生徒育てる塾校長が塾屋上で大麻育てた

　愛知県警は８日、自らが責任者を務める学習塾の屋上で大麻草を栽培したとして、大麻取締法違反の疑いで塾講師の藤原一臣容疑者（３７）を現行犯逮捕した。県警によると、藤原容疑者は「自分で吸うために育てた」と容疑を認めている。

　逮捕容疑は、同日午前、同県北名古屋市の学習塾「野田塾西春校」の校舎屋上に設置した衣料ケース内で、大麻草６株を栽培した疑い。この日、同塾は休講日だった。

　プラスチック製のケースに入った大麻草は、発芽から約１カ月が経過しており、高さ約１０センチまで育っていた。３階建ての校舎はすべてのフロアを塾が使用。屋上には鍵が掛かっており、児童、生徒は立ち入ることはできないようになっていた。

　野田塾は、小中学生を中心に一斉指導し、大学受験も個別指導などでカバーする同県有数の学習塾。名古屋市を含む同県西部エリアを中心に５３校で展開している。藤原容疑者は、９５年に新卒で野田塾に入社して１４年目。生え抜きのベテラン講師だった。英語を中心に教えており、０７年春から西春校の校長として勤務。西春校には小中学生約１３０人が通っている。

　同県津島市にある野田塾本社には、同日午後３時ごろに県警から藤原容疑者が逮捕されたとの連絡があったという。同社の西部統括担当者は「まじめな社員でしたので…」と言葉を詰まらせた。塾側は「世間をお騒がせして申し訳ない」とコメントしている。

　［2009年6月9日7時2分　紙面から］