野呂昭彦知事は9日の県議会一般質問で、一志病院(津市)の民間移譲など一連の県立病院改革案への反対意見が相次いでいることについて見解を求められ、「重く受け止める」としながらも、「改革は避けられない」と断行する意思を表明した。
県は、改革後に県立病院の収支や運用がどうなるのかを具体的に検証するため民間コンサルティング会社へ調査を委託したり、住民の理解を得るために一志病院や志摩病院の地元でシンポジウムを開くことを決めた。
これらを実施するための費用計987万7000円を盛り込んだ補正予算案を、11日の県議会に提出する。
また野呂知事は、一般質問に対する答弁の中で、県が募った県民の意見や地元説明会で出た反対意見では、「具体的な内容が分からない」「説明不足」との指摘が多かったとし、「(今後の)病院の姿を、より具体的に示せるよう工夫する必要がある」と話した。【岡大介】
〔三重版〕
毎日新聞 2009年6月10日 地方版