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医師確保が不発 大阪府

 将来の産科医や救命救急医を確保する切り札として、大阪府が今年度から設けた医学部生と臨床研修医向けの奨学金制度の応募者が30人の定員に対し、20人にとどまったことが8日、分かった。奨学金は、府内の指定医療機関で一定期間勤務すれば返還が免除されるメリットもあるが、応募は伸び悩んだ。

 同制度では、学生には年間240万円、研修医には180万円が貸与される。府は、今年度予算に約6300万円を計上。医学部5年生と臨床研修1年目の医師を対象に各15人を4月下旬から今月5日まで募集したが、応募は医学生8人、臨床研修医12人と低迷。産科と小児科は定員に近い応募があったが、救命救急分野の志望者は定員10人に対し1人しかいなかった。

 22年度は30人、23年度は15人を募集する計画で、府医療対策課は「救命救急分野の応募が伸び悩んだ原因を分析し、来年度は募集時期をずらすなどの対策を講じたい」としている。

 地域医療に詳しい城西大学の伊関友伸准教授は「奨学金で医師を確保するだけでなく、現在、働いている医師の待遇を改善し、働きやすい環境にすることが必要では」と話している。

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