香港(CNN) 8日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルは、中国政府が来月1日から、国内市場向けパソコンに、「有害」情報を遮断するソフトウエア搭載を義務付けると伝えた。
先月19日にパソコンメーカー各社に通知された内容によると、このソフトウエア「グリーン・ダム」は、中国の軍部や公安当局とつながりを持つ企業が開発したもので、ポルノサイトなどを遮断する機能を持つ。創業者が同紙に語ったところによると、各国で使用されているフィルタリングソフトと機能はほぼ同じで、遮断されたウェブサイトの情報はウイルス対策ソフトと同様に更新されていく。
中国政府はグリーン・ダムを、パソコンのハードウェアに同梱するか、パソコン付属のコンパクトディスクに収録するよう求めている。ヒューレット・パッカードのシンガポール法人の関係者は、中国当局から同ソフトを付けるよう指示があったことを認めた。
専門家らは、中国当局のネット規制がデスクトップに及ぶと懸念。香港インターネット協会の関係者も警戒感を示し、中国当局が監視を示唆するメッセージを出すことは、パソコンユーザーを萎縮させる恐れがあると指摘した。