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日本新!日本新!2度駆け抜けた福島千里の衝撃!

 陸上の布勢リレーカーニバル兼スプリント挑戦記録会は7日、鳥取県コカ・コーラウエストスポーツパーク陸上競技場で行われ、女子百メートルで福島千里(20=北海道ハイテクAC)が追い風1・9メートルの条件下、11秒24の日本新記録を樹立した。福島はこの日、百メートルを2度走り、追い風0・8メートルだった第1レースで11秒28の日本新を出し、世界選手権(8月・ベルリン)参加標準記録A(A標準=11秒30)を突破。これを第2レースでさらに0秒04塗り替えた。従来の日本記録は福島と二瓶秀子(福島大=当時)が持っていた11秒36。昨年、同種目の日本女子として56年ぶりに五輪に出場した快足ヒロインが、再び世界に挑戦する。

 衝撃が2度、駆け抜けた。第1レースで11秒28の日本新記録をマークした福島が、約3時間後に再び激走だ。誕生したばかりのニューレコードをさらに0・04秒短縮する11秒24――。偉業を示す電光掲示板の横で、20歳のヒロインはあどけない笑みを浮かべていた。

 「1レース目で記録が出たので満足してた部分はあったけど、2レース目もいい走りができた。いつもと違う気持ちいいレースができました」

 わずか11秒強の短い時間の中に、無限の可能性を詰め込んだ。抜群のスタートを決めた第1レースと、出足の鈍さを加速力でカバーした第2レース。北海道ハイテクACの中村監督は「第1レースと第2レースが合体すれば、もっと記録は出ていた」と振り返る。5月6日の国際グランプリ大阪大会後、普段は1日7本程度のスタート練習を20本以上敢行。筋力アップを目指して水中ランニングにも取り組んだ。2度のレースで、厳しい練習の成果を披露した。

 百メートルで日本女子56年ぶりの五輪となった昨年の北京五輪では、実力を発揮できず11秒74で1次予選敗退。「いつもの走りができなかった」。夢舞台で悔しさを経験して、一回り成長した。8月のベルリン世界選手権のA標準記録を突破する11秒24は北京五輪、07年の大阪世界選手権なら準決勝に進出可能なタイムだ。「そこ(世界選手権)でこういう走りを出さないといけない。10秒台にも限りなく近づけたらいいなと思います」。大志を抱くのは少年だけじゃない。北海道がはぐくんだヒロインが、大志を胸に輝く未来へ走り続ける。

 ◆福島 千里(ふくしま・ちさと)1988年(昭63)6月27日、北海道帯広市生まれの20歳。帯広南商高時代に百メートルで日本ジュニア選手権優勝。07年に北海道ハイテクノロジー専門学校に入学し、昨年4月の織田記念で当時日本タイ記録の11秒36をマーク。今年4月から同校職員となり5月の静岡国際で二百メートル23秒14の日本記録を樹立した。1メートル65、48キロ。

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