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感染確認17日後に公表 兵庫県・神戸市、責任押しつけ

2009年6月9日9時39分

 兵庫県と神戸市が、5月22日に新型の豚インフルエンザへの感染が確認された同県明石市の30代の主婦について、これまで公表していなかったことが8日わかった。主婦の感染を確認したのは神戸市だったが、同市は「居住地が県の管轄だから」、県は「市の検査で確認されたから」と責任を押しつけ合っている。

 県と市の説明によると、主婦は神戸市内の実家に帰省中だった5月20日に発熱し、同市内の医療機関を受診。22日に神戸市環境保健研究所の遺伝子検査(PCR検査)で新型陽性と確認された。主婦は実家で療養した後、24日に明石市へ戻った。

 神戸市は、居住地の明石市が県健康福祉事務所(保健所)の管轄地域のため、県が発表すると考えて公表していなかった。一方県は、神戸市の検査で感染が確認され、明石市へ戻るまでの健康確認業務も神戸市が担当していたことから、市が公表していると考えていたという。

 厚生労働省は今月4日、感染者の集計方法を医療機関の所在地別から居住地別に変更。県がそれに合わせて集計し直している中で気づき、確認から17日後の8日になって初めて公表した。(佐藤卓史)

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