「自転車ひき逃げ」73歳女性死亡…大阪府警が犯人追う
6月9日3時12分配信 読売新聞
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女性が自転車にひき逃げされた現場。情報提供を呼びかける看板が立てられている(8日、大阪府柏原市で)=近藤誠撮影 |
警察庁によると、自転車が人をはねるなどして加害者側となる人身事故は昨年7000件を超え、10年前から5倍以上に急増。同庁は全国の警察本部に自転車の危険走行の取り締まり強化を指示しているが、死亡ひき逃げ事件は極めて異例という。
事件は5月7日午後4時25分頃、柏原市今町の市道で発生。買い物から歩いて帰る途中の内山賢子(たかこ)さんが、後ろから来た自転車にはねられて転倒し、頭を強打。内山さんは意識不明の重体となり、その状態のまま同18日に脳挫傷で亡くなった。現場を車で通りかかり、事故を目撃した男性によると、自転車を運転していたのは30歳ぐらいの男で、紺色の上着に黒のズボン姿だった。男は、内山さんをはねた直後に振り返ったが、止まらずに北へ逃げ去ったという。
警察庁によると、自転車が歩行者をはねたり、自転車同士が衝突したりする人身事故は近年、増加傾向が著しく、昨年は7264件(うち死亡事故は7件)と10年前の5・4倍にのぼっている。
死亡ひき逃げ事件では、愛知県豊田市で昨年5月、自転車同士の衝突で転倒した会社員の男性が翌日に死亡し、同県警が逃げた男子高校生を過失致死と道交法違反容疑で書類送検したケースなどがある。警察庁は自転車のひき逃げ事件については単独で統計をとっていないが、担当者は「被害者が死亡した事例はほとんど聞いたことがない」という。
一方、内山さんと親しかった近所の主婦(77)によると、内山さんは、農園栽培が趣味で、足が悪くて出歩けない主婦宅に、収穫したての野菜をよく届けていたといい、主婦は「あんなに優しい人がなぜ、こんな目に遭うのか。一日も早く解決してほしい」と目を潤ませて話していた。
情報は柏原署(072・970・1234)へ。
最終更新:6月9日3時12分
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