WRAPUP1: 北朝鮮が米記者2人に有罪判決、米国との対決姿勢強める

2009年 06月 9日 11:42 JST
 
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 [ソウル 8日 ロイター] 北朝鮮は、拘束していた米国人記者2人に対し、「労働教化」刑12年の判決を言い渡し、米政府との対決姿勢を一段と強めている。一方、オバマ米政権の報道官は、2人は無罪だと述べ即時解放を求めている。

 オバマ大統領は、韓国の李明博(イミョンバク)大統領と16日にホワイトハウスで会談し、5月に核実験を実施した北朝鮮の問題などを話し合う予定。

 クリントン米国務長官は7日、テロ支援国家指定リストから外した北朝鮮の再指定を検討していることを明らかにした。

 北朝鮮で有罪判決を受けた2人は、米ケーブルテレビ「カレントTV」のユナ・リー記者とローラ・リン記者。3月に中朝国境付近で取材活動中に身柄を拘束された。

 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は「裁判では2人に労働教化による12年の刑が言い渡され、北朝鮮に対し犯した重大犯罪と不法入国が確認された」と伝えた。

 これに対しギブズ米大統領報道は、2人の記者の取り扱いと北朝鮮の核開発計画問題を関連付けるべきではないと指摘した。

 またホワイトハウスは声明で、オバマ大統領が事態を「深く憂慮している」とした上で「われわれはすべての可能な経路を通じ2人の解放を目指す」と述べた。

 米戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアアソシエイト、リー・ドンボク氏は「(北朝鮮は)この有罪判決を、緊張関係が高まっている米国から譲歩を引き出すための餌にしている」と述べた。

 8日のソウル株式市場はこの北朝鮮報道を受けて下げた。ウリィ・インベストメント&セキュリティーズのアナリストは「この下げはおそらく短命に終わるだろうが、依然として米国が強硬措置で対応するかもしれない懸念もある」と述べた。

 アナリストによると、海上や国境地帯で軍事的な衝突が起きれば、世界の金融市場にも大きな影響が出ると予想されている。

 

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