田川市教委は18日、市内の中学校の3年生(1学級、26人)の1学年を、同日午後から21日まで学年閉鎖すると発表した。この3年生は今月12~14日、新型インフルエンザの「患者や濃厚接触者が活動した地域」に指定された大阪府などへ修学旅行に行き、18日、2生徒が体調不良から欠席・早退したため。2生徒は発熱外来の簡易検査を受けたが、陰性であることが判明した。
欠席した女子生徒は保護者が「風邪で微熱がある」と連絡してきた。午前中で早退した男子生徒は「17日に田川市の神幸祭を見物中に雨にぬれ、体がきつい」と話していたという。ともに18日午後、田川保健福祉環境事務所の発熱外来を受診したが異常はなかった。
この中学校の3年生は12日にJR新大阪駅から大阪市内の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」に行き、13~14日は京都、奈良市内を見学した。引率教諭4人(40~50代)を含め、学校出発時からマスクを着用し、2生徒以外に体調不良者はいないという。
学年閉鎖は、帰着翌日の15日から新型インフルエンザの潜伏期間とされる7日間の様子をみるためで、市教委は「万一の感染拡大に備えた予防措置」と説明。1、2年生は平常通り授業がある。
田川市の中学校は8校中6校が4月に関西方面へ修学旅行に行ったが、体調不良などを訴える生徒はいないという。【林田雅浩】
〔筑豊版〕
毎日新聞 2009年5月19日 地方版