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【イチから分かる】“アニメの殿堂”問題 保存収集の拠点、「無駄」批判も (2/2ページ)
このニュースのトピックス:麻生内閣
「つみきのいえ」は米アカデミー賞を受賞。改めて日本発のアニメの上質さを立証することになった。
文化芸術振興基本法は、メディア芸術を「映画、漫画、アニメーション及びコンピュータその他の電子機器等を利用した芸術」と定義。国はその振興を図ることになっている。アニメ、マンガの施設との印象が先行しているセンターだが、文化庁は「デジタル技術を使ったメディアアートの展示収集も重要な機能の一つ」と力説している。
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■漫画家間でも温度差
センター設立には、漫画家の間でも温度差がある。
痛烈に批判したのは、石坂啓さんだ。民主党の勉強会で「額縁に入ったマンガの原画を見に来るようなマンガ好きはいない」「苦しい生活をしている人たちを救うためにお金を使うべきだ」と突き放した。一方、里中満智子さんは、この問題を考える懇談会で、「マンガの原画の収集、保存、補修のためにも拠点は必要」と訴えた。
文化庁の構想では、センターは4〜5階建てで延べ床面積1万平方メートル程度。展示室やアニメなどの上映ホール、収蔵庫などが設置される。展示・収集・保管に加え、メディア芸術の歴史や動向の調査研究、人材育成などもはかる。東京・お台場が有力候補地の一つで年間目標来場者数は約60万人。年間入場料収入を1億5000万円と見込む。運営は民間に委託し、自己収入でまかなうという。
民主党などが指摘するように「無駄な事業」となるのか。「ジャパン・クール」と世界的に高く評価されるマンガ、アニメなどのメディア芸術の拠点として「内外の人に喜んでもらえる施設」(銭谷真美文科省事務次官)になるのか。文化庁は15人態勢の設立準備室を設置。具体的な展示内容などの検討をはじめる。
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