2009年6月10日 20時47分更新
おととし倉敷市で4歳の次男の口に無理やり七味とうがらしを入れて窒息死させたなどとして、母親が傷害致死などの罪に問われた裁判で、2審の広島高等裁判所岡山支部は、1審と同じ懲役4年6か月の判決を言い渡しました。
この裁判はおととし1月、倉敷市の無職、光中美幸被告(33)が次男で当時4歳の翔ちゃんの口に大量の七味とうがらしを無理やり入れて窒息死させたなどとして、傷害致死や暴行などの罪に問われているものです。
1審の岡山地方裁判所はことし1月、光中被告に対して懲役4年6か月の判決を言い渡しましたが、弁護側は「客観的な証拠がない」などとして控訴していました。
10日の2審の判決で広島高等裁判所岡山支部の小川正明裁判長は「翔ちゃんが多量の七味とうがらしをみずから口に入れることはあり得ず、被告が無理矢理口に入れたと考えられる」と指摘しました。
そのうえで「母親の手で死に直面させられた翔ちゃんの恐怖感や無念さは察するに余りあり、1審の判決の量刑が不当であるとはいえない」と述べて控訴を棄却し、1審と同じ懲役4年6か月の判決を言い渡しました。
弁護側は判決を不服として10日、最高裁判所に上告しました。