2009年6月10日13時33分
福岡市は10日、同市博多区の三筑小の5年児童(11)と板付中校区に住む男性(31)を含む6人が新型の豚インフルエンザに感染しているのを新たに確認したと発表した。一連の集団感染で、板付中、板付小の生徒児童以外から感染者が確認されたのは初めてで、計42人になった。市教委は、三筑小と三筑中、板付中校区内の南福岡特別支援学校を1週間臨時休校にする。
市は板付中校区外に感染が広がったのを受け、遺伝子検査の対象を広げる。これまでは、同校区や関西での滞在歴などがあり、簡易検査でA型が陽性だった人について、遺伝子検査をしていた。今後は、同じ学校や事業所などで2人以上、A型陽性が出た場合も実施する。県の保健環境研究所にも協力を要請する。
三筑小の児童と男性以外に新たに感染が確認されたのは、板付中の3年生1人、板付小の6年生2人、3年生1人。重症者はいない。男性は感染者の保護者ではない。勤務先は同市中央区という。
三筑小は板付小から南に約700メートルで、校区が隣接している。市によると、感染した5年生の児童は6日、後に新型インフル感染が確認された板付小の女子児童と遊んでいた。
三筑小は、児童の感染が疑われた9日夜の時点で、10日の臨時休校を決め、メールや電話連絡網などで全校児童680人の保護者に通知した。事情を知らない児童が登校したり、保護者が問い合わせたりするケースを想定し、10日午前6時半から一部の教員が待機したが、特に混乱はなかった。
一方、三筑中(563人、原田長孝校長)ではこの日、3時限目まで授業が行われたが、休校措置を受け生徒は自習用のプリントなどを受け取り帰宅した。