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「フェーズ6に極めて近い」WHO事務局長補 インフル

2009年6月10日10時20分

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 【パリ=飯竹恒一】世界保健機関(WHO)のケイジ・フクダ事務局長補は9日の記者会見で、新型の豚インフルエンザの警戒水準について、現状の「フェーズ5」から世界的大流行(パンデミック)を意味する「6」へ引き上げる状況に「極めて近づいている」と述べた。感染が従来の北半球から豪州など南半球に広がったのを踏まえたものだ。

 AP通信によると、マーガレット・チャン事務局長も同日、「疑う余地のない根拠があれば、(引き上げを)発表する」と語った。「表面上はフェーズ6の状態だ」との見方を示し、10日、各国政府と協議するという。引き上げに向けた詰めの段階に入った可能性がある。

 現在の警戒水準の基準によると、フェーズ6への引き上げ要件は、すでに感染が広がっている米州地域以外の1カ国で「地域社会レベルの人から人への持続的感染」が確認されれば満たされる。フクダ氏は9日の会見で、豪州ビクトリア州でこれに該当する感染が起きているとの認識を示した。

 ただフクダ氏は、実際に引き上げる場合には、「状況に対応するための情報や知識などを各国に提供する必要がある」などと述べ、過剰反応を避けるため、周到な準備をするべきだとの考えを示した。

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