「財政審建議は現場を無視」―全医連
全国医師連盟(黒川衛代表)は6月7日、財政制度等審議会が取りまとめた「来年度予算編成の基本的考え方」(春の建議)に対し、「医療費抑制を前提とし、医療現場の声を全く無視したもの」などとする見解を公表した。
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見解では、訴訟不安や過労不安の中で「かろうじて士気を保ち医療現場を守っている」と医療従事者の現状を指摘した上で、医師偏在の解消策として建議に盛り込まれた診療科や診療地域ごとに医師数を調整する規制的手法を行えば、医師のモチベーションを低下させ、現在の医療は破綻(はたん)すると主張。
さらに、医療崩壊を改善するために財政審が提言すべきだったのは、医療費を含めた社会保障費の増額だとし、医療費抑制からの転換を求めた。
見解ではこのほか、医療サービス全体を充実させるため、医師だけでなく診療補助やコメディカル、診療事務などに携わる人材と雇用を確保する体制を取る必要性も指摘している。
更新:2009/06/08 12:35 キャリアブレイン
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