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INGエコノミスト「韓国経済はV字型回復」

 「韓国経済は既にV字型の回復を始めた」

 韓国経済に楽観論を示す代表人物として知られるINGグループのアジア担当チーフエコノミスト、ティム・コンドン氏はそう語った。韓国経済の行方をめぐっては、底打ち状態から緩やかに回復する「U字型」やいったん回復した後で再び低迷する「W字型」を予測する声が優勢だが、コンドン氏は急速な景気回復を意味する「V字型」を主張している。

 コンドン氏は8日、本紙とのインタビューで、「韓国の1-3月期の成長率が前四半期比でプラスになったことは、韓国がV字型の回復をしている証拠だ」とした上で、世界経済についてもV字型の回復を予測した。

 コンドン氏は内需増加と在庫の正常化を韓国経済回復の根拠に挙げ、「韓国では危機によるパニックで昨年10-12月期に急に冷え込んだ内需が徐々に回復しており、需要減で増加した企業の在庫も正常化し、生産も増えている」と分析した。同氏による韓国の通年成長率予測はマイナス1.3%で、外資系金融機関の平均(マイナス2.9%)より高い。

 コンドン氏はシンガポールなどほかの輸出国に比べ、韓国の回復が早い理由として、政策的要素を挙げる。韓国の生産減少はシンガポールなどと似ているが、韓国政府はシンガポール政府とは異なり、雇用を維持するために全力を傾けたからだ。コンドン氏は「韓国政府はアジア通貨危機当時に生産減少が雇用減少につながり、苦痛を味わったことから教訓を得たようだ」と分析した。

 コンドン氏は世界経済についてもV字型の回復を主張する。その根拠は危機の性格が過去とは異なる点だ。コンドン氏は「過去の米国の景気低迷は企業から始まったが、今回は企業が相対的に堅調なのに金融業界から突然パニックが生まれ、消費者が急速に消費を減らしたために起きた」と指摘し、資金が供給され、消費が回復すれば、景気回復の起爆剤になると分析した。

 コンドン氏は「米国も最悪の状況を脱し、段階的な回復が残されている。今後景気低迷が加速したり、ゼロ成長に低迷することはないだろう」と予測した。しかし、失業と不良債権の増加で、銀行など金融機関は依然として苦しい経営を迫られると指摘した。

方顕哲(パン・ヒョンチョル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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