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2009年06月10日(水)

山梨英和中生2人感染 新型インフル
カナダ研修帰り 同行27人自宅待機

 山梨県は10日未明、語学研修先のカナダから成田空港に到着した甲府市内の女子中学生2人について、同空港検疫所が新型インフルエンザ感染を確認した、と発表した。2人は帰国直前に体調不良を訴えていて、機内ではほかの乗客とは離れた席に座っていた。山梨英和中は2人が同校在籍の3年生であることを明らかにした上で、感染拡大の防止を図るため、帰国した生徒27人を、6〜7日間の自宅待機とすることを決めるとともに、県は感染した2人との濃厚接触者がいないか確認を急ぐ。
 県によると、同校の生徒29人と引率の教師1人は8日午後1時15分(現地時間)にカナダ・トロントからエア・カナダ1便で帰国。9日午後2時40分ごろに成田空港に着いた。
 感染した2人は、搭乗前から発熱や咳(せき)などの症状を訴えていたため、検疫官が機内で簡易検査を行い、A型インフルエンザ反応が陽性であることを確認。同検疫所が詳細(PCR)検査し、新型インフルエンザ感染を確認した。2人は空港近くの病院に入院した。
 2人はそれぞれ別のホームステイ先に滞在。機内ではほかの生徒や乗客と離れた席に座った。事前に2人の体調について学校側から連絡を受けた県は9日午前、厚生労働省に対し、機内検疫の際の参考情報として状況を伝えていた。検疫の際、数日前に体調不良だったと申告した別の生徒1人は陰性だった。
 残りの生徒ら27人は同日午後8時すぎ、バスで同校に到着。中北保健所が健康状態に関する聞き取り調査をしたが体調不良を訴えた生徒はいなかった。県は帰国した生徒らに対し、検温などによる体調チェックを求める。また、カナダの空港などで2人と濃厚接触したか確認する。
 同校などによると、生徒29人は4月21日からカナダ・オンタリオ州に滞在。一般家庭へ個別にホームステイし、現地の高校で語学研修や交流会参加などの日程をこなした。
 生徒が滞在した同州には、5月初旬に国内で初めて感染が確認された大阪府内の高校生らが滞在。同中一行はカナダ国内で新型インフルエンザの感染拡大を受け、ナイアガラの滝の見学を中止。同校は感染予防のため一行にマスク200枚を送っていた。
 山梨県内では、米ニューヨークから帰国した笛吹市内の女性が、県内で初めての新型インフルエンザ感染者として確認されている。



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