2009年6月9日6時36分
若手議員を中心にした自民党の「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」が8日、文部科学省関連の施策について検討する会合を開き、補正予算で117億円が付いた「国立メディア芸術総合センター(仮称)」について「不要」「予算執行を停止すべきだ」と結論づけた。
マンガやアニメ、ゲームなど日本の新しい「メディア芸術」を収集・展示して世界に発信することをうたった施設で「アニメの殿堂」とも呼ばれているが、議員からは「見積もりがいい加減だ」といった批判が続出。補正予算は全体で一括採決するため国会では個別の案件に異を唱えづらかったといい、とりまとめ役の河野太郎衆院議員は9日にも党側に予算の凍結を求めるとしている。
補正予算では各都道府県につくる「産学官の地域の共同研究拠点」計画にも695億円が付いたが、同チームはこれについても「地域活性化も景気対策も効果なし」と批判した。
同チームはこれまでも「無駄な施策」を挙げて批判したことがあるが、党内の異論でトーンダウンした経緯がある。(上野創)