南知多町の春の訪れを感じさせる小女子の佃煮。この作り方をこっそり教えよう。同町在住の鳥居房江さん(仁司母)に聞きました。
1.用意
小女子、ザラメ、醤油、お酒、大き目のなべ、コンロ
2.つくりかた
小女子1.8kgのとき
@大き目のなべ(小女子が1.8kgのときは、カレーライス10人前ができる大きさ)に、ザラメ350g、醤油、お酒をそれぞれ同容積いれる。水は使わない。
Aなべをコンロにかけふたをして強火で沸騰させる。
B弱火にしないで、両手いっぱい程度の生の小女子をなべにそっと入れる。
C再び沸騰したら、すでになべにはいっている小女子の上から生の小女子を同量静かに入れる。
D以下小女子がなくなるまでCをくりかえす。
E最後の小女子を入れ沸騰したら弱火で汁がなくなるまで煮る。この時、焦げ付かせないように注意する。とくに小女子が小さいとき要注意。また、箸やしゃもじでかき混ぜるとこなれるので、なべごとゆするようにして混ぜたほうがよい。
3.補足
小女子があまり新鮮ではないときには、生姜を入れて煮ると比較的おいしく食べられる。師崎でも鮮度にかかわらずいつも生姜を加えて煮ている家庭が何軒かある。味は、まろやかになるが独特の風味は、失われる。
鳥居房江さん談
魚は何でもそうですが鮮度が一番。美味しく作るには、小女子が手に入ったらすぐに煮てしまうこと。時間が経てば経つほど不味くなってしまいます。 |
こうなご【小女子】いかなご(玉筋魚)の別称。イカナゴ科の海魚。体は細長く槍型、体長約25cm。体側に100〜160個の皮ひだがある。背部は青褐色、下腹部は銀白色。春、小さいのをとって、煮干・佃煮とする。俗にカマスゴという。砂の中に潜って生活。北海に産し、九州まで分布。きびなご(黍魚子、吉備奈仔)は、ニシン科の海魚。−新村出編:広辞苑第三版:岩波書店より。なお、煮て干したものはだいこんおろしにあう。生は衣をつけてかき揚げにしたり、吸い物の具にしてもとてもおいしい。
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