気象観測やテレビ、カーナビゲーション等、日常生活を支えている人工衛星が、宇宙のゴミ・スペースデブリによる危機に直面している。大きさ10p以上でその軌道が分かっているものだけでも1万3千個。1p以上のものになると数十万個とも言われる。スペースデブリの速度は毎秒8q、万が一衝突すると想像を絶する破壊力を生じるのだ。
現在、日本の衛星は、米国から公表されるデータをもとにデブリを回避しているが、独自にデブリの軌道を把握しようと、岡山県の美星スペースガードセンターが光学望遠鏡を使ってデブリを追尾観測。回避に役立てる技術を開発している。また去年7月、国際宇宙ステーション(ISS)と同じ高度400qにあったロシアの軍事衛星が崩壊し、デブリ群となって深刻な問題を引き起こしている。九州工業大学ではISSから金属板を射出し、デブリをあらかじめ細かく砕く技術を新たに開発。法政大学ではCFRP、ポリカーボネート、シリコンゲル層を重ねて軽量ながら衝撃吸収能力の優れた防御壁を開発し、実用化に向けた実験を続けている。ハイスピードカメラで特殊撮影を行い、その能力を徹底検証しながら、スペースデブリ対策の研究最前線を伝える。
【出演】 |
キャスター |
安めぐみ |
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山田賢治アナウンサー |
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コメンテーター |
美馬のゆり (公立はこだて未来大学教授) |
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専門家ゲスト |
花田俊也 (九州大学大学院工学研究院准教授) |