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慰安婦:北東アジア歴史財団、オランダで「性奴隷展」

 「オランダと日本は400年にわたり、特別な関係を築いてきました。しかしわが国は日本政府や国民・企業に対し、第2次世界大戦当時の日本軍による野蛮な行為で、多くのオランダ人が苦痛を受けたという事実を忘れないよう、引き続き注意を促していかなければなりません。日本は従軍慰安婦の問題をはじめ、戦争中に犯した犯罪行為を認め、心から謝罪と補償をすべきです」

 8日午後、オランダのハーグ市庁1階にあるロビーで行われた、北東アジア歴史財団の主催による「韓国・オランダ・ドイツ性奴隷展」の開会式で、オランダの「対日道義的債務基金」(SJE)のワッフタンドン会長がこう祝辞を述べると、場内は一斉に静まり返った。ワッフタンドン会長は1942年、オランダの植民地だったインドネシアが日本軍に占領された際、祖父と父親を失った。当時4歳だったワッフタンドン会長は、母親や2歳下の弟とともに収容所へ送られた。しかし当時2歳だった弟は、収容所の宿舎の近くで遊んでいた最中に、お粥を炊いていた釜の中に転落し死亡した。ワッフタンドン会長は90年、日本のインドネシア占領当時に被害を受けたオランダ人に対する道義的な責任を追及する目的でSJEを設立し、92年からは毎月第2火曜日にハーグの日本大使館前で日本の謝罪や補償を求めるデモを行ってきた。

 日本は太平洋戦争当時、占領したインドネシアにいたオランダ人30万人を収容所に送り込んだり、殺害したりした。また、収容所へ送られた15-30歳の女性たちは日本軍の慰安婦になった。オランダ国会下院は2007年11月、日本の謝罪や補償を求める「慰安婦決議案」を採択し、同年12月には欧州議会でも同様の決議案を採択に導いた。

オランダ国会下院のヘルディ・フェルベート議長(写真中央の女性)が、ハーグ市庁で行われた「韓国・オランダ・ドイツ性奴隷展」を視察している。

キム・ギチョル記者(本文・写真)

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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