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臓器移植法改正案 衆院本会議でこれまでに提出された4法案の中間報告が行われる

6月10日0時47分配信 フジテレビ

臓器移植法の改正をめぐり、衆議院本会議で、これまでに提出された4つの法案の中間報告が行われた。死の定義を扱う法案だけに、1人ひとりの国会議員がそれぞれの判断を求められている。
臓器移植法施行から11年、ようやく4つの改正案の提案者が、国会で意見表明するに至った。
「脳死は人の死」と考え、年齢を問わず家族の同意で臓器提供が可能になるA案について、自民党の中山太郎議員は「『脳死は人の死』であるとすることによって、脳死を人の死と認める人たちにとっても、認めない人たちにとっても、リビングウィル(生前意思)を尊重できるシステムをつくることができると考える」と述べた。
臓器提供の意思表示ができる年齢を12歳までに引き下げるB案について、公明党の石井啓一議員は「社会的な合意がない中で、脳死を人の死と法的に位置づけることは、あまりに拙速であります」と述べた。
現行法に脳死判定基準をより厳格化するC案について、社民党の阿部知子議員は「そもそも人の死を法律で定めることは、国会議員として国民から受けた信託の域を超えております」と述べた。
臓器提供の年齢制限を撤廃し、15歳未満の臓器提供をする場合、家族の同意と第3者機関の承認が条件となるD案について、自民党の根本 匠議員は「A案とB案とでは、背景となる理念、哲学が異なります。最大の違いは、脳死を人の死と考えるか」と述べた。
意見表明では唯一、「脳死を人の死」としているA案に対して、B、C、D各案は、脳死の定義を「臓器提供する場合のみ人の死」とすることを強調した。
こうした中、各議員事務所には、臓器移植推進派のA案支持者から、全面広告を載せた新聞が配られた。
民主党の山井和則議員は「A案以外は駄目だということが書いてあるんですよね」と話した。
採決を控え、どの法案に賛成するか、重い選択を迫られた議員は、苦悩する胸のうちを明かした。
民主党の山井議員は「正直言って、少し重たい気持ちですね。A案が『脳死は人の死』だということを法律で定めていると。ここのせめぎ合いが一番大きな論点ですね」と述べた。
また、ほかの議員たちも、1人ひとりの「死生観」にかかわる問題だけに、どの法案に賛成するか悩んでいる様子。
自民党の石原宏高議員は「(どの案か決めた?)投票するぎりぎりまで、じっくりと考えたいと思っております。日本の歴史的、文化的なところから『心臓が止まる』のが死だという長年の考え方もありますし、非常に悩むところです」と述べた。
民主党の細野豪志議員は「脳死とはいえ、体にまだ温かみがあって、親としてはもう1回元気になることを望んでいる状態を、死としては受け入れがたい。法律としてふんぎってしまうのは本当にいいのかどうか。そこが迷うところですね」と述べた。
一方で、すでに態度を表明している議員もいる。
自民党の笹川 堯総務会長は「あくまでもこれは党議拘束なし。お互いの良心に従って投票するということでありますので、ぜひA案をよろしくお願いいたします」と述べた。
自民党の早川忠孝議員は「わたしはB案の提案者だったけども、D案を支持する、賛同する。これはあくまでもA案を修正していただいて、A案とB案の合同修正を何とか実現をしたいということで、B案の提案者に自民党がなっただけですから」と述べた。
そうした中、麻生首相は「これは人の命にかかわる話ですから、簡単な話ではないんであって、議員としての判断を求められるところだと思いますので、ゆっくり考えて決断をしたいと思ってます」と述べた。
採決の時期をめぐっては、与党側は16日にも採決したい考えだが、野党側は時期尚早として難色を示している。
また、いずれの案も過半数を得るめどが立っていないのが現状となっている。

最終更新:6月10日0時47分

Fuji News Network.