たる9日、台北郊外の保管車庫で一般公開され=写真、老若男女が熱心に見学した。

 台湾鉄路管理局(台鉄)によると、天皇花車は1912年の製造で、23年、当時皇太子だった昭和天皇が台湾西部を視察した際に乗車した。花車は計3両が現存し、文化資産として厳重に保管されている。

 一般公開では、鉄道ファンらが車外からステンドグラスや精緻(せいち)な彫刻など内部の装飾に見入った。台鉄を退職した男性(65)は「職員でも見学できなかった。上等で美しい」、幼稚園を休んで母親と来た6歳の男児は、「最高」と感激していた。

 台湾の鉄道は、清朝統治時代の1887年6月9日に台北−基隆間が着工されたのが始まりで、この日が「鉄路節」(鉄道記念日)になっている。

  (台北・栗田秀之、写真も)

 

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