6月9日のながさきニュース
|
長崎新聞
|
|
壱岐市民病院の指定管理者に大学病院 「公設民営」の改革構想は県内初
医師不足に悩む壱岐市立壱岐市民病院の改革に7月から取り組む元総務省公立病院改革懇談会座長、長隆氏は8日、大学病院を指定管理者とし、市民病院の運営を任せる方向で、白川市長への答申をまとめる意向を明らかにした。
県内各地では、総務省が2007年12月に公表したガイドラインに基づき公立病院改革が進められているが、大学病院を運営主体に想定した「公設民営」の改革プランは県内で初めて。離島医療のモデルケースとなれるか注目される。
市民病院は14診療科、200床で、壱岐市の中核病院。常勤医は12人で、うち8人は九州、久留米、福岡の3大学病院が派遣。医療法上の必要医師数16・3人を満たしておらず、不足分は非常勤医で補っている。このため、医業収益が伸びず、07年度の累積赤字は約14億6千万円に上る。
長氏は市議と市職員を対象にした説明会で「医師が魅力を感じる病院をつくり、島内で地域完結型の医療体制を目指す」と提案。国の09年度補正予算に盛り込まれた地域医療再生基金や市の補助金を大学病院の教育や研究に活用してもらい、大学病院は市民病院に十分な数の医師を配置。民間病院との統合も視野に入れ、医師が働きやすい労働環境を整備し、常勤医30人の確保を目指す。
一方、48の療養病床がある市立かたばる病院は廃止。代わりに市が福祉施設を設置し、民間を指定管理者とし、運営を任せる方向という。
長氏は病院改革に取り組んでいる大学の学長ら7人でつくる病院改革委員会で8月までに答申をまとめる方針。9月には、指定管理者制度導入に向けた条例改正を市議会で可決してもらい、来春には新体制でスタートしたいとしている。
白川市長は記者会見で「不退転の決意で病院改革に取り組みたい。答申は百パーセント尊重したい」と述べた。
|
|
|
|
|
「龍〜なが」アクセスランキング
|
|
|