脳科学の世界でさまざまな発見があって、
幼児にかんする情報が飛び交っています。
私はそうした脳科学の最先端の仕事に関わっていらっしゃる方々の著書や
寄稿文に、片っ端から目を通していっています。
それと同時に幼児教育に関わる文章にもたいてい目を通します。
読書中毒ですから……
そこで、とても注意が必要だな〜!と感じることがあります。
それは幼児教材の販売に関わる会社や幼児教育のチェーン店などが、
脳科学で発見された知識の一部を引用しながら、
自分の会社に都合が良いように事実をゆがめて使っていることです。
最先端の脳科学に関わる研究者のほとんどは、
子どもには育っていく自然の強い力があるから、
その自然の力を阻害したり、それに逆らうようなことをしなければ
健やかに育っていく……
といった意見なのです。
子ども知能の発達に最も必要なのは、親子の温かいコミュニケーション。
自分から能動的に世界に働きかけていくこと、
そしてなにより遊ぶこと!!
だと言っているのです。
また幼児は感情を通して学ぶので、泣く、わめく、かんしゃくを起こすといった負の感情を十分外に出しながら、ゆっくり自分でコントロールできるようになるなかで、
きちんと大人の指示に従ったり、学んだり、お友達と協調したりできるようになるとも言っています。
それらは主観的な考えから発せられる言葉ではなく、
脳の研究と調査データーから結論つけられたことです。
最先端の研究は、昔ながらのお金のかからない……育児をすれば、
賢く育つよ!と言っているわけです。
それでも子どもが可愛くて、お金をかけずにおれない場合、シンプルな積み木やブロックや絵本をたくさん買ってあげれば最適です。
ですから、脳にこれがよいらしい……と聞いて、
不自然なこと(これまでの育児でされてこなかったことや、子どもの遊びの世界にないこと)をする場合には、
きちんともととなっている研究の本と、さまざまな脳科学者の意見を読み比べて
考えてからしなくてはなりません。
だいたい脳科学に関わる研究者の方々は、とても謙虚で、
幼児や赤ちゃんの脳に関してはまだわかっていないことが非常に多いことを
前置きしています。
研究者がそういうのに、その意見を参考にしているだけの
教育産業の人が「脳の仕組みから、こうすれば〜こうなります」と断言する場合、
それはかなりうさんくさい意見と言ってもいいでしょう。
大きな子にうまくいく方法を、無理やり幼児に当てはめているかもしれません。
けれども、昔ながらの自然な育児をする場合は、
動物にしても本能的にしている育児が
最も効果的に子どもが自然に適応できる育児となっているわけですから……
わざわざ本を調べるのがめんどうなら
自分流の子育てを信じてするといいように思います。
こんなことをわざわざ書いたのも、
医学博士の高田 明和氏の著書で、
幼児期に子どもを良い子になるように
人工的に操作して、一時的に聞き分けの良い、大人の思い通りの行動をする子になったとしても、それが原因で脳の萎縮をもたらすという
内容を目にしたからです。
『モンテッソーリの知恵』という著書では、
上から押し付けるような方法で決まり事を設けてはいけません。こうすることで、従順で礼儀正しくさせることは、内気、または否定的な子どもになるかもしれません。
子どもはまた不自然に抑圧され身を引くようになるか、
攻撃的になって言うことをきかなくなるでしょう。
とあります。
web拍手を送る)
予定より早く戻られたんですね。
少しはゆっくり出来たでしょうか?
色彩感覚の話、聞き分けの良い子の話・・と怖い話ですが、
ホント参考になります。
それにしても先生はたくさん本を読んでますね〜(驚)
一体、いつ読まれてるんですか??
改装される時は、広い図書室も必要になりそうですね(笑)
でもこれを読んで、子供にどんなおもちゃや教育、環境を用意するかは、最終的に、当然ながら親の責任なんだな…と改めて思いました〜。
いろいろ難しいけど、とりあえず、不自然だと感じるものには手を出さないでおきます。
母の本能も大切なのかな。
興味深く拝見しました!
私も迷ったときは、自然な子育ては間違いないだろうと考えます。
一つ気になる事があるので、質問させてください。
(先生のおっしゃる"不自然な、人工的な操作"
が具体的にどのような事かわからないので検討違いな質問だったらすみません)
例えば… フラッシュカードなどの取り組みを1日5〜10分だけして
その他は自然に沿った良い子育てをしたとしても、弊害はでるのでしょうか?
先生のブログに出会うまで、私は早期教育肯定派でもあり
昔ながらの子育てがとても良いとも思っていました。
なので、フラッシュカード(左脳を封じ込むことで右脳を活性化させる)
などが本当に右脳を発達させるもので、
1日少しの取り組みで、子どもに出力求めなければ、
良いものなのでは?
と思っていました。
少し考え方も変わってきているのですが…
よろしくお願いします。
たぶん、いろいろな情報に振り回されてしまう私には、
今回のお話は、本当にありがたい内容でした。
宣伝という心理学を多用した教材販売の手法は、
あまり知らない人にも読みやすく、
一面的なのにもかかわらず誇大であり、
いとも簡単に私など迷わされてしまいます。
けれども、さすがに色々やってみると(←やってみたけど?)
息子の表情と自分の心の声を聞くと、
何が一番良いのか、
分かるような気が最近はしておりました。
だから、自分たちのペースでいいかな〜って。
でも、それは、自己流なので、
大きな声では言えなかったのですけど・・・
今日のなおみ先生のお話で
力をいただけました!
ありがとうございます。
私も活字中毒で、相変わらず色々読みあさるのは一緒ですが、
(ただし、専門書などはあまり読みませんが・・・)
現実をちゃんと見る目は無くしたくないですね。
いい話、ありがとうございました!
頑張ってしまう母親です。
娘が「私は出来ないから」と消極的に
なってしまい戸惑っています。
確かに、出来ない事が多いのですが・・。
挨拶も「いってらっしゃい」と言われたら
「いってらっしゃい」と応えるので
「いってきます」でしょう?と言うと
無表情になって黙り込んでしまいます。
所謂お勉強系の幼稚園に通っていますが
娘は遅れを取る事も多く転園した方が良いのか?
娘がどうしたら生き生きと課題に取り組めるのかが
わかりません。
先生は、挨拶など正しく出来ない場合は
教えたほうが言いと思いますか?
私の育児が間違っていたと思えてたまらなく
焦ってしまう事があります・・
かなりショッキングな内容ですね。
私が信じてやっていることは、牧歌的な教育ではないので、結構不安になりました。
子供にかかわっているつもり。
そして子供をきちんと育てているつもり。
でも放置も大切だと思う。
なんのことだ?
混乱します。
最近、長女は、次女を生徒にして、幼児教室ごっこしています。
私は次女の保護者役です。
楽しそうなのですがね。
帰って来てすぐとっても参考になるお話をアップして頂き、ありがとうございます。
私は子供の本能から出てくる成長プログラムに合わせた働きかけを模索している日々です。
しかし、どうしても目に見える成長を求めすぎてしまうせいか、私が決めた働きかけ(たとえばドッツやカードなど)をして私自身が満足している様な気がしてなりません。
そう感じている親の直感は結構正しいと思うので、もう少しゆっくりと構えてあげられたらなぁと思っています。