介護職に一部医療行為も 厚労省が指針策定へ厚生労働省は10日、特別養護老人ホームの介護職員に、一定の条件の下でたんの吸引など一部の医療行為を認めるための指針作りに着手した。年内に各地の特養でモデル事業を行って安全性を検証し、来年度の実施を目指す。 たんの吸引やチューブで流動食を直接胃に送り込む「経管栄養」は、医師や看護師が行う医療行為。特養ホームなどの介護施設では、看護職員が手薄な夜間などに介護職員が無資格で行っている実態があり、安全性を確保した上でこれらの行為を認めるよう望む声が強かった。 モデル事業では、一定の研修を受けた介護職員が、医師の指示の下、たんの吸引や、経管栄養の準備と経過観察などを行う。事前に看護職員が入所者の状態を確認し、常に連絡が取れる態勢を整えておくことが条件。 医療関係者からは「習熟した技術が必要だ」との慎重論もあり、安全確保のため、吸引できるのは肉眼で確認できる口の中だけで、鼻や気管切開した部分は対象外とする。経管栄養では、チューブの接続や流動食の注入は看護職員だけが行う。 現在、医療従事者以外では、特別支援学校の教員に障害児のたんの吸引と経管栄養などが認められているほか、在宅の難病患者らに対するたんの吸引は、指導を受けた家族やホームヘルパーなどに容認されている。 【共同通信】 |
関連記事を取得中...
|
ソーシャルブックマークへ投稿: (ソーシャルブックマークとは)