番組紹介
ウエディングドレスデザイナーで、大企業の社長令嬢でもある紀保は、エリート弁護士・龍一と結婚式を迎えていました。
どんなときも龍一を愛する、紀保が心を込めて誓いの言葉を述べた直後、とつぜん式場に刑事たちがなだれ込み、龍一が殺人容疑で逮捕されてしまいます。
被害者は隅田川河畔の下町に住む吉川みのりという若い女、龍一はその女と関係を持ち、邪魔になって殺したというのです。ところが面会した龍一は、自分は絶対に殺していないと訴えます。龍一を信じた紀保は、自分が誓った愛を貫く決心をし、彼の無実を証明しようと考えます。
髪を切り、別人の名を名乗り、みのりの住んでいた下町に移り住む紀保。そこで出会ったのは、事件の第一発見者で、町工場の旋盤工・伊織。紀保は町の人たちからみのりとの交際を噂されていた伊織を真犯人と疑いますが、やがて犯人を憎いと言った伊織を信じると、龍一の無実を訴え、二人は真相を探る同志となる約束を交わします。
紀保は龍一のために、伊織はみのりのために、加害者側と被害者側の立場を忘れることにする二人。それぞれの目的のために協力し、ときには相手のことすら疑い、事件の真相に迫っていく…。ところが、ぶつかりあい、支えあう時間のなかで、二人はいつしかどうしようもなく相手に魅かれる自分を見つけていくのです──。
事件をめぐるミステリアスな展開、そしてスリリングな恋の行方…
触れたくても触れられない、胸に飛び込みたくても飛び込めない、素直になりたくてもなれない、そんな切なくロマンチックな恋を描いていきます。
あらすじ
左から、羽村紀保(山田麻衣子)、瀬田伊織(瀬川 亮)
「アトリエK」に出向いた紀保は杏子の助力で、伊織の部屋に忍び込む手筈を整える。危険を冒し、犯罪まがいのことをしようとする紀保を杏子は心配する。紀保は、龍一のためならどんな罪でも背負う覚悟だという。紀保はまた、伊織の部屋の合鍵を作るために利用したセリをアトリエの専属モデルにするように杏子に託す。事情を知らぬ杏子は憮然とするが、しぶしぶ承知する。夕顔荘へ戻った紀保は、伊織の留守を狙い、合鍵を使って伊織の部屋へ忍び込もうとする。そんな紀保を捕まえ、伊織が俺に興味があるから俺のことを聞き回っているのかという。紀保の顎に手をかけ、「何なら相手してやろうか」と。その頃、拘置所では龍一が、紀保の手紙を読み、愕然としていた。杏子から渡されたその手紙には、龍一との別れを悩む紀保の想いが切々と綴られていた…。