朝青龍(左)とがっちり握手を交わす石井慧(09年1月4日、さいたまスーパーアリーナ)
大相撲の横綱朝青龍(28)=高砂=が、総合格闘技イベント「戦極」への参戦が決まった石井慧(22)=国士舘大=に、モンゴルでの“サバイバル合同合宿”を持ちかけていたことが6日、分かった。個人マネジャーによると、帰国中の朝青龍は母国から「モンゴルにおいでよ。一緒に練習しよう」と電話したという。
胸部、腰部、左ひじを治療中の朝青龍は、5日に首都のウランバートルから約70キロ離れたテレルジに移動。リハビリのため6日からキャンプ生活に入った。昨年の九州場所前にモンゴルで治療していた際も、同様のサバイバル生活をし「シカをとって、自分で肉を切って焼いた。空気がきれいだし元気になる」と英気を養った。
山中での合宿が実現すれば話題性は十分。戦極参戦が決まったばかりの石井にとってもメリットになる。石井に近い関係者は「6月末にオランダに練習に行くまで、テレビ出演等でスケジュールが一杯」としながらも、「横綱の好意に応えられるように頑張って調整します」と実現の可能性を否定しなかった。
3、4日には、8月29日に両国国技館で開催される「朝青龍杯」のモンゴル予選も行われ、8歳から12歳まで1人ずつ5人の代表選手が決まった。日本でも30〜40チームを募り、団体でのトーナメント戦を行う。朝青龍、白鵬による土俵入りも計画中だという。
同マネジャーは「左ひじや腰の痛みもよくなってきたみたい。『いなかに行って調整してくるわ』って言ってましたよ」と復調ぶりを証言した。夏場所は“弟分”の日馬富士に優勝をさらわれた朝青龍が、主役奪回をしたたかに狙っている。