人工透析、９月にも再開　三田市民病院　

　兵庫県三田市は９日、２年前から閉鎖している市民病院の人工透析を、９月にも再開することを明らかにした。腎臓内科医１人が９月に着任するため。透析患者を幅広く受け入れられるようになり、市は「さらに医師や看護師を確保し、十分な医療体制を整えたい」としている。（本田純一）

　同病院では、２００７年３月に腎臓内科の医師２人が退職。現在は人工透析室を休止しており、透析を受けている患者は、合併症の手術などが受けにくくなっている。

　新たに医師が赴任することを受け、同病院は今後、透析の機器を点検し、具体的な再開時期や診療体制を決める。

　また８月から、呼吸器専門医１人も着任することも決まった。これまで同病院では難しかった肺炎や肺がんなどの治療についても、対応できるようになるという。

　９月以後、同病院の診療科は１科増えて１７科になり、医師の人数は嘱託医６人を含め過去最多の５０人となる。竹内英昭市長は「まだ十分ではなく、今後も医師の確保に努めたい」とする。

　一方、同病院は７月１日から、経営上の自主性が高い地方公営企業法の全部適用となる。市は新たに設置する責任者の事業管理者について、同病院の佐野博志院長の兼務を決め、９日、市議会に報告した。

(6/10 10:14)