放送予定
   
   
   
6月9日(火)放送予定
虎は良くても(たか)はダメ?
〜常用漢字大論争〜

学校教育で教えたり、行政・マスコミなどで使える漢字「常用漢字」。その27年ぶりの大改訂が行われている。背景には、パソコンの普及で「鬱」など「書けないけれど使える字」の増加がある。しかし議論は市民を巻き込んで過熱している。教育関係者は今の若者の「感字」的な誤字脱字(不安→木案)をあげ、手書きの大切さを主張。一方で、作家や言語学者は、制限すると逆に誤用が多発すると反論する。例えば「憮然」は本来「心をなくす状態→呆然とする」という意味だが、「ぶ然」とひらがなで教えることで「むっとする」と勘違いしてしまうと訴える。常用漢字は増やすべきなのか?そもそも制限するべきか?来年春の改訂に向けて進む議論を通じ、電脳社会のなかで揺れる漢字文化のありようを考える。
(NO.2747)

スタジオゲスト 井上 ひさしさん
    (作家)
 
   
   
6月10日(水)放送予定
介護と仕事 両立できる社会へ

介護に悩む4、50代の働き盛りの世代が増えている。総務省の調査では、家族介護のために仕事を辞めたり、転職した人は、平成18年10月からの1年でおよそ14万5000人。前の年より4割増えた。背景にあるのは、働く人々にとって利用しにくい介護保険制度や、画一的な会社の介護休暇制度。多くが介護か仕事かの二者択一を迫られている。働き盛りの世代は家計を支えているだけに、介護辞職の影響は深刻だ。「大介護時代」を迎える日本で、介護と仕事が両立できる社会をどのように構築していけばいいのか。現場の実態や先進的な取り組みから考えていく。
(NO.2748)

スタジオゲスト 津止 正敏さん
    (立命館大学産業社会学部教授)