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2008年06月AML興行 |
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「Making History'08」 |
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東京都江東区 ディファ有明 |
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刈山アナ(以下アナ)「全国の女子プロレスファンの皆さん、こんにちは。『GSWA・Jアワー・エキサイトBattleAML・FIGHTING
Angel』のお時間がやってまいりました。今日の解説は角界一のプロレス通でいらっしゃる、元関脇瑚路乃山、瑚路陣親方にいらっしゃって頂いております。親方、今日もよろしくお願いいたします。」 瑚路陣親方(以下親方)「はい、こちらこそよろしくお願いいたします。LMA離脱後初めての興行ですね。私は非常にワクワクが止りませんよっ!」 アナ「ファンのかたがたもそのような気持ちでご覧になってるとおもいますよ。そして向こう正面の解説は前半戦はこの方、AMLのリーダー、取締役でもいらっしゃいます、楠木瑞貴選手にお越し頂きました。本日は旗揚げおめでとうございます。」 楠木瑞貴(以下瑞貴)「ありがとうございます、そしてよろしくお願いいたします。」 アナ「出陣式も無事終わりましたね。」 瑞貴「はい、滞りなく終わりました。ここまで来るのに時間はかかりましたが。」 アナ「感激も一入だったと思います。さて、そんな出陣式の様子をダイジェストでお送りいたします。」 -------------------------------------------------------------- 所属全選手がリング上に集合。 まず社長稲作史朗が 稲作「明るいプロレス、楽しいプロレス、激しいプロレスをすべて包括した、「プロレスらしいプロレス」を目指して選手スタッフ一丸となって頑張りますのでよろしくお願いいたします!」 と挨拶。 選手代表楠木瑞貴も 瑞貴「プロとして、お客さんに満足していただけるプロレスを目指し、且つプロレスの流れを受け継いで守っていけるよう精進いたします。」 と挨拶。 最後は全員で気勢を上げたあと、サインポール投げを行った。 その際、元ソフトボールの脇屋が観客席最上段一番後ろ場でボールを投げこみ鉄砲肩を披露、会場を大いに沸かせた。 -------------------------------------------------------------- 親方「気持ちが伝わってくる出陣式でしたね。」 瑞貴「今日の気持ちを忘れないで、常によりよいプロレスを目指していきますよ。」 アナ「我々もその試合を全力でお伝えしていきたいと思います。…さて、第1試合の様子からお伝えしてまいります。」 |
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今回の興行の提供は オーサカさん(エル・アルコン/リンドラ/土岐逸子/真田黒子) ユータさん(ルネ・バチスカーフ/藤林シノブ/一色絵里奈) リンクスさん(佐伯美優) 蘭宮魎さん(ワイルド・キャット) 葉月たまのさん(リャナンシー那姫) 霧依さん(白姫霧依) フォルリンケさん(小鳥遊悠姫) 秋山さん(柳沼ちはる/橋本真子) 非PL・U氏(Team777ネタ部分) で、お送りいたしております! 皆さん、ありがとうございます! |
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第1試合 |
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アナ「会場が暗転いたしました…第1試合の選手が入場いたします!」 |
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赤コーナー |
佐々木誉子 | 菊地菜穂 |
青コーナー |
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| 長龍乃(ROS) | 相良春陽(ROS) | ||||
| アナ「さて、仕切りなおしての登場です。カードは変更されまして佐々木誉子、相良春陽、長龍乃組対冷泉庵、ルネ・バチスカーフ、藤林シノブ組となりました!」 親方「二ノ宮BRG軍を迎え撃つAML・ROS連合…非常に楽しみなカードですねっ!」 菊地菜穂「あたしの出番は潰されたけどな・・・ったくよぅ・・・」 アナ「向こう正面には新たなゲストといたしましてAMLの重鎮、菊地菜穂選手をお迎えいたしております。よろしくお願いいたします。」 菊地「あたしは試合しに来たんだよまったく…」 瑞貴「まぁまぁ…」 アナ「さて、いよいよ選手が入場します!」 会場が暗転すると流れ出すのは水木一郎&堀江美都子の「CROSS FIGHT!」(破邪大星ダンガイオーOP)! ♪CROSS FIGHT CROSS FIGHT! JUST CROSS FOR LOVE 熱く 熱く 熱く 戦え ダンガイオー! アナ「熱い歌声に乗って登場するのは”炎の剣闘士”ルネ・バチスカーフです。168cm、64kgの非常にしっかりした体格ですね。」 親方「非常にがっちりとしているんですが、ルネという選手はそこに新体操で培った柔軟さやバランス感覚も持ち合わせているんですね。なのでファイトスタイルの幅が広く対応力が高いんですよね。」 瑞貴「そうですね。私もこの前GS愛での試合を観戦したんですが、レスリングの基本も充分できているんで、非常に油断ならない選手だと思います。」 菊地「今日は相手が揃いも揃ってでかいから、力押し以外のことも考えなきゃ如何だろうから、そこはお手並み拝見ってとこかな。」 花道の半分まで進むと、右腕を己の剣のごとく左手を添えて、高々と掲げる。 そして十字に斬り付けるように腕を振るい、最後は血糊を払うように鋭く小さく振ってポーズを決めると、観客は歓声を上げる。 アナ「BRGはヒール軍団と捉えられる事が多いのですが、ここAMLでは大歓声ですね。」 親方「確かにヒール軍団にはいますが、そこでもファイトは非常に正々堂々としているのと、もう一つはAMLが始まってまもなく、まだそのあたりの評価が決まっていないところがあると思うんですよ。」 アナ「なるほど…いまルネ・バチスカーフ、リングインしました!」 リングインすると、ロープの張りを確かめるルネ。 そして曲が千堂愛風の「鳥の歌」(ダンクーガノヴァOP)に切り替わる。 ♪陰になった街で 時間だけが進む 君は 君は作り笑い 幼げな優しさ 悲しみからこれ以上生まれるものはない 和テイストの混じったロックな曲から登場するのは”アサシン”藤林シノブ。 アナ「”サイレントアサシン”藤林シノブが入場してまいりました。160cm55kgとやや小柄ですが、そのスピードあふれるファイトには定評があります。」 親方「藤林も、BRG所属ですが、そのスピードあふれる空中殺法で人気が高いんですよね。今日は特に大柄な相良とも当たるわけですから、どう戦っていくか楽しみですね。」 瑞貴「うちにはいないスピードタイプだから、どう対処していくかが見所だと思いますね。」 菊地「ちょっと細い気がするけどな。スピードを重視して絞ってきてるんだろうけど。でも衝撃のダメージを減らすものを削ってるから、上手く戦わないと厳しいな。」 花道中央で片膝をつき忍びらしいポーズを決めると、これまた歓声が上がる。 そして花道をかけ、正面のロープでなく、一気にエプロンを渡りポストに駆け上がって、前宙から着地。 決まるとこれまた大歓声が上がる。 アナ「非常に身が軽いことをアピールします、藤林シノブです。」 親方「見事ですねぇ。今日はパワーファイターとですが、是非パワー系の軽量級の選手…たとえば畑あたりとの対戦も見てみたいですね。」 瑞貴「いやいや、親方、ずいぶん気が早いですよw」 菊地「まだ目の前の試合も終わってないし、お手並みは拝見しないとなぁw」 殿はこの人、曲は山本リンダ「夢はどこへいった」。 アナ「本日二度目の曲です。え〜、いまBRGの方からカンペを頂きました。ご苦労様です。・・・こう紹介しろと・・・”リングの白い女神”冷泉庵選手の登場です。皆さんスタン…いや、これは強制するものじゃないのでここまでにしておきます。」 親方「スタン・・・ハンセン?」 瑞貴「スタン・・・グレネード?」 菊地「スタン・・・ドバイミー?」 冷泉は無駄にけばけばしい着物調のガウンをまとって登場。 そして会場にスタンディングオベーションを要求! 冷泉「さぁ・・・私の美しさと強さを称えさせて差し上げますわ!」 初心者ファン加藤武君(16)「・・・(みんな立ってないから見てればいいのかなぁ)」 中級ファン(元LMAファン)鈴木成広さん(28)「・・・(誰がお前のために立つか!俺は多恵様教信者だ!」 ベテランファン愛甲一郎さん(39)「・・・(みんな立つなよ・・・立たないからおいしいんだぞ・・・)」 こんな思惑が絡み合い、誰一人立たなかったとさ。 冷泉「これだから東京はいなかものの集まりといわれるんですわ!都民なんて一握りもいないくせに!」 これには大ブーイング発声! さらに「お前こそ山口のいなか者だろ!」と罵声まで浴びせられるが 冷泉「山口は立派な文化都市ですわ!」 と、妙な郷土愛を見せる。 アナ「変なヒートを買ってますねぇ」 親方「いきなりヒール認定されてますねぇ…まあ、そこがいいんですがw冷泉選手といえばそういうキャラですしね。怒ったときほどいい力を発揮するんですよね。」 菊地「まあ、色々微妙だけどな。」 瑞貴「でも佐々木は不思議とずっときちんとかまうんですよね。妙な魅力がどこかにあるのかもしれませんね。」 チーム「クロスファイアー」(ルネ&藤林)に迎え入れられると、ガウンを脱ぎ捨てる。 すると、173cm72kgの均整が非常に取れた体格にふるんと現れた白い美巨乳に、お父さんや大きなお友達がどよめく。 菊地「性格さえ普通なら、アイドルレスラーでいけたのにな(苦笑)」 アナ「ははは…さて、続いて赤コーナーの選手の入場です!」 最初に流れるのは…もうおなじみになった「WILL」 ♪夢の国を探す君の名を 誰もが心に刻むまで 悲しみ乗り越えた微笑に 君を信じていいですか アナ「冷泉討伐に名乗りを上げた”ザ・ビューテー・ワン”相良春陽です!」 親方「未来のヘビー級を担うに十分な体格ですからね。今日も大暴れしてくれることを期待したいですね。」 瑞貴「長身ならではの細さを感じさせないのがいいですよね。」 菊地「まあ、こっちも無駄に胸がでかいからな。とりあえず技の精度が上がらんとどうにもならないな、相良は。」 相変わらず妲己コスチュームに身を包んで、胸元を強調しつつ会場をテンプテーションしながらリングイン。 ロープをまたぐときのセクシーポーズも忘れない。 アナ「鍛えられているのとセクシーさの加減が相変わらず絶妙ですねぇ。」 親方「やはりフィットネスやエアロビクスなどの経験がものを言っているんでしょうね。」 瑞貴「プロレス的なものももう少し入れて欲しいかなw」 菊地「骨太だからもう少し筋肉つけていいと思うな。」 長と佐々木は、相良に続いてリングイン。 アナ「さすがに2度目はすんなり入場ですね。」 親方「ですね。でもガウンは変わってますね・・・細かいなぁ」 瑞貴「これ以上入場で時間かけるとだれますから」 長を露払いに佐々木も悠然と入場。 そしてにらみ合う両軍。 ことさら 「しまりがない」「色黒で下品」と罵りあった二人は激しくにらみ合う。 そして・・・気合が入りすぎた二人が・・・ バシッ! バシッ! 同時にお互いの顔を張り合ったところから試合の扉が強引にこじ開けられた! |
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赤コーナー |
佐々木誉子 | 冷泉庵(BRG) |
青コーナー |
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| 相良春陽(ROS) | ルネ・バチスカーフ(BRG) | ||||
| 長龍乃(ROS) | 藤林シノブ(BRG) | ||||
| 冷泉と相良がもみ合いになったところでゴングが打ち鳴らされる。 カーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン! アナ「運命のゴングが打ち鳴らされました第一試合!いきなり冷泉と相良がヒートアップしています!」 親方「顔面を思い切り張り合っていますが・・・パワーは相良の方が上ですね。ロックアップから押し込んでいきますよ!」 相良は冷泉をいきなりコーナーに押し込み、そこからショルダーアタック連発。 さらに反対コーナーに振って、冷泉が浮き上がるほど激しいラリアートを浴びせていく。 アナ「相良が飛ばしていきます!」 親方「ただ相手がいやらしい冷泉ですから、気をつけなければいけませんよ。」 アナ「相良がさらにコーナーへのスプラッシュを決め…ここで冷泉がかわしました!」 親方「相良はコーナーに身体を思い切り打ち付けてしまいました・・・勢いが凄かったから尚の事きついですよ。」 冷泉は相良がふらつくところを水車落しで叩き落した後、グラウンドへ移行。 バックを取ってねちっこくスリーパーで締め上げる。 アナ「スリーパーががっちりと入っています。冷泉はここで一気に形勢逆転ですね。」 親方「攻め込まれていた分の仕返しとばかりに締め上げています。相良はロープを目指します…届きそうですね。」 瑞貴「コーナーそばで水車落しのあとだから、ちょっと位置取りが悪かったですね。相良はおかげで助かったでしょうけど。」 アナ「冷泉はここを逃さずにねちっこく攻めて行きます。」 冷泉「貴方はそういう風にはいつくばってるほうがお似合いよ!」 バックを取りサイドヘッドロックで締め上げる冷泉。 相良「く・・・っ・・・。」 アナ「冷泉、相良をコントロールして徹底的に締め上げていきます。」 親方「相良はタフなパワーファイターです柄序盤でスタミナを奪ってパワー、突進力を半減させるのは非常にいい作戦ですよね。」 瑞貴「BRG軍は相対的に見て小柄ですからね。冷泉・・・意外と考えてますね。」 菊地「意外ってのは賛成だ。」 少し長い時間つかまってしまった相良を心配そうに見つめる佐々木軍。 ここで声をかけたのはROSの後輩、長である。 長「相楽さん!ここは力負かせでも充分美しいですよ!」 佐々木もクスリと微笑みながら 佐々木「そんな冷奴よりも力強くて美しいところを見せておやりなさいな!」 相良「なるほど…テクニックを超える力もありっていう事ですね…」 冷泉「返せるもんならやって見なさいな!」 相良「やって差し上げますわ!」 アナ「相良が徐々に身体を冷泉に寄せて体勢を作っていってますね。」 親方「冷泉も落ち着いて身体を上手く離そうと…いや、絞める手が気になってるのか切るのが甘いですよ!」 相良「この…よくもやってくれましたわね…落ちろ!」 アナ「ここで相良がバックドロップ!ぐさりとマットに突き刺さった冷泉!」 親方「一気に溜めを作らずぶっこ抜きましたね…ROSで国分寺のいいバックドロップを見て学んだのか…同じぶーときゃんぷの会員として学んだのか、いまの一撃はすばらしいですよ!」 菊地「力任せだが、こういう場合はあれでいいだろ。きれいな技の見せ合いをやってるんじゃない、戦いなんだよ、プロレスは。」 瑞貴「ここは菜穂さんに賛成。お客さんも分かってますよね。沸きまくってるじゃないですか。」 相良は両親指を自分に向けてアピールする。 そして敢えて追い討ちに行かずに長とタッチ。 アナ「ROS所属として初の試合となった長龍乃、出陣です!」 親方「絞め技に捕まる時間が長かった相良は下がって正解ですね。ここで無理に言っても曲者冷泉ですし、今日は何よりタッグ戦ですから。」 長は起き上がった冷泉にスイングネックブリーカーを仕掛ける。 そしてサイドヘッドロックで締め上げていく。 アナ「まったく同じ技で冷泉を締め上げていきます。長、先輩に替わって意趣返しでしょうか?」 瑞貴「いや、たまたまでしょう…長の得意技っていったらこの後の…」 親方「あれが見られますかね?」 長はサイドヘッドロックのまま立ち上がり、冷泉をロープ際に引きずる。 長「さて皆さん、あんまんに餡が入ってるか確認いたしましょう!」 そしてロープに冷泉の顔を押し付けると、そのままこすり付けながら次のコーナーへ進んでいく! アナ「えげつなく冷泉の顔をロープにこすり付ける長!先輩など関係なし!わが道を行く能登の貴人です!」 瑞貴「いや、長っていったらこういうラフファイトができるのが魅力でしょう。逆にAMLだから、先輩だからって遠慮しないのは感心してますよ。私は選手にこれを求めてますから。」 菊地「雪国もやし、もやしじゃなくなった上に度胸もついてきたか…なんだよ、おちょくるネタがなくなったじゃねぇか。」 親方「おっと…刈山さん、BRG側が動きましたよ?」 ルネ「冷奴!」 藤林「あんまんさん!」 ここで飛び出したのはクロスファイアーの二人! 藤林がすばやく回りこむと…なんと挟撃低空ドロップキック「ジャンククラッシュ」が炸裂する。 長「ぐあっ!」 冷泉「うわっ!私まで巻き込むなんて・…」 ルネ「シノブ!」 藤林「OK!」 さらにルネは自分より大きな長を軽々と抱えあげ、藤林は軽やかに長の頭に飛びつき、合体式フェースクラッシャーで叩きつける! アナ「クロスファイアー、流れるような合体技で一気に冷泉を救出、さらに形勢逆転の合体フェイスクラッシャーを放っていきました!」 親方「タッグやならではの恐ろしいまでの呼吸ですよね。すばらしくタイミングが合っていますよ!」 瑞貴「いまの一連の攻撃で、ルネと藤林の身体能力が垣間見れましたよね。ルネは叩きつけてダメージがよく伝わるようにするためにはバックから低いところを抱えてあげなくちゃいけないんですが、腰はホールドしやすくても、いま抱えたのは膝辺りからでしょう、あんな持ちにくいところを抱えてもがっちり上げられる腕力、背筋力、握力がしっかり備わっているという事。」 親方「そうですね・・・いまそれを瞬時にやってのけましたよね。」 瑞貴「そして藤林の判断力とロープにすばやく飛び乗って瞬時に距離を見て飛んで長を捕らえて華麗に叩きつけると。スピードとバランス感覚が優れてないと「せーの」みたいな感じになったり、あそこまですばやくは決められないと思います。」 アナ「なるほど…恐るべしBRGですね。・・・おや?しかしBRGサイド、追い討ちには行かず…コーナーで揉めてますか?」 冷泉「・・・なんで私を巻き込みましたの?」 ルネ「・・・ごめん。あれは仕方なく…」 藤林「まあまあ…結果効して形勢が…」 冷泉「・・・その前にわたくしを冷奴とかあんまんとか言いましたよね?」 二人「ぎく・・・・」 そんな間に長が立ち上がる。 藤林「あ、逃がすか!冷(ごにょごにょ)さん、タッチ!」 と藤林は強引にタッチを受けてコーナーから逃げるように出て行く。 ルネ「あ、シノブ!おい!」 冷泉「…さあ…ゆっくり説明してもらいましょうか?」 アナ「リング内は藤林と長です。藤林はコーナーに向かう長を捕まえて…ロープに振ってドロップキック!」 親方「BRGサイドは残った二人がなにやら不穏な感じですねぇ」 瑞貴「まあ…喧嘩じゃないみたいだから大丈夫でしょう。」 リング内では藤林がすばやい動きで長をアームホイップ、サイクロンホイップ、フィンガーホイップと投げ飛ばしていく。 アナ「20cmの身長差をものともせずに藤林が長を投げていきます!」 親方「あのカウンターの投げはどちらかと言うとカウンターですから、ダメージを与えていくより狙いがありそうですね。タイミングできれいに投げていってますよ。」 フィンガーホイップで投げた後藤林は前後不覚に成り立ちあがった長に、ロープに飛んで助走をつけて低空ドロップキックを叩き込む! 長はどこから飛んできたか分からない衝撃に薙ぎ倒される。 アナ「長を倒して・・・一気に足を極めにいきました!」 親方「上手いですね。見える状態だと避けたり、受けの体勢を作れるんですが、いまみたいに振り回された後だと回りが分からなくなるでしょう。そこにドロップキックが飛んできましたからね。」 長「ぐ…」 藤林「ふふふ…これぞ忍びの技よ!」 足を徹底的に絞めて行く藤林。 長は何とかロープに逃れる。 藤林はここで長をロープに押し付けてチョップを浴びせていく。 藤林「もう一つ見せてあげる!」 アナ「藤林が長をロープに絡めていきます…」 親方「これは…タランチュラ狙いでしょうか?」 藤林は長の身体に足をかけ、ロープ越しに張り付いて締め上げる! アナ「タランチュラ!タランチュラです!」 親方「彼女が使うと「忍法ロープ絡め」になるんですね。」 アナ「ロープと体重を使って締め上げていきます!」 これはロープを使った攻撃のため本来はレフェリーが止めるのだが… ルネ「レフェリー!赤コーナー!」 声を出して注意を向ける。 相良が身を乗り出しているのでレフェリーはそちらに向かう。 瓜生レフェリー「相良!ノータッチでしょう!下がって!」 相良「まずあの技反則でしょう?さっさとあっちの反則取りなさい!」 瓜生「まず貴方が下がりなさい!」 佐々木「向こうを見なさいな!」 瓜生「まず貴方達がルールを守りなさい!」 アナ「ここでも見事な連携ですね。」 親方「そうですね。少しでも締め上げさせる事と、カットまで防げますからね。見事な作戦ですよ。」 瑞貴「ここぞとばかりに冷泉も出てますよ。」 冷泉「さっきはよくも…この!」 なんと足を振り上げて長の顔面を踏みにじる! アナ「これはえげつないですね。動けない長の顔面を土足で攻撃です!」 親方「さっきのロープこすりの報復ですね。・・・でもこれは・・・凄い仕返しですね。」 長「ぐ…あとで覚えてなさい…私は律儀だから…」 冷泉「これが相良だったらもっと気持ちいいんでしょうけどねぇ〜さあさあ、反撃してごらんなさいな!」 ここで赤コーナーの二人との押し問答が終わった瓜生レフェリーがようやく分けに入る。 アナ「赤コーナー厳しいですね…。長がずいぶん捕まっています。」 菊地「…でも目が死んでないから何とかなるんじゃないか?」 親方「ここで意地を見せて欲しいですね。」 崩れ落ちるようにロープから開放された長は、立ち上がり際に藤林のドロップキックを叩き込まれて場外に転落。 アナ「ここで長は場外に転落です。」 親方「藤林が何かを狙ってますねぇ…いま印を結びましたよ。」 藤林は長が場外で立ち上がるのを待って忍術の印を結び、助走をつける。 アナ「ここで藤林が飛び…」 親方「あ、長が何か手に巻いてますよ?」 瑞貴「あれ…チェーンだ!」 藤林「…っと、あぶな!」 藤林は飛ぶ直前に長が手に巻いたチェーンを見てブレーキ。 長「・・・ちっ!」 長はチェーンを投げ捨てエプロンに駆け上がり、体勢不十分な藤林にロープ越しのショルダーアタック! アナ「すんでのところで恐ろしい迎撃は回避されたようです。」 親方「危なさは相変わらずですね…長は。」 菊地「ちゃんと隠せばよかったのにな。」 長はさらにひるんだ藤林の頭を掴んで自分はエプロンから降りるように飛んで喉をトップロープに叩きつけていく。 アナ「これはえげつない角度で入りました!藤林は悶絶してます!」 親方「起死回生の一発狙いですね。きれいに入ったからこれは苦しいですよ!」 長はこの隙に佐々木とタッチ。 藤林もルネとタッチをし、両者交代。 アナ「ここで佐々木とルネがそれぞれ登場しました。」 親方「二人ともようやく出番かといった感じですね。」 両者体勢を低くしてアマレスのような格好で様子を探る。 そして両者前に出たところでロックアップ。 ルネが押し込んでいき、コーナーに追い込むとクリーンに分かれる。 アナ「佐々木はずいぶんあっさり押し込まれましたね。」 親方「様子を見ているのかもしれません。そしてBRGでも珍しいクリーンファイトですね、ルネのほうは。きれいに分かれましたね。」 再びリング中央で組み合うと一気にバックを取るルネ。 冷静に腰を落としてフックを切り、腕をロックする佐々木。 ルネはすばやく前転し腕を戻すと佐々木の腕を捻り上げていく。 佐々木はルネに身体を近づけ、反対の腕を取る片手ですばやくコントロールし、極められた腕を解いて極め返す。 ルネは今度は後転し、さらにネックスプリングで起き上がる。佐々木は腕を切ってここでドロップキックを放つと、ルネも同時にドロップキック! 見事な攻防に会場から拍手が沸き起こる。 アナ「見事な攻防ですねぇ。」 親方「二人ともいい動きですね。ここまでの流れを変える攻防ですね。」 ここからは佐々木とルネの投げあいになる。 ブレーンバスター、フロントスープレックス、ボディスラムと打ち合うが、ここで冷泉がタッチをしきりに要求。 ルネは仕方なく替わるが、佐々木も相良とタッチ。 アナ「おっと・・・佐々木はここで相良と替わります。」 親方「冷泉は非常に悔しそうですね・・・」 冷泉「佐々木!出て来なさい!この卑怯者!」 佐々木「くすくす・・・」(扇子には「でて来いと言われて出るバカは降りませんどす」) このじらし作戦が功を奏し、佐々木軍は冷泉を捕らえる。 終盤は冷泉が集中砲火を浴びる。 場外では相良とルネがスープレックス合戦を演じる。 相良「ぐ・・・」 ルネ「くそっ・・・」 花道上でブレーンバスター合戦という危険な状態。 これを制したのは… 相良「おりゃー!!!!」 ルネ「・・・ぐはっ!」 相良が花道でルネを叩きつけ押さえ込む。 ロープ際では… 長「さっきのお返しがまだでした・・・ねっ!」 藤林「…うわっ!」 長は得意の首4の字をロープ越しに仕掛け、絞首刑状態! リング中央では冷泉が完全に捕まり、グロッキー状態。 アナ「冷泉は完全に孤立です!」 親方「佐々木はもうフィニッシュを狙ってますね・・・」 佐々木が必殺の草薙(垂直落下式ブレーンバスター)を狙うと… 冷泉が何かを狙ってか腕を動かす。 しかし佐々木の体勢を変える。 アナ「冷泉が何かねら・・・いや、佐々木も草薙ではありません!」 親方「足を取って・・・これはスモールパッケージホールド?」 瑞貴「がっちり固めましたね。」 丸め込まれて冷泉はあがくが… 1・・・・2・・・・・3!!! アナ「3カウント入りました!15分22秒、小包固めで佐々木誉子が勝利をもぎ取りました!冷泉が呆然としています!」 親方「まさか最後丸め込むとは思いませんでしたね。」 瑞貴「LMA時代はお互い対戦回数が多かったから手の内を知ってるだけに、今日は変えたんでしょうね。何せ団体の最初の試合を外敵に取られるわけには行きませんしね。」 アナ「冷泉は激しく抗議していますが・・・とにかく、AML初戦は佐々木誉子がBRGの猛攻を退けました!」 親方「クロスファイアーの二人の奮戦もすばらしかったんですが、最後は冷泉がちょっと冷静さを欠いて生かしきれなかったですね。もったいなかったですね。」 瑞貴「次回は反省して考えて試合をしてほしいですね、冷泉は。でも、いきなり仕掛けてきた度胸は買いますけどね。技術的にも向上はしてるし。」 |
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○佐々木誉子 |
15分22秒 |
冷泉庵● |
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| 冷泉「・・・絶対・・・次こそ・・・次こそ絶対やってやりますわ!覚えてらっしゃい!」 長「きつかったけど…仕事は出来ました。満足はしてませんけど。BRGにもいろんな選手がいることが分かったんで・・・。興味はありますよね。」 相良「あのしまりがないあんまんはふかしすぎでべちゃべちゃだったみたいですわね。ざまあごらんあそばせ!」 佐々木「ようやく自分の家が出来た心境でしょうか。まあ…ずいぶん手荒い引っ越し祝いでしたわねぇ。冷泉?・・・まあ、来たければ来ればいいけど、他の人ともやってみたいからたまにでいいですか?って聞いておいて頂けますか。今日みたいにしっかりしたパートナーはきちんと連れて来て欲しいし。シングル?そこまで行ってないでしょ。カードを育てないといけませんから。」 |
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第2試合 |
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| アナ「続いて第2試合ですが…初タッグ同士の対決です。厚東佐奈&温井景織&遊佐光希VS柳沼ちはる&小鳥遊悠姫&橋本真子と、非常にバラエティーに富んだ組み合わせです。」 親方「なにが飛び出すか分からない・・・まさにびっくり箱みたいな感じでワクワクが止りませんねっ」 瑞貴「…菊地さんは早速第1試合の連中に説教しに行きました。ので、向こう正面は再び私だけとなりますのでよろしくお願いいたします。」 アナ「引き続きよろしくお願いいたします。さて・・・第2試合の選手が入場いたします!」 青コーナーの入場なのに照らされるのは赤いランプ! 劈くようなドラムとギターの音から始まる曲は爆勝宣言! 183cmの破格の体格を誇る橋本真子が花道に現れる。 アナ「体格から規格外!”破壊王女”橋本真子が入場です!」 親方「最近GS愛の興行にもお邪魔しているんですが、ほんと大きくて規格外という言葉がぴったりな選手なんですよね。」 瑞貴「こういう新人がいるってのはGSWA・Jさんて凄いと思いますよねぇ。うらやましいw」 大きな純白の鉢巻をなびかせながら同道と花道を渡る。 アナ「非常にクールな印象を受けるんですが…」 親方「そうですねぇ…初めてお会いしたときはそういう印象を持ったんですが…実は非常に豪快で・・・プロレスラーらしいといえばそういう方ですよねぇ。」 不敵な笑みを浮かべながらリングインし、コーナーに控える橋本。 そして曲が突然和テイストの静かな曲調に替わり、ライトも青に切り替わる。 流れるのは今井麻美の「月下祭 〜la festa sotto la luna〜」 ♪漆黒の夜空に浮かび上がる 眠りにつく全ての者達に 時を告げよと姿現す 神秘なる真艶の月 仰ぎて アナ「武道の道を行くものの、凛然たる雰囲気が花道からこちらにやってきます。”月下の武芸者”小鳥遊悠姫です。」 親方「体格は決して大きくないんですが、その研ぎ澄まされた武道ベースのスープレックス、サブミッションの切れ味はすばらしい選手ですね。」 瑞貴「今日はいつもと違うパートナーだから、上手く連携が取れるかも見所ですね。」 視線をリングの中央ただ一つに定め、まっすぐ悠然と進んでいく。 その張り詰めた空気に、花道付近の観客は息を飲む。 アナ「橋本選手とは打って変わって、非常に涼やかですね。」 親方「橋本の熱と小鳥遊の冷気と…これが上手くかみ合ったら凄く面白いですよね。」 静かにリングインする小鳥遊。 コーナーに向かうと曲が切り替わる。 長崎みなみの「最強!ミラクルおねいさん!!」が流れる。 アナ「またもや大型選手の登場です!”ミラクルおねいさん”柳沼ちはる、悠然と入場です!」 親方「柔道界で名を馳せた柳沼ちはる、プロレス界でも遺憾なく実力を発揮していますよね。やはり水が合うのでしょうかねw。」 瑞貴「プロレスラーらしい活動が非常に多いですよね。幅広い柔軟な対応力が、今日のタッグを纏めてくれるのではないかとおもいますよ。」 本人は非常にリラックスしたムードで、観客に手を振ったりとマイペース。 リングインしてもその姿勢がまったく変わらない。 アナ「さすが、緊張の色ひとつみせません、柳沼。」 親方「こうしてみると橋本と柳沼が非常に大きいのがよくわかりますね。あの二人を超えるのはAMLでも・・・彼女しかいないでしょう。」 瑞貴「ヘビー級がうちの売りなんだけど…あの二人を前にしたら形無しね。(苦笑)」 親方「瑞貴さんも充分大きいんですけどね。」 瑞貴「でも私は残念ながら180ないんですよ(苦笑)」 アナ「さて、続いては赤コーナーの選手の入場です!」 最初に流れるのは「Get The Humans」(超者ライディーンサントラ) アナ「先頭で入場するのは”椅子の金角”遊佐光希です!」 親方「北陸女子出身のROS所属選手ですね。上手さを持つ選手なんですが…別名椅子王女といわれていますよね。今日はどう戦うのでしょうか。」 瑞貴「反則は感心しないけど…使い方にもよりますよね。意味とか、カウント以内かとか。試合が成り立つかとか。すべてを包括するのがプロレスですし。」 174cmとやや大柄な体格で、小脇には黄金に塗った「I☆AML!」と座面に書かれたパイプ椅子を抱えている。 リング上の3人にがんをつけながらのふてぶてしい入場。 柳沼と小鳥遊はまったく相手にしてないが、早速橋本とは小競り合い寸前のにらみ合いとなる。 アナ「早くも睨み合いです。ここまで気合が伝わってきますね。」 親方「この殺伐とした空気もいいですよね。試合というより喧嘩とか戦いといった雰囲気…こういうのもプロレスなんですよね。」 アナ「会場もこの睨み合いに沸きかえっております!」 そんなな歌曲が変わる。 「Good Shall Prevail」(超者ライディーンサントラ)が流れる中入場するのは アナ「続いて入場は”竹刀の銀閣”温井景織です!」 親方「がっちりと重厚な体格に豪快なスープレックスの、元北陸女子の選手ですよね。仇名どおり竹刀も使うことが多いですが・・・」 瑞貴「LMA時代はよくヒール軍団の下っ端やってましたよね。いまはどういう方向を目指すかは自由なだけに、楽しみでもあり、ちょっと不安でもありますよね。」 179cm84kgの大柄な体格で、竹刀を片手にリングに進む。 視殺戦を繰り広げていた遊佐を軽くなだめてコーナーに引き上げる。 アナ「温井は冷静ですね。本当は大柄に見えるはずなんですが、対戦相手がもっと大きなため、あまり目立って大きくは見えませんね。」 親方「しかし肩幅から非常にがっちりしていて、頼もしいですよね。パワーファイターらしさを感じます。」 瑞貴「北陸勢は…第1試合の長も含めてLMAでよく見てたけど、非常に練習に貪欲で…なによりプロレスが好きなんですよね。必死でこの世界で生き残ろうって姿に心を打たれましたし。3人とも、コピーレスラーやマスクをかぶって下っ端扱いや、その他大勢的な扱いをよく耐えてここまで頑張りましたよ。」 親方「長にいたってはROS代表で若手のトーナメントに出るまで至りましたし、これからですよね。非常に楽しみです。」 そして会場に流れる曲は「風林火山」(大河ドラマOP) 勇壮な曲に…たまにこっぺぱ〜んという掛け声も聞こえるが、そんな中… アナ「ついに見参!AML1のビッグファイター、”ノーザンタワー”厚東佐奈です!」 親方「192cmに92kg、文句なくAML1の大型選手がやってきましたねっ。見ただけでレスラーとはっきり分かるのがすばらしいですよね!」 瑞貴「そこが一番大事だと思うんですよね。AMLはそこを重視してるんですよ。かわいさも大事かもしれないけど、うちは肉体を駆使…たまに凶器だの使うのもいますけど、そういうことを酷使して戦い、お客さんに見てもらうんですから、見た瞬間「あ、凄いなっ」てのを目指していかないと。」 アナ「なるほど…たしかにAML系の選手の体重は他の団体に比べて重いですよね。」 親方「良く食べよく稽古するのはスポーツ選手の基本ですよ。うんうん・・・うちのやつらにも言ってやってください。能登(前頭3枚目能登嵐)とか因幡(前頭14枚目因幡龍)とか豊前(十両筆頭豊前灘)とかに(苦笑)」 瑞貴「いやいや・・・それはご自身で(苦笑)」 大きなその体を誇るように胸を張り堂々と、花道まで寄って来た子供達とタッチをかわしながらにこやかに花道を進む。 リングインは、トップロープを豪快にまたぐというもので、これも大歓声が起こる。 アナ「トップロープを一跨ぎ!ノーザンタワーは伊達ではありません!」 親方「凄いですね・・・改めてみると。」 全員揃うが、ボディチェックで早速遊佐の椅子と温井の竹刀が引っかかりレフェリー瓜生と一悶着。 瓜生「その凶器は持ちこみを認めません!」 遊佐「これは装飾品だから気にしなくていいじゃん」 温井「そうよね。別に気にするほどでも。」 瓜生「なんだかんだいって使うでしょう!」 遊佐「使った覚えないけどなぁ…観客の椅子しか」 押し問答が続くが、結局取り上げてセコンドの長が片付けることになった。 アナ「ようやく分かれて…先発は橋本と遊佐のようです。」 親方「ものすごい睨み合いですよっ!ゴングが待ちきれないようですっ!」 アナ「まもなく運命のゴングですっ!」 |
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赤コーナー |
厚東佐奈 | 柳沼ちはる(大日本女児塾) |
青コーナー |
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| 遊佐光希(ROS) | 小鳥遊悠姫(HWP) | ||||
| 温井景織(ROS) | 橋本真子(GSWA・J) | ||||
| カーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!! アナ「運命のゴングが打ち鳴らされました!第2試合です!」 親方「早くも橋本が仕掛けますね。」 橋本「行くぞー、おらぁ!」 遊佐「うそ!いきなり?!」 橋本が遊佐が手を出して力比べを要求しようというところにミドルキック! アナ「重いミドルキックが遊佐に突き刺さりました!」 親方「バックボーンの空手を十二分に生かした蹴りですよね。あの体格から放たれるわけですから、交通事故みたいな衝撃でしょう。」 瑞貴「遊佐も…相手に対する研究が足りないのと、状況に対応する力がやっぱりまだ足りませんね。相手は新人とはいえ型どおりに来るとか、力比べを仕掛けたら必ず応じるとかそんな保証ないんですし。」 最初の一発に踏みとどまった遊佐は 遊佐「終わりか、もっと打って見ろ!」 と挑発。 橋本「へ〜、ならガンガン行ってやるぜ!」 と橋本も応じ、ミドルキックを連発。 アナ「遊佐は受ける構えですね。橋本が重爆ミドルキックを連発!」 親方「これがプロレスラーの肉体だ!というのを見せたいのか・・・遊佐の意地なのか・・・でも、無茶ですよねぇ?」 瑞貴「常にプロレスラーであれとは金沢さん(ROS執行役員金沢雅・ROSのコーチでもあり、LMA所属時代は現AML系の選手の発掘育成を行ったことは有名)教えてるでしょうけど・・・私もそうでしたから。でも・・・ここじゃないだろう(苦笑)。」 橋本「くそ…いい加減倒れやがれ!」 遊佐「先輩をなめないでよね!」 橋本「リングの上でそんなの関係ねぇ!」 橋本の打つ感覚が空いたところで遊佐はロープにダッシュし、カウンターで アナ「遊佐が突然のダッシュから…カウンターでのドロップキック!185cmの橋本を吹き飛ばしました・・・が、遊佐、先ほどミドルキックを受けたところを押さえてのたうっていますよ…」 親方「やはり相当きつかったんでしょうね…あ、いま起き上がって…温井とタッチですね。」 瑞貴「橋本も小鳥遊とタッチですね。」 温井は組み付いていきたいが、小鳥遊の打撃を警戒してなかなか踏み込めない。 小鳥遊は掌打・回し蹴りのコンビネーションで押し込んでいく。 アナ「温井が前に出られませんね。警戒しているんでしょうか?」 親方「あまりこういう相手との対戦経験が無いのでしょうね。遊佐のときもそうでしたけれど、二人とも組んでから実力を発揮するタイプなんで、こういう展開は非常に嫌なのだとおもいますよ。」 瑞貴「でも、こういう状況はいくらでもあるんだから、練習して行かないとね。今日のことはちょうどいい経験でしょう。」 温井は状況打開のために思い切りよく踏み込むが、ここは小鳥遊が待っていましたとばかりに掌打をあごの脇にいれ温井をぐらつかせ、アームホイップからグラウンドに持ち込む。 アナ「温井、いまの踏み込みは不用意でしたね。」 親方「ちょっと蹴りのほうに意識が行き過ぎましたね。ガードが下がってしまいました。」 小鳥遊は腕を極めに行くが、温井は必死で腕をロックし、体格に物を言わせて小鳥遊を引きずってロープ。 ブレイク後、小鳥遊は裏投げを狙うが、温井は切り替えしてサイドスープレックスで小鳥遊を投げ飛ばして脱出。 アナ「温井がようやく反撃のサイドスープレックス!そしてリーダー格の厚東にタッチします!」 親方「さて、ノーザンタワーは小鳥遊とどう戦っていくんでしょうか?」 小鳥遊は様子見で掌打を放つが厚東はしっかりガード。 アナ「厚東、ここはガードします。」 瑞貴「K−Officeとの連携でそういう技術も学んでますからね。対応は出来るはずですよ…ある程度は。」 厚東もガードは出来るが、なかなか踏み込めず、お互い小鳥遊はキックや掌打、厚東も掌打で様子見になる。 この状況から先に仕掛けたのは小鳥遊。 中段の回し蹴りを放つが アナ「小鳥遊の中段回し蹴りがクリーンヒッ…」 親方「いや、厚東がかまわず前に出てぶちかましましたよ!」 アナ「これは?」 瑞貴「厚東は被弾覚悟で前に出ましたよね。上になればあの体格ですから、いくら技術に優れてる選手でもプレッシャーでスタミナを奪われるわけですよ。それにレスラーの身体は衝撃に対して非常に強いんですね。筋肉と脂肪をバランスを考えてつけているわけですから。最近は見た目重視で脂肪をつけない選手もいるわけですが、対衝撃を考えたらあったほうが良い訳ですよ。付けすぎて見苦しくて動きが鈍いのは論外ですがね。」 小鳥遊はすばやくガードの体制に入るが、厚東の圧力にスタミナを奪われていく。 ここでしたから反撃を狙う小鳥遊だが、厚東は不利と見たらさっさと立って距離を置いてしまう。 小鳥遊はここで柳沼とタッチ。 柳沼はリング中央に歩み出る。 厚東もリング中央に出てロックアップ。 押し合いに関しては厚東が電車道のように押していくが… アナ「厚東が一気の電車道!体格を利して押して…いや、柳沼が上手く体を捌いて…投げました!」 親方「ちょっと力が上にかかりましたね。それを柳沼は見逃しませんでした!」 瑞貴「ようやく自分の得意な形で試合ができると思ってあせったんでしょうね。気持ちは分かりますよ。」 親方「そうですね…橋本、小鳥遊は上手くやれば組み合わなくても試合をすることは可能ですからね。そういう技術をバックボーンとして持っているのと持っていないのはやはり違いますよねぇ。」 瑞貴「でも、得意な型の時はうちやROSの選手も引けはとらないと思うと断言しますよ。」 グラウンドでは柳沼が大きな厚東を上手くコントロールし、腕を極めていくが、厚東は強引に引きずってロープ。 再び組むと柳沼はすばやく膝を叩き込み、ひるんだところを払い腰で投げ切る! アナ「体重差約20kgをものともしない、見事な払い腰が決まりました!」 親方「さすが柔道のすばらしいバックボーンを持つ選手ですね。」 これが聞こえていた遊佐はこう呟いた。 遊佐「雑草をなめるな!」 苛立った表情で試合を見つめていた遊佐、その行動を起こしたのは16分過ぎであった。 アームロックを脱出した厚東は遊佐とタッチ。 遊佐のただならぬ気合を感じたのか 柳沼「ああいうのは任せるわ。」 と橋本にタッチ。 橋本は 橋本「うりゃー!」 とキックを叩き込むと、遊佐はあっさりと場外に転がっていく。 橋本「先輩ヅラしやがってたいしたこと無いじゃねぇか…もうへばったか?待てよ!」 と追って行くが… アナ「遊佐がエプロン下を探ってますよ…」 親方「橋本からは見えてませんねぇ…あ、遊佐が椅子を出しましたよ!」 そしてコーナー付近で… バコーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン! アナ「椅子がクリーンヒット!座面が抜けました!その空いた椅子の骨組みで橋本を絞めて行きます!」 親方「この辺の椅子の使い方は上手いと言わざるを得ませんよねぇ。」 橋本「きたねぇ真似しやがって!」 遊佐「これもプロレスなんだよ!」 橋本は強引に振りほどいてリングに戻ると、遊佐は椅子を持ったままリングへ。 レフェリー瓜生は注意すると、遊佐と押し問答。 橋本も遊佐になにやら怒鳴りつけるが、その背後には… アナ「なんと、竹刀を持った温井が橋本の背後!これは危険ですよ!」 親方「小鳥遊、柳沼が今入ろうと…いや、厚東が二人を押さえに行きました!」 バシーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン! アナ「温井が橋本の背中を一撃!橋本は振り返りざまにチョップを叩き込む!」 親方「レフェリーは橋本の方を向き…遊佐はまんまと椅子の持込に成功です!」 瑞貴「厚東は柳沼を場外へ…温井は小鳥遊とロープ転落…リング上は遊佐と橋本ですね。一騎打ちになりました。ただ橋本は厚東に捕まって、必殺のパワーボムまで食らって、その後あの椅子ですから…厳しいですよ。」 親方「いくらタフとはいえ、波状攻撃のダメージは大きいでしょうね。」 遊佐は椅子で徹底してひじの辺りを椅子で殴りつける。 そして大振りになるが 橋本「ふざけんなぁ!」 と橋本は重爆キックで椅子を吹き飛ばす。 アナ「橋本、遊佐の椅子を蹴り落としました!」 親方「しかしそっちに意識が行き過ぎですよ…遊佐が組み付いて引き倒しました!」 遊佐「決めてやる!」 遊佐は腕を絡め取るとステップオーバー、腕さそり固めを極める! アナ「リング中央で完全に決まった!遊佐の腕さそり固め!」 瑞貴「いや、小鳥遊が温井を振りほどきましたよ。」 小鳥遊がランニングキックで遊佐を蹴り上げてカットに入る。 アナ「遊佐、大きなチャンスを逃しました。…温井は再び小鳥遊に抱きついて…場外へ心中です!」 小鳥遊と温井は場外へ転げ落ちる。 橋本は体勢が整えられないのを見て 遊佐「今度こそ決める!」 と。椅子をリング中央に作る。 アナ「椅子を座れる様にして…どうするのでしょうか?」 親方「助走をつけて…飛びましたよ!」 遊佐は椅子をステップにして大きく飛び上がり、立ち上がった橋本にゼロ戦キック! アナ「クリーンヒットです!ゼロ戦キックがクリーンヒット!そのまま遊佐は…腕を取りました!」 親方「腕を巻き込んで…太ももで頭を押さえましたよ!」 瑞貴「これは、遊佐のフェイバリットホールド、かんぬき交差極めですね。形としてはストラングルホールドγに近いんですが、この技は腕をかんぬきの様に伸ばさせて捻って極めているのと、太ももで相手の首を押さえ込んでいるんですね。」 橋本は意地で粘るが、柳沼は厚東と花道で投げの攻防を繰り広げ場内に戻れず、小鳥遊は温井にしっかり絡み付かれて脱出できない。 さらに遊佐が絞り上げると、橋本は無念のタップ。 レフェリー瓜生とセコンドが急いで二人を引き離した。 アナ「22分45秒、遊佐光希が橋本真子をかんぬき交差極めで下しました!」 親方「橋本も粘ったんですがねぇ。今日は遊佐の意地が勝ったというところでしょうか。」 瑞貴「遊佐のほうがプロとしてのキャリアはあるのに今日の内容を考えると、橋本という選手は末恐ろしいですよね。」 アナ「そうですね。堂々とインパクトを残しましたね。」 瑞貴「小鳥遊の安定した実力も噂通りでしたし、柳沼もその実力の片鱗を見せてくれましたね。…遊佐や温井には二人の凄さを引き出すのは厳しかったですね。厚東にその負担がかかって大変だったとは思いますけど。まあたまには働いてくれないと、厚東は(苦笑)」 アナ「以上、第2試合をお送りいたしました。CMの後は第3試合です!」 |
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○遊佐光希 |
22分45秒 |
橋本真子● |
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| 試合後、人目憚らずミーティングを始める二人 橋本真子「ちっ、今日も負けちまったし……良い事ねえなあ」 柳沼ちはる「真子ちゃん、もっと試合してもっと負けろって!」 橋本真子「なにそれ?」 柳沼ちはる「簡単に勝ったって何にも身に付かないんだよ。」 柳沼ちはる「もっと『馬鹿になれ!』……以上!」 橋本真子「良くわからねえけど……俺はまだ馬鹿になりきってないのか。」 橋本真子「おうよ、俺はプロレス馬鹿になりきってやらあ!」 柳沼ちはる「よろしい!」 記者には…… 柳沼ちはる「戦力的にはサテライトな面が強かったけど、上出来だね。 小鳥遊ちゃんや真子ちゃんの良いところも出ていたしこれからやっていけば結果 も付いてくるよ。継続して参戦したいな。」 小鳥遊悠姫「やはりタッグワークの差もでましたし、実力もまだまだでしたか。しかし、なかなか味わえない一戦でしたから、次も参戦したいですね。」 遊佐「打撃対策っていう課題が見つかったんで、次はそこを重点的に・・・椅子が汚い?きちんと磨いた椅子だから汚くなんか無いよ!」 温井「まだまだ実力をつけなくてはなりませんね。・・・竹刀が汚い?あれ新品ですよ?」 厚東「ふぅ〜〜〜、疲れました。久しぶりの試合で動けるか心配でしたけど。減量もしたんでスムーズに動けましたね。パワーも落ちていなかったし。向こうは実力者揃いで苦しいけど、楽しかったですよ。苦しいのが楽しいなんて凄く変な仕事ですよね、このお仕事w。」 |
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第3試合 |
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アナ「いよいよ第3試合、GSWA・Jのフレッシュな新人とAMLのこれからを担う看板へと成長しつつある選手がタッグを組みます!」 親方「新人と中堅がお互い刺激して良い反応を起こしてほしいものですよね。ワクワクが止りませんよっ!」 瑞貴「うちの中堅ももう少しはじけてくれると面白くなると思うんだけどね。あ、春日は少し自重して欲しいけど(苦笑)」 アナ「次長を知らない春日が今日はどう暴れるでしょうか。結城成美&春日響&ワイルドキャットVS小早川多恵&桃井直&リャナンシー那姫の一戦です。」 親方「唯一の不安は、結城は春日とキャットを制御できるか、小早川と桃井という癖がある二人と那姫の連携はいかにと…そこですね。」 アナ「期待と不安が入り混じる放送席ですが、第3試合、選手が入場します!」 もの悲しげなコーラスが流れ出す…島みやえい子の「ひぐらしのなく頃に」だ。 ♪振り向いた その後ろの (正面だぁれ?) 暗闇に 爪を立てて (夜を引き裂いた) 曲が盛り上がったところで登場したのは アナ「GSWA・Jの期待の新人、“黒い妖精”リャナンシー那姫です!…公式プロフィールによりますと、153cm54kgと、小柄な選手ですが、空手のバックボーンを持ちサブミッションのテクニシャンとのことですね。」 親方「リャナンシーといえば、ケルトの妖精ですよね。ちょっと背筋が凍るようなエピソードがある妖精なんですが、それにちなんだのでしょうかね?」 瑞貴「その妖精さん、なんか鉄パイプもって…ずいぶんゴツい妖精さんだことw」 緊張のせいか、若干おどおどとした登場になった那姫。 手には鉄パイプがしっかり握られている。 親方「細くは見えますが、非常にバランスは良いですよね。無駄がないといいましょうか?」 瑞貴「ですね。空手の時に身につけたのでしょう。新人ですから、これから目指す方向如何でもっと変わってくると思いますけれど。」 リングインすると、この試合からのレフェリー名和(AML名和薫の従姉妹。K−Office所属の総合格闘技の選手でもある)が見咎める。 名和レフェリー「あ、申し訳ないのですけれども、鉄パイプの持ち込みは…。」 那姫「あ、すみません。」 あっさりと差し出した那姫。 名和「あ、却ってすみません…これもお仕事なんで…」 那姫「いえいえ。」 アナ「鉄パイプはやはりあっさりと取り上げられましたね。」 親方「この場ではそうですが…試合中はどうでしょうね。読めないですね。」 曲が切り替わって続いては岡本麻弥の「NO EXIT」 ♪闇の中でしかできない ゲームをしよう 切り札を幾つも持ってる 楽しいゲームを… 言葉じゃ言えないスリル 乗り越える度 病みつきになってゆくよ 麻薬みたいに アナ「わがAMLの”ピンクキッカー”桃井直が登場です。早速ですが一部の熱狂的な歓声とブーイングが飛び交います!」 親方「やはり海援隊興行でのことが響いてますよねぇ。」 瑞貴「でも、桃井はそういう奴だから。でも支持者が声を出してるからレスラーとしては評価できるのかな。」 ブーイングに不敵な笑みを浮かべつつ、「多恵様の1の盟友 桃井直」と太字でピンクに染め抜かれたのぼりの側に行くと、信者とハイタッチを交わして見せる。 アナ「今日も信者との交流です。桃井は167cm64kgと、やや細身ではあるんですよね。」 親方「本人はやはりえびすこが弱いんですよね。あ、えびすこが強いというのは食欲旺盛であるという事なんですね。桃井はその反対で食が細いと。うちの部屋に食の相談にもきたんですよ。」 瑞貴「確かに苦労してるみたいですね。でも最近は上半身もしっかりしてきたんで、バランスがよくなりましたよ。」 ロープをまたぐ際は脚線美を強調しつつゆっくりと動作を行う。 アナ「相変わらずすばらしい脚線美です!」 親方「色っぽいですね〜、すばらしい。日ごろの訓練の賜物ですよね。…蹴られたくはないですが。」 瑞貴「細い細いといわれてもレスラーのキックですからね。」 曲が再び変わり、続いては中友子の「ゾっと・ナイト」 シンセの音が響く中…俗にいう「多恵様教」信者は大”多恵様”コール! アナ「凄い声ですね…信者のパワーは凄いです。ここで”暗黒の蹴撃手”小早川多恵、堂々の登場です!」 親方「花道側に一気に幟が立ちました…信者パワーは凄いですね。しかし非信者からは凄いブーイングです!」 瑞貴「相変わらず敵も味方も作ってるなぁ…海援隊の試合を見たお客さんはブーイングに回ってるでしょうね。」 黒のローブを思わせるガウンに身を包み、信者に怪しい笑みを向けながら花道をゆっくりと進む。 リングに入る手前で立ち止まると、セコンドの遊佐と温井が駆け寄ってローブをゆっくり脱がす。 アナ「リングインの前にローブを脱ぎ、その肉体を現しました!171cm65kgと、細身ながらもメリハリがしっかりしたアスリートの肉体です。」 親方「小早川もやはり体重を増やすのに苦心してるようですね。桃井よりもさらに太りにくい体質らしいんですよね。でもあそこまで鍛え上げて、鞭のようにしなやかな肉体を作り上げてますよ。すばらしいですね。」 瑞貴「欲を言えば本当はもう少し欲しいんですけどね。体重が。」 小早川はロープを空けようとした桃井を下がらせて、こちらもまたゆっくりとセカンドロープを足をピンと伸ばしてセクシーにまたいで見せる。」 アナ「悪いうえに色っぽい!ここが信者を増やす要員なんでしょうか?」 親方「それもあると思いますけど、やはりいいたいことをズバッと言い放って、やりたいことをやるという、そこに実力が伴うから見ている側がピカレスクロマンをみているような心境になるから…と言うのもあると思うんですよ。」 アナ「なるほど〜…続いては赤コーナーの入場です。 会場が暗転。 しばらくするとスポットライトが当たり…黒いセーラー服に身を包んだ4人組が立っている! ざわつく会場に… 聞きなれた声がリズムを取り始めた! 春日「1・・2・・1・・2・・3・・4!」 ♪曖昧3センチ そりゃぷにってことかい? ちょ! ラッピングが制服…だぁぁ不利ってことない ぷ。 がんばっちゃ やっちゃっちゃ そんときゃーっち&Release ぎョッ 汗(Fuu)々(Fuu)の谷間に Darlin’ darlin’ F R E E Z E! 4人はいわゆる「らき☆すた」のオープニングダンスを踊り始めた! アナ「なんと!ダンスで入場ですが・・・選曲が「もってけ!セーラーふく」ですよ!」 親方「あ、センターでこなたの立ち位置がK−Officeの双柳、かがみ位置が…あ、結城ですよ!あのまじめな結城が…」 瑞貴「後ろで伊達めがねは…GSWA・J通天閣、歌ってるのは後ろで一緒に踊ってる春日ですね…。結城が…結城が…ぷぷぷぷぷ…。」 会場は結城の姿に呆然か爆笑、大歓声と種々入り混じっている。 アナ「思い切ったことをしてきましたね…結城も春日も。」 親方「結城の顔はずいぶん赤いですが…」 瑞貴「大方しゃみ助(双柳)か響がそそのかしたか仕組んだんでしょう…だめだ、面白すぎる〜!!!」 花道の終わりで最後の決めポーズを取り、ダンスを終える4人。 そして爆笑と大歓声に包まれる。 結城かがみ「やっぱり思いっきり恥ずかしいじゃないの!しゃみ!」 双柳こなた「まあまあ…お望みどうり非常に受けたじゃないですかかがみん…いやなるみんや。」 結城かがみ「誰がなるみんだ!」 春日つかさ「まあまあおねえちゃ〜ん」 結城かがみ「あんたもグルだったろ!」 春日つかさ「いまはエンターテイメントも重要なんだよ。かがみお姉ちゃん…じゃなかった、成美おねえちゃんは強いんだから、エンタメにも目を向けるべきだよ!」 結城かがみ「たしかに入場でもちょっと目立ちたいと言ったけどこんなの聞いてなかったわよ!」 通天閣みゆき「…でも一番ノリノリじゃなかったっけ…」 結城かがみ「…やるからには…全力で…」 双柳こなた「…(ツンツン)」 結城かがみ「なによ!」 双柳こなた「あれを見てごらん、なるみんや」 結城かがみ「なによ…」 指差す方向を見て結城は呆然とした。 アナ「あ、大きな横断幕が上がってますねぇ…」 親方「プリティラブリィスープレックスエンジェル…ホワイトサイクロン・ゆうきなるみ、なるみちゃんがんばれ〜 あいするおねえちゃんより…凄い…愛情ですね…」 瑞貴「そういえばコタンの社長さんは、成美のお姉さんなんですよね…応援に駆けつけ…デカイなあの横断幕」 ”ピュア・ホワイト”結城絵馬(コタン☆ガ〜ルズ社長)「ほら、みんな行くわよ、ゴーゴーレッツゴーレッツゴー成美ちゃん☆」 箕輪冬子「ほんとにやるんですか…」 十文字千歳「なるみさん絶対怒ってる…」 黒木あかり「そんな感じだね?」 戸叶郁子(とがのう・いくこ)「いいじゃんいいじゃん♪ゴーゴー♪」 箕輪冬華「がんばれなるみー!ごーごー!」 結城は顔を真っ赤にして手近にあったジュースの缶を手に取り思い切り投げつける! その缶は結城社長と箕輪冬華の間をかすめて飛んでいった! 箕輪冬華「こえー、なるみこえー!」 十文字千歳「…怒ってる…間違いなく怒ってるわね…?」 黒木あかり「そりゃあ…」 戸叶郁子「しゃ、社長〜?」 しかし社長は平然とこう言い放った。 結城社長「あら、成美ちゃんそんなに喜んじゃってるの?お姉ちゃんうれし〜」 結城「…だめだ…あのバカ姉…」 リングのライトがに切り替わった瞬間、結城社長の目が「キュピーン!」と光った。 そしてものすごい勢いでリングサイドに駆け寄ると、こう言い放った。 結城社長「成美ちゃん!」 結城「…なに…よ…」(あまりの迫力に気圧されている) 結城社長「光の加減だと思ってたけど…そんな格好…」 結城「違う!…これは…」 アナ「なにやら結城社長が詰め寄ってますよ?」 親方「妹の入場に腹を立てたのでしょうか?普段から較べたらずいぶんエンターテイメントに走ってますしねぇ」 瑞貴「…どうだろう…あの人だからなぁ」 結城社長「何で白じゃないの!!!!!!!!!」 結城「そっちかーい!」 ずでででで 会場総ずっこけ 結城社長「成美ちゃんは白が似合うの!白を着なくちゃいけないの!キャッチコピーだっておねえちゃんが頼んでホワイトサイクロンにして貰ったんだから!」 結城「通りで突然変わったと思ったら!」 アナ「確かに”和製スープレックスマスター”から急に通達があって変わりましたね、LMA時代に。」 結城社長「だから今度からは…(ごそごそ)この白いセーラー服で!」 結城「何で持ってんだー!」 結城社長「もしつまらない格好ででてきたら着て貰おうと思ってたの〜。成美ちゃんは白が似合うから〜」 結城「せめて!せめて白いガウンで!」 結城成美「だ・め☆こっちのがかわいいでしょ!」 結城「いい加減にしろこのバカ姉!」 姉に対する暴言に、なんとこの人が反応! 箕輪冬華「しゃちょーをいじめるな!」 結城「いや…だって私が…」 ここで横から小早川が口を挟んだ。 小早川「成美…いまのはあなたが悪いわ…お姉さんの行為を、そんな罵声で返すなんてねぇ。」 結城「いや…あなた、全部聞いてたでしょ?」 小早川「お姉さんは一生懸命応援してるのにあなたは物は投げるわ罵声は浴びせるわ…酷すぎるわ。自分のところの社長をここまで侮辱されて…よく黙ってられるわね。コタンの皆さん。」 コタンの選手は苦笑交じりの微妙な反応であった。 小早川は箕輪冬華に接近。 小早川「あなたは凄くいい事をしてるわね。社長を助けてるんだもんね。」 冬華「しゃちょーをいじめるやつは、なるみだってゆるさない!」 小早川「その意気よ。今度成美を懲らしめなくちゃね。私も協力するわ。」 冬華「ほんとか?」 小早川「もちろんよ。今日、替わりにやっつけてあげる!」 冬華「うん!頼んだぞ!…おい、なるみ!」 結城「…なによ!もう好きにしてよ…」(凄くげんなり) 冬華「きょうもしこのねーちゃんがかったら、しゃちょーととうかとこのねーちゃんのゆうこときけ!」 結城「いやよ!」 小早川「あらあら…いまさっき好きにしてっていったくせに。」 結城「あ…あれは言葉のあやで…」 冬華「なるみはすきにしろっていったぞ!とうかはきいてたぞ!」 結城「いや…その…」 小早川「まあ、負けるのが分かってるから頷きにくい…しょうがないわよね。相手が私、桃井、そしてGSWA・Jの新鋭の那姫だもんねぇ。」 結城は顔を真っ赤にして怒鳴った。 結城「ふざけんじゃないわよ!やってやろうじゃないの!要は勝てばいいんでしょ!勝てば!」 小早川「くっくっく…契約成立ね。」 冬華「ねーちゃんがんばれよ!」 小早川「当然よ。任せなさい。うんと懲らしめて、社長に謝らせてあげるから。」 因みに結城社長はこの状況をニコニコと眺めていた。 アナ「大変な条件が突きつけられましたねぇ。」 親方「結城は姉とのつながりでコタンの選手とは知己なんですが、妹のような箕輪冬華が小早川の応援をするというのは非常に複雑ですよねぇ。」 アナ「そういえば…まだ入場していない選手が…」 ???「待って〜、待って待って〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 急に流れ出すのは… ♪最速の限界を超えて 私は来たんだよ ブレーキついてないけど そんなの関係ねぇ ギアを早く トップに入れてよ どうしたの100km/hじゃ満足できない 鈴音リンのぶっちぎりにしてあげる〜ロードローラー最速伝説〜に乗って…というか急き立てられる様に… アナ「ここで登場は…”超☆新星”ワイルドキャット…なんとあれは…」 親方「あれは…たぶんペダルをこいで進む方式の車じゃないですか?」 アナ「そのようですね…しかもロードローラーですよ。」 親方「非常にかわいいですよね。僕が乗ったらたぶん壊れますから…残念ですねぇ。」 瑞貴「まず乗ろうと思わないで下さいよ(苦笑)」 アナ「あっと…でもまっすぐ進んでませんよ?」 瑞貴「あっちは…音響機器がおいてある!危ない!」 キャット「いまいくお〜〜〜〜〜〜!!!!!」 キコキコと非常に進みが遅い。 キャット「早く!早く!」 こぐのに夢中で、前が見えていないのか、車体は明らかに右に向き始まっている! 瑞貴「誰か音響機器のほうに行け!相良!大友!長!あと雪丸!更科!」 若手が必死で駆け寄るのもむなしく… ドカ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン! グシャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!! アナ「…落っこちましたね…」 親方「大丈夫でしょうか?…」 若手が駆け寄ると キャット「うにゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 音響機器のコード類がめちゃくちゃに絡まった上にすき間にはまり込んだキャットの姿があった。 アナ「ハプニングです。少々お待ちください。」 若手5人に加えて結城、春日、双柳、通天閣まで加わって引き上げ&コードの混線修復作業を行う。 アナ「キャットが動けるようになった模様です。」 親方「他の選手はまだ混線を直してるんですが…元気にリングに駆けていきましたね。」 瑞貴「…GSWA・Jが取り扱いマニュアルを寄越す訳だ…」 キャットはトップロープを飛び越えてリングイン、コーナーにもするっと駆け上がり、 キャット「やっほ〜い、今日も頑張るお〜!」 とアピール。 アナ「非常に元気なワイルドキャットですが…身長150cm体重は52kgと、小柄な選手ですね。」 親方「しかしリングネームのように、山猫のような瞬発力しなやかさがまず目を引きますよね。」 瑞貴「…一体何周アピールすれば気が済むんだか…」 アナ「こう話してる間もずっとアピールしてますね…」 瑞貴「はい、マニュアルどおりに行動よろしく!長!遊佐!温井!」 北陸3人衆「はい!」 北陸3人衆によってマニュアルに従い確保誘導され、何とか結城、春日と並ぶキャット。 アナ「これでようやく試合が始まりますね。 親方「ワクワクが止りませんよ!」 アナ「いよいよ第3試合、運命のゴングです!」 |
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赤コーナー |
結城成美 | 小早川多恵 |
青コーナー |
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| 春日響 | 桃井直 | ||||
| ワイルドキャット(GSWA・J) | リャナンシー那姫(GSWA・J) | ||||
| カーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!! アナ「運命のゴングが会場高く響いていきます、第3試合です。」 親方「先に精神的ダメージを受けた結城が少し心配ですねぇ。」 アナ「先発はフレッシュな新人、赤コーナーはキャット、青コーナーは那姫のようです。」 親方「楽しみなファーストコンタクトですよっ!」 静かに間合いを測る那姫に対して、キャットはいきなりフルスロットルで仕掛けていく! キャット「行くお!」 那姫「!!!」 アナ「おっと、間合いを詰めると見せかけてのドロップキック!」 親方「非常に捻りが効いてますね。しかしとっさに那姫もダメージを逃がしてますから、倒すまでは行かないようですね。狙いはそこではなさそうですが。」 瑞貴「ペースを掴むための一発と見るのがいいでしょうね。」 那姫が体勢を立て直す間にキャットはうつ伏せからぴょこんと一気に起き上がり、 アナ「一気に組み付いてボディスラムで…叩き付けました!」 親方「まだまだ止りませんねっ」 そのままぱっと飛んだかと思うと… アナ「その場で飛んでのローリングセントーン!一気に体重を那姫に叩きつけていきます!」 親方「やはり軽量な選手は非常にスピーディーですね。しかも間が短くてすばらしいですよ!」 ローリングセントーンを浴びて、那姫の表情が変わる。那姫はギラッとした目で 、キャットを睨みつける。 那姫「よくも…よくも…やってくれたわね!!そのツルペッタンな胸のように 、ペッタンと潰してあげるから、覚悟しなさい!」 アナ「お…那姫の表情に気合が…いや、様子が変わったよう…ですが?」 親方「僕も詳しくは分かりませんが、こういう勝負の世界には、リングに上がったり土俵に上がったり戦う場に赴いた後、何かの拍子でスイッチが入るタイプの選手っているんですよ。原因はさまざまですが。その一種ではなかろうかとは思うのですが…」 瑞貴「親方のいう事で大方は間違いないとおもいますが…まあ、私なんかはああいうやばい雰囲気の選手って好きですよ。」 キャットはさらに何かを狙いに行くが、那姫も立ち上がり、組み合う。 キャットはロープに那姫を振ろうとするが逆に振られてしまう。 アナ「ここでキャットが…いや、那姫がロープに振りました!そのキャットを那姫がそのまま追いかけます!」 親方「ここで反撃に出るんでしょうね。振り返りざまはなかなか防げませんからね。」 ロープワークをするため振り返ってロープを背に受けたキャット、しかし那姫が既に目前に迫り… アナ「那姫の蹴りがキャットを捕らえました!」 親方「ロープの反動も入って、これはきついですよ!」 那姫はキャットを今度はコーナーに振り、助走をつけてヒップアタックを叩き込む! アナ「コーナーと那姫で挟み撃ちです!」 親方「ヒップアタックは見た目以上に危険な技ですからね。しかもコーナーで力が逃がせないですから。」 那姫はさらにキャットをヘッドロックに取り、そのままリング中央に走り… アナ「那姫のブルドッキングヘッドロック!がっちりと入ったところでさらに飛びました!」 親方「しかも那姫はそのまま離しません…締め上げていきますね。」 那姫は徐々に顔を顔に笑みを浮かべながら締め上げていく。 那姫「ふふふ…いいわ、いいわ、その表情…。もっと悶えて欲しいな。そうしたら、もっともっと良くしてあ・げ・る」 キャット「…ウーーーン!」 アナ「キャットがなんとか…ロープに押し込みました。」 親方「ものすごい押し込み方でしたが…凄いパワーですね。序盤から見ごたえがある攻防ですね。新人とは思えませんよっ。」 瑞貴「うちに欲しかったなぁ(苦笑)」 ここで那姫は桃井とタッチし、キャットも春日とタッチして交代。 アナ「今日の副将格がそれぞれ出てきました。春日と桃井です。」 親方「桃井は早速キックで仕掛けていくようです。」 桃井はロー、ミドルとキックを放ってけん制。 春日は交わしつつ考えた後… アナ「ここで春日がロープワークをはじめました!」 親方「一往復…二往復…なにをする気でしょう?」 桃井「(なにを企んでる?)」 春日はそのまま… アナ「春日はサードロープをスライディングで潜って場外へ!」 親方「桃井はリング上から春日を追いますが…春日は…あ、向こう正面に行きましたよ!」 春日「あ、瑞貴さん!」 瑞貴「…なにやってるんだお前?」 春日「(わざとマイクに入るように)桃井が私を蹴っ飛ばすんですよ、注意してやってくださいよ!」 会場爆笑! 瑞貴「それがお前の商売だろう!さっさと戻れボケナス!」 春日「あ〜れ〜!」 瑞貴は春日を担ぎ上げると…リングに戻した! アナ「…春日、何がしたいのでしょう?」 親方「たぶん…「楽」だとおもいますが…」 瑞貴「大変の見苦しいところをお見せいたしました…」 アナ「気を取り直して…春日が桃井に何か話しかけてますよ?」 春日「瑞貴さんって頭固いと思わない?あんな鬼みたいな格好で私を抱え上げちゃってさぁ」 桃井「…いや…鬼って…それは言い過ぎ…ていうかあれは響が…」 春日「ほんとは言いたいことあんじゃないの?言っちゃいなよ〜」 桃井「いや…私は…」 春日「この前瑞貴さんは行かず後家だって言ってたじゃん!」 桃井「あれはまどか(AML赤松まどか)でしょう!私は歩く僧帽筋としかいってない!…ってしまった!」 はっとする桃井。 しかし視線の先には… アナ「…瑞貴さん?瑞貴さん?」 瑞貴「歩く僧帽筋…面白いこというなぁ…昔はちょっときついことさせたら「血尿がでた」ってピーピー泣いてた直ちゃんがなぁ…」 アナ「ちょっときついことの単位が違うのでしょうか…普通はでませんよねぇ…」 親方「やはりこれだけハードなものですから…相撲もそうですが、血尿が出るぐらいの練習をしなきゃ一流にはなれませんよ。それだけの努力をしてこそ、一流に近づけるとおもいますよ。」 桃井「(ガクガクブルブル)…いえ…そのっ!」 春日「チャンス!」 アナ「春日が言い訳にロープ際に向かった桃井を思い切り押しました!その反動を使って…丸め込んだ!」 親方「誰か早く瑞貴さんを落ち着かせて下さい!」 1・・・・・2・・・・・ 桃井「せい!」 春日「うわっ!」 アナ「春日が何とか返していきました!」 親方「一瞬の隙を突かれましたね。あ、まだまだ安心できませんよ!」 長座状態になった桃井に向かって、春日が滑り込むようなラリアット! アナ「春日の十八番です!滑り込みラリアット!桃井の喉元をクリーンヒット!」 親方「強烈ですよ!さらにここでキャットを呼び込む春日!」 春日は桃井をキャメルクラッチに取ると… 春日「HEY!キャットちゃん、かも〜ん!」 キャット「いくお!」 アナ「キャットの鋭いドロップキックが桃井に炸裂!合体攻撃で痛めつけていきます!」 親方「タッグ戦の妙味はこういうプレイですよねっ」 春日は桃井を締め上げるが… アナ「ここで那姫も入って来ました。背後…これは春日が見終えていません!」 キャットはコーナーに戻り、レフェリー名和がキャットに乱入の注意を与えている隙に那姫がするりと入り込んで、春日の背後で構える。 春日「…まさか?」 嫌な予感と気配を感じた春日、振り返ると… アナ「ここで那姫がカット…春日が振り返りざまにキック一閃!顔面を捕らえました!」 親方「これはきつい一撃ですよっ…かろうじて鼻は避けたようですが…」 春日「うは〜〜〜〜〜!!!!!!」 桃井「サンキュ!那姫!」 那姫「ええ、こちらも続けましょう!」 アナ「のたうつ春日を立たせて…那姫と桃井がサンドイッチキック!連発で叩き込んでいきます!」 親方「桃井、いままでの仕返しですね!」 桃井「よくも!やって!くれたな!この!おまけに!地味とか!めだたないとか!多恵さんいなきゃ存在空気とか!好き勝手言って!この!この!」 春日「…ちょ!おま!それ!うちじゃない!一部!絶対!八つ当たりじゃん!私じゃ!ないって!」 さんざんサンドイッチミドルを叩き込まれ、ふらつく春日。 倒れるのを堪える様子を見てか 桃井「那姫!」 那姫「はい!」 アナ「桃井、那姫…ここで溜めを取って…ふらつく春日にサンドイッチハイ…」 親方「おお!ダッキングでかわしました!」 春日はとっさにしゃがんで、その頭上では桃井と那姫の足が交錯していた。 春日「うわ…あぶな!」 春日はそのまま這うようにコーナーに戻り、結城にタッチ。 桃井もハイキック交錯のダメージのため、小早川とタッチ。 アナ「双方、いよいよ大将格の登場です!結城VS小早川!結城はこの試合敗れると、なんと小早川のいう事を聞かねばなりません!」 親方「どんな無茶をいうのか…非常に恐ろしいですねっ!」 二人ともまずは中央でクリーンに手四つ。 アナ「がっちり組み合いました…身長差はほぼないと言っていい二人ですが…体重差は6kgあります!」 親方「まずは6kg差が響いたようです…結城が押していきます!」 結城が押し込んでいくと、小早川はすばやく片手を切り、ハンマーロックで投げ飛ばし腕を決めていく! しかし結城は小早川の首に足を絡めシザースに取り、腕を切って体勢を入れ替えて腕を決め返す! 小早川は結城に身体を押し付けるように立ち上がり、前転で極まった腕を外し、スタンディングで脇固めに取る。 結城は好転で上手く決められた腕を戻し、組み付いてサイドバスターで叩きつける! アナ「先制したのは結城です!得意のサイドバスターで叩きつけました!」 親方「しかし小早川は下から…腕を決めていきました!」 結城が体勢を作る隙をついて下から極めて行く小早川。 苦しみながらも、結城は アナ「お〜、結城が自慢の背筋力で小早川を引き上げて…叩きつけました!」 親方「さすがアマレスで鍛えた背筋力です!結城という選手はこの恐ろしい背筋力が大きな武器ですよね。」 結城はグラウンドに持ち込みたいが、小早川はすばやく立ち上がり、ミドルキックで距離をとる。 結城が組み付こうと踏み込んだところで小早川はローで動きを止め、立っている結城のひざを踏み台にして、ラウンドハウスキックを敢行! 背後からの強烈な一撃にダウンする結城。 アナ「ここで出ました!小早川の身体能力を生かした一撃!」 親方「ラウンドハウスキックは立ってる相手に放つので相当難易度が高いんですよ。ステップを視点に延髄を狙うわけですから、バランス感覚も要求されます。小早川の身体能力だからこそできるんですよね。食らうほうも何処から蹴りが来るかわからないから咄嗟の対応は難しいんですよ。」 箕輪冬華「ねーちゃん、いけいけー!」 小早川「(くすくす)…さて…どうしてやろうかしら…」 アナ「…背筋が凍るような笑みを浮かべて小早川が無理やり立たせた結城をコーナーへ連れて行きます…そして桃井にタッチです。」 小早川「桃井、行くわよ!」 桃井「はい!」 アナ「結城が捕まってしまいました…桃井が結城をロープに振って…帰ったところをダブルのミドルキック!」 親方「さらに桃井が得意の高速ブレーンバスターで叩き付けました!」 倒れたところを小早川は顔を踏みにじっていく。 これには会場から大ブーイング! カットに入りたい春日とキャットだが、桃井がレフェリーを促して見張られてしまっているため、カットに入れない。 ここで桃井が結城を引き起こしもう一度ブレーンバスターを狙うが… 結城「ふざけるな!スープレックスマシンをなめるな!」 と、逆に桃井をブレーンバスターで叩きつける! アナ「結城、反撃の一撃です!レフェリーも戻って小早川をコーナーに戻します!」 親方「何とか流れを持っていかれずに済みましたねぇ。」 ここで結城は春日とタッチしていく。 ここからは両軍入り乱れての連携が飛び出していく。 先手を取ったのは結城軍。 那姫を捕らえて結城が18番のフロントスープレックス! そこにキャットが…結城の頭すれすれにギロチンドロップで追い討ち! アナ「流れるようにキャットのギロチンドロップが入りました!…しかし結城すれすれですね…」 親方「結城のスープレックスの特徴は、ダメージを大きくすべく、豪快で大きく投げ飛ばすというより、出来るだけ小さな弧で投げ落としていく訳なんですね。そうすることにより力が相手によく伝わるというわけなんですよ。ただ、合体に行くならもう少し結城は遠くに投げるべきでしたねっ。」 結城「…ついいつもの癖で…怖かった…(苦笑)」 さらに那姫を引き起こし、バックドロップの体勢に入ると、春日は結城の手前でうずくまり踏み台を準備。 アナ「更なる連携を狙う結城軍です!」 親方「一気に押して勝負を極めたいところです!」 そこにキャットか助走をつけて駆け込み、春日を踏み台にして那姫にミサイルキック! その勢いのまま結城はバックドロップ! アナ「加速した那姫が思い切り叩きつけられました!」 親方「これは強烈ですが…小早川がレフェリーを振り切って乱入してきましたよ!」 小早川は体制の整わない結城の背中にキックを叩き込み、桃井はキャットにローを叩き込んでからソバット、フェースクラッシャーとつないでいく。 春日が応戦しようとするが、小早川が冷静にミドルから回し蹴りにつないだ後場外へ追放し、形勢逆転。 今度は小早川軍が連携でつないでいく番となる。 アナ「小早川軍が反撃です…ここでキャットを捕らえましたね。」 親方「那姫がやられた分同じことをし返す気なのでしょうか…もしくは責任感が強い結城の冷静さを失わせる作戦でしょうか。」 瑞貴「…失礼しました。ただいま戻りました。」 アナ「あ、お帰りなさい…お、桃井と小早川がキャットをロープに振って…帰ったところをダブルソバット!前のめりになった所を那姫がヒップアタック!」 親方「桃井・小早川のダブルソバットだけでも凄い衝撃なのに、さらに正面から尾骶骨を叩き込まれるんですから…背筋が凍りますねっ」 さらに桃井はスタンディングの脇固め、反対側で那姫も腕を極め、その上に小早川がのち、会場を挑発! アナ「小早川が煽って行きます。大ブーイングが降り注ぎますが、むしろ小早川は気持ちよさそうですね。」 親方「那姫も妖しい表情になっていますし…あ、結城もレフェリーを押しのけてカットに入りました!もう我慢ならないといったところでしょう!」 ここからは完全に乱戦になっていく。 試合権は巡り巡って結城と小早川に移り… アナ「結城が場外に逃げた小早川を追います!」 親方「これは不用意すぎますよ!小早川は場外乱闘は得意ですし、何より結城は今冷静さを失っていますから!」 小早川は那姫がセコンドに渡していた鉄パイプを受け取り、突進してきた結城に一閃! アナ「小早川が鉄パイプで結城を殴打!さらに今度は…椅子を引き出しました!」 親方「なにをする気なんでしょうか…」 小早川は結城をフェンスに叩きつけ、へたり込んだところへミドルキックを叩き込み、さらに椅子の座面が抜けるほど殴打! 椅子の枠を使って首を絞めるなど、完全に凶行に走る! アナ「小早川、やりたい放題です!いままでの抗争で負けが込んでいた鬱憤をここで晴らすかのようです!」 親方「日ごろから、エース候補と目された結城のことを目の敵にしている節がありましたからね、小早川は。」 瑞貴「…キャットと那姫は反対エプロンサイドなので状況は見えないようですね。春日と桃井は…2階席で乱闘中でこれも見えてない…結城は自力で脱出しない限り、どうにもならないですが…ここでへばったら打っ飛ばす(ぼそ)」 ここで 冬華「やめろ!」 という声が響く。 小早川「あ、あなたのにっくき成美はこの通りよ。あなたの望みももうすぐ叶えられそうね。」 冬華「やるんならせいせいどうどうだ!ぷろれすでいすをつかっちゃだめだ!」 小早川「でも、やられてちゃ意味ないでしょ?(ぐいぐいと締め上げる)折角あなたの社長を馬鹿にした人を懲らしめてるのに。」 冬華「こんなのちがう!ちゃんとプロレスでかってほしいんだ!」 小早川「ちゃんとやってるわよ?」 冬華「う…こんなのちがう!ちがう!ちがうったらちがう!」 小早川「子供には分からないでしょうね…力なき正義は正義ではない。」 冬華「う…」 ぐっと涙を堪えて冬華は 冬華「なるみ!こんなのにまけちゃだめだ!ゆうこときかなくていいから!このねーちゃんわるいやつだ!なるみ!やっつけろ!なるみ!」 小早川「もう虫の息なのにいまさら…」 結城「…私の仇名は二つあってさ…ひとつはスープレックスマシーン…もう一つは…多恵、覚えてるかしら?」 アナ「結城が…椅子をつかんで…立ち上がりました!」 親方「よく耐え抜きましたねぇ…ここから反撃にいけるでしょうか?」 小早川「この…ゾンビ女が!」 結城「正解!」 言うと同時に椅子を奪い取り… アナ「結城が椅子を奪い取りました!反撃を食らわすでしょうか?」 冬華「なるみ!?」 結城「私はいい子ぶるつもりもないから…」 椅子を振りかぶり… 結城「でも、多恵、今日のあんたはこの手で殴らなきゃ気が済まない!」 椅子を投げ捨て、思いっきり張り手! 小早川「ぐっ!」 アナ「椅子ではなく、強烈な張り手一閃!さらにバックを取りました…ここで2階席まで行っていた春日が帰還、桃井の首根っこを掴んでなんと那姫に向かってスロー!」 春日「キャット!なるみの援護!ここはあたしに任せて!」 キャット「わかったお!」 春日はさらに二人が起き上がったところに、まとめてランニングネックブリーカードロップ! 春日「私もたまにはやるってとこ、みんな見てなさいよ!」 アナ「春日が二人を引き付け…フリーになったキャットが結城のところに向かいます!」 親方「結城はバックを取って…キャットに気付きました!」 結城がアイコンタクトを送ると…キャットは迷わず小早川にドロップキック! その勢いのまま、結城は小早川にジャーマンスープレックスを放つ! アナ「場外ジャーマン!合体式の場外ジャーマン!これは強烈です!」 親方「凄い鈍い音がしましたよ?これは危険ですね…」 結城は小早川を引きずり起こしリングに入れる。 そして更に合体攻撃を狙うが… 那姫「そうは…させないわよ!」 那姫が春日を振り切ってキャットに組み付く。 キャットも暴れたため、二人はもみ合ったまま場外へ転落。 アナ「那姫、ここでファインプレーです!2対1の最悪の状況は防ぎました! 春日「…ちっ!締まらないなぁ…直だけでも付き合ってもらうよ!」 桃井「私は空気じゃない!」 リング上は小早川と結城の一騎打ち。 激しく張り手とキックの応酬を繰り返すが、直前のダメージが響いたのか、先に膝を落としたのは小早川! アナ「ついに小早川が片膝をつきました!結城は組み付いてバックを取った!」 親方「腕をクロスしました…これは…でますよ!」 結城は腕を交差させて取り、そのままジャーマンで投げ捨てる! アナ「結城のクロスアームジャーマン!ブリッヂもしっかり決まっています!」 レフェリー名和がカウントを叩く! 1・・・・・2・・・・ アナ「カウント2.8!小早川が返しました!」 親方「根性で返しましたね…良く返しました!」 立ち上がった小早川は最後の力でハイキックを放つが、結城がこれをかわし、再度バックを取る! アナ「再び腕をクロス…もう一度行きました!腕をクロスした人間橋!決まるまでかけ続ける気でしょう!カウントが入ります!」 1・・・・2・・・・3!!! アナ「28分11秒!28分11秒!2発目のクロスアームジャーマンスープレックスホールドで、結城成美が小早川多恵を下しました!」 場内は大「結城」コールに包まれる。 キャット「やった!やったお〜〜〜〜〜〜!!!」 いち早く勝利を喜びリングに駆け上がるキャット。 春日は桃井とのどつき合いのダメージが酷いものの、何とかリングに上がる。 小早川は桃井・那姫に肩を貸されさっさと引き上げていった。 キャット「さぁ、さぁ、はやくはやく!」 キャットに促されるがダメージが大きくなかなか立ち上がれない結城。 苦笑しながら春日が結城に肩を貸し、勝ち名乗りを受け、ポーズも決める。 しかしダメージが大きくこれ以上結城を付き合わせるのは悪いと思った春日はマニュアルを熟読した北陸3人衆とともにキャットを捕獲し、先に引き上げる。 残った結城のところに冬華が駆け寄ってきた。 冬華「なるみ!だいじょうぶか?」 結城「…私はゾンビ女だからね。少し休めば大丈夫よ。」 冬華「よくがんばったな!えらいぞ!」 結城「(苦笑)がんばったよ。冬華に頼まれちゃったからね。」 冬華「とうかがたのめばきいてくれるか?しゃちょーともなかなおりするか?」 結城「(…あ…今思い出した)…いや!」 冬華「…むー!けんかはだめだ!しゃちょーにあやまれ!」 結城「じゃあ私に勝っていう事聞かせればいいでしょ?」 冬華「…今日みたいなねーちゃんはだめだ!とうかと、どうどうとしょうぶだ!」 結城「はいはい…シングルでもタッグでもいいわよ。」 冬華「とうかがかったらあやまるんだぞ!なかよくするんだぞ!ぜったいだぞ!」 結城「AMLの結城成美、うそはつかないわ。」 指切りをすると、結城はリングで一礼し、双柳、通天閣、冬華に肩を貸されて退場していった。 当の結城社長は、成美の逆転勝利に感動し、ずっと観客席で泣きじゃくっていたそうである。 |
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○結城成美 |
28分11秒 |
小早川多恵● |
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| 桃井「響…あんなこと言ったおかげで呼び出しくったじゃないの!瑞貴さんに!…はぁ…憂鬱…。それにしても那姫には悪い事しました…。折角来てもらったのに。申し訳ない。」 小早川「今日は負けたからあのきれいごとに関しては何も言わないであげる。あのゾンビ女…。ま、今日の負けは次の勝利をより強く印象付ける布石になるから。ただ、こういう事は2度ないから。次回この3人が組んだら、間違いなく勝つでしょうね。那姫の動きを見ても、それは感じているから。」 那姫「その…3人で試合出来て、凄く良かったです。桃井先輩や小早川先輩と一 緒に戦えて、本当に勉強になりました。どうか是非、次も一緒に戦わせてくださいね!そして、そのと きは絶対勝ちましょう !」 春日「いや〜、初戦初勝利、気持ちいいね!このままカラオケでも言ってガンガン歌いたい気分!キャットも行く?勿論おごるよ?」 結城「きつかった…色々とね。入場はあんなでも、試合は関係ないって言うのが分かったかな。…いや、次は普通に入場しますし、ガウンも普通のを作りますよ。勝因?…キャットが凄く頑張ってくれたからじゃないですか?私は頭に血が上っちゃって(苦笑)」 春日「いつもは冷静な成美を切れさせたんだからたいしたもんだよ(長州小力風に)」 キャット「こわれたろーどろーらーにろうさいはきくのかお?」 総務・設備管理楠木瑞羽「派遣元のGSWAに問い合わせるように。」 結城社長「みんなで牛乳飲んで、お祝いよ〜〜〜☆」 箕輪&十文字&黒木&戸叶『…やっぱり?(苦笑)』 冬華「いつやるんだ?いまか?いつでもいいぞ!」 |
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第4試合 |
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アナ「さぁ、前半戦最後の試合となりました。この試合にはファルシオン所属、ファミプロタッグ王者の「チーム・スパロボ」、一色絵里奈が参戦します!」 親方「非常に楽しみですねぇ〜。ワクワクが止りません!」 アナ「一色絵里奈とタッグを組むのは元EEEWヨーロピアンタッグ王者名和薫と粟飯原里奈、対しますは由良桂を大将として、ヨハンナ、ミュリネーというチーム構成です。 親方「柔道出身の一色、名和に対して、ヨハンナ、ミュリネーはアマレスの猛者ですからね。この対決の構図は非常に興味がありますよ。」 瑞貴「実績で言えば、五輪候補とまで言われた実績を誇るヨハンナたちのほうが上なんですが、プロレスの経験では名和や一色の方が上だし、タッグでベルトも経験してますからね。」 アナ「なるほど〜…お、選手が入場する模様です。」 最初にかかったのは「MIDNIGHT BLUE」(林原めぐみ)。 ♪傷つき 心が怖さを覚えてく 切なき 心が何かにもたれてく 強さは 全てを包み込んだ砦 優しさ 涙を知らずに語れない 切ない響きが会場を包む中、 アナ「最初の入場は”サブミッションアマゾネス”ミュリネーです。銀髪をなびかせながら花道を渡って行きます!」 親方「181cm77kgと非常に鍛えられつつ引きまった体格ですよね。そして肩や首が非常にしっかりしている。アマレス出身の選手の特徴でもありますね。」 瑞貴「体格が大柄なんだけど、非常に”巧い”タイプですよね。みっちりプロレスも修行させたんで、今日は何処まで成果が出せるかを見たいですね。」 リングに入る直前で片膝をつき、エプロンにてをついて何か呟くと、その豊かな胸にてをそっと当てて目を閉じる。 アナ「リングに入る前に祈りをささげています。」 瑞貴「LMAではあまり試合に出られなかったから、気持ちもずいぶんは言ってると思いますよ。」 親方「そうでしたね。LMAの名越たちのボディーガード扱いでしたよね。でも今日は選手として戦うわけですから。頑張って欲しいですね。」 顔を上げると、リングに入ろうとするが… ???「おねーちゃーん、これー!」 花道の脇から差し出されたのは、赤い薔薇一輪。 小さな手に握って、しっかりと差し出している。 脇にはその子の母親が付き添っている。 ミュリネー「…これを…私に?」 日本のプロレスに魅せられて地中海からやってきたミュリネーは流暢な日本語でたずねる。 ??「うん!こーちゃんね、うちの庭から持ってきたの!」 母親「受け取ってやってもらえませんか?…この子はLMAで見てた頃からあなたが気になっていたらしくて、試合に出る時はお花を持って行きたいって…。今日は最初から試合にでることが初めて分かっていたので、こうして見に来させて頂きました。」 ミュリネー「…そうですか…ありがとう。」 微笑むと、その薔薇を受け取る。 そのこが一生懸命包んだであろう、かなりよれて皺になったセロファンを丁寧に外しセコンドに預けると、 アナ「なにやらお客さんから花…薔薇ですね。薔薇を受け取って…口にくわえましたね。白い肌と赤が見事なコントラストを描きます。」 親方「お〜、絵になりますねぇ。」 瑞貴「お二人はご存知だと思いますが、LMAではよくファンが好きな選手に花を渡すんですね。花がどのくらい集まって大きな花束を作るかが人気のバロメータみたいなところがあるんですが。AMLになってからは会場じゃ花は扱ってないし、この辺じゃ売ってないから持ち込んでる方もいないようなんですがね。」 親方「団体も変わったから、その辺の風習もリセットしようというファンの心も表れているかもしれませんね。」 瑞貴「かも知れませんね。」 親方「なにを話してるかここからではちょっと分からないですね…」 こーちゃん「かっこいー!」 ミュリネー「君のおかげだね。ありがとう。」 するっと花道を下りると、ミュリネーはコーちゃんの額にそっとキス。 こーちゃん「てへへ…」 コーちゃんは照れ笑いをすると コーちゃん「がんばってね!」 と手を振り、席に戻る。 母親も深々と頭を下げて席に戻った。 ミュリネーはリストバンドで目元をぐいっとこすると、リングに上がる。 リング中央に進み出て、軽く膝を折り四方に挨拶。 薔薇は大事にセコンドに渡す。 アナ「リング上では…非常に嬉しそうな表情でミュリネーがロープワークをこなし…曲が変わりました。続いての選手の入場です。」 流れるのは「Lively Motion」(林原めぐみ) ♪ずっとずっとこのまま変わらず 時が過ぎると思っていた でも違うね 毎日何かが 少しずつ変わっていく こちらげも切なげな曲である。 アナ「続いては…”ヨーロッパの巨塔”、187cm91kgのヨハンナです!文句なしの大きさ、そして鍛え上げられた厚みのある肉体が堂々と花道を進みます!」 親方「やはり白人選手の特徴である、上半身の筋肉の発達は凄いですよね。身長をより大きく見せる迫力が凄いですね。」 瑞貴「見ただけでレスラーと分かるくらいきっちり鍛えてるのは褒めてもいいかな。」 ヨハンナニコニコ上機嫌で時々観客に向かってモスト・マスキュラーのポーズを取り、肉体を誇らしげに見せ付ける。 そのたびに歓声が大きく上がる。 アナ「肉体もさることながら、アマレスの実力者なんですよね。」 瑞貴「ですね。大きくても動けないとプロレスは出来ませんからね。」 親方「AMLの選手は大きくても足腰がいいですよね。足腰が弱くて衣装でごまかすという嘆かわしい選手がいないのがいいですよ。」 瑞貴「そこは…我々はプロですからね。鍛えてないのにリングに上がるなんて恥ずかしくてできませんよ。」 リングに上がると、コーナーに上がって四方にまたモスト・マスキュラーポーズを見せる。 コーナーからヨハンナが降りてコーナーに下がると、曲が変わる。 流れるのは「GLORIA〜君に届けたい〜」(林原めぐみ)。 ♪欠けた夢、戸惑う胸・・・ 傷つく度もたれた 君の心に この愛を重ね 聞かせたいよGLORIA アナ「林原めぐみの曲が3連続でかかりましたね…」 瑞貴「…あいつらの入場曲決めたの由良か…」 アナ「瑞貴さんが呟くとおり、”基礎体力の女王””鬼軍曹”由良桂が入って来ました!」 親方「データは169cm73kgと、他の選手に比較するとそれほど大きくはないのですが、やはり”基礎体力の女王”、厚み、上半身と下半身のバランスがすばらしいですね。」 瑞貴「かっこいい身体ですよね。身体だけは…って言うと嫉妬みたいに聞こえるでしょうけど、その通りです(苦笑)。」 由良はノースリーブでセパレートの水着と見まがうぐらい短い迷彩色の軍服調コスチュームで身を固め、同じく迷彩色の帽子、そしてサングラスを着用。 つかつかという表現がぴったり来る様な歩調でリングまで進む。先に入場した二人がロープをあけると敬礼で答え、帽子を外してくぐる。 そしてリング中央に進むと、サングラスを客席方面へ無造作に投げ、軽く見渡すと、四方に敬礼。 アナ「コスチュームからも分かる通り、元自衛隊員なんですよね、由良は。」 瑞貴「そうなんですよ。まああんな格好ではいるのはそういうタイプか…軍事マニアぐらいで(苦笑)」 親方「非常にかっこいい入場ですよねぇ。」 アナ「青コーナー3人が揃ったところで、今度は赤コーナーの選手が入場です!」 曲がFENCE OF DEFENSEの「DON'T LOOK BACK」に切り替わる。 ♪君はなじるかもしれない 夢ばかり追いかける僕を 立ち止まる人混みの中 言葉もなく見つめ合う アナ「最近さまざまな団体へ参戦し、露出が増えております。”豪腕突貫娘”粟飯原里奈見参です!」 親方「知名度が上昇してるのでしょう、歓声が大きくなっていますね。」 瑞貴「この声が本人の励みになりますからね。最近外に出て学ぶことが多いらしくって、動きもまたよくなってるんですよね。いい刺激を受けてますよ。」 花道の途中、ちょうど半分ぐらいのところで、ノースリーブのガウンから出ている腕を頭の上でクロスさせ、ポーズをとる。 アナ「粟飯原は身長は171cmと決して大型選手というわけではないんですが、腕をはじめとして非常によく鍛えこんでいますよね。」 瑞貴「粟飯原は結城や名和のようにスポーツのバックボーンがないんですよね。そして春日や小早川みたいに身体能力に目を見張るようなものがあるわけでもないんです。だからこそこの世界では何か一つ、これという武器を身につけなければならなかった。それがあの腕なんですね。」 アナ「努力に勝る天才なし…ですね。」 親方「しかし今日の相手は規格外な体格ですからね。ヨハンナもミュリネーも。この二人とどう渡り合っていくかが楽しみですね。」 粟飯原はリングの上でも頭のうえに腕をクロスするポーズをとってアピール。 その粟飯原が下がると、曲が変わる。 ♪猛勇我は 超機人 蒼き無敵の龍 龍虎王 守れ平和 この世界 流れ始まった瞬間に会場が沸き返る。 アナ「ついに登場、ファミプロタッグ王者、ファルシオン所属、”リングの戦姫”一色絵里奈です!」 親方「なにやら歓声に一瞬たじろいだように見えますが…これもご愛嬌でしょう。」 瑞貴「あの、ああいうところさえ直ったら凄い選手になるんだろうけどね…惜しいなぁ。」 一つ深呼吸すると、再び歩を進める。 アナ「一色は172cm70kg…粟飯原とあまり変わらないぐらいの体格ですね。」 親方「ですね。ただ粟飯原は明らかなパワータイプの鍛え方ですが、一色の方は、柔軟さが伺える、バランスのよさが目を引きますよね。」 瑞貴「そして柔道出身という事で、足腰も非常にしっかりしてて…安定感がありますよね、見てて。」 親方「チャンピオンになったことも頷けますね。」 一色がエプロンに立つと、粟飯原がロープを空ける。 一色「あ…ありがとう…ございます…」 粟飯原「今日は頼みますよ。チャンプ!」 一色「いや…そんな…その…」 一色は少々わたわたしながら四方に深々と頭を下げる。 アナ「一色は緊張しているのでしょうか…さて、曲が変わって最後の選手が入場いたします!」 曲はMabical Voxの「Power of ∞」 ♪I Keep on going on a journey for a long time I know it's my destiny from my birth but I never feel so lonely, never scared and cry somebody will be waiting for me 花道に現れるのは、 アナ「最後に登場は”猛るフェンリル”名和薫です!180cm81kg、大きさではミュリネーにも引けを取りません!」 親方「非常に肩幅がしっかりしていますよね。肩幅もひろくて、非常にがっちりしたという印象を与えますね!」 瑞貴「本人は肩幅が広すぎるのをちょっと気にしてるみたいですけどね(苦笑)」 名和は赤いパーカーを羽織り、花道側のファンとタッチをかわしながら花道を進んでいく。 アナ「先の一色もそうですが、名和も柔道出身者なんですよね。」 瑞貴「確かにそうですね。ただ名和は地方大会どまりだったようですが。」 親方「しかし、その経験って非常に生きますよね?」 瑞貴「そうですね。日本のプロレスには柔道の出身者が持ち込んだテクニックがたくさんありまして、それを習得するのには基礎があるのとないのでは大きな違いなんですね。」 親方「やはりそうですか〜。」 瑞貴「しかしいくら素質があって、経験があったって、本人が努力するかしないかは別問題なんですよ。未経験の粟飯原だって頑張って習得したわけですし。」 親方「そうですよね〜。やはり最後は本人の努力というのが凄く大きいですよねぇ。」 名和はリングに上がると、四方に礼をし、一色に話しかける。 何か言いかけた一色の方をぽんと叩き、微笑みかけると、一色は力強く頷く。 粟飯原は一色の肩をもむようなしぐさでリラックスを促す。 アナ「赤コーナーもそろそろ準備ができたでしょうか?」 親方「おそらく緊張をほぐしていこうとしてるのでしょうね。」 アナ「…両チームとも準備ができたようです。」 親方「どんな試合が展開するんでしょうね…ワクワクが止りません!」 アナ「そろそろ運命のゴングが打ち鳴らされます!」 |
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赤コーナー |
名和薫 | 由良桂 |
青コーナー |
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| 一色絵里奈(ファルシオン) | ヨハンナ | ||||
| 粟飯原里奈 | ミュリネー | ||||
| カーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン! アナ「さあ、高らかに戦いの始まりを告げる運命のゴングが打ち鳴らされました!先発は…赤コーナー粟飯原、青コーナーはヨハンナです。まずはパワーファイターのぶつかり合いになりました!」 親方「これはボクが大好きなタイプの組み合わせですよ〜。いや、ワクワクが止りませんよっ!」 瑞貴「やっぱり親方はこういうパワーファイター同士の攻防がお好みですか?」 親方「ですねぇ〜。さまざまなタイプの選手がいますが、どれも面白いのですが…好みとして好きなのがやはり力と力のぶつかり合いですよねぇ。」 瑞貴「粟飯原が好きとか?・・・性的な意味でw」 親方「奥さんがいなかったらアタックしてるかも知れませんよねぇ〜。現役の頃だったら必殺の押し押しでw」 アナ「さあ、角界一のプロレス通瑚路陣親方の一押しの組み合わせであります二人…ずいぶん睨み合っていましたが…今両の手を…組みました!」 親方「おおっ!」 アナ「両手を組み合いました!持てる力を一気に放出するような力比べを展開します!」 親方「体格ではヨハンナのほうが20cm近く大きいのですが…厚みがある粟飯原も負けてはいませんよ!」 アナ「徐々に二人の身体に赤みが差してきました!力を放出し続ける筋肉が酸素を欲しています!組み合った手からはその力を支える骨の軋みまで聞こえそうです!」 親方「二人とも引きませんねぇ…そしていなすとか考えてないですよね!押し切る以外考えてない押し合い…素晴らしいです!」 アナ「手が下に回り…ヨハンナが手を極め…いや、粟飯原が戻しました!」 瑞貴「やはり体格から言ったらヨハンナが有利なのは間違いはないんです。でも、こうして互角に力比べをできるのは力だけじゃないんですよね。」 アナ「と、いいますと?」 瑞貴「粟飯原に限って言えば、彼女の手首が非常に柔らかく、その使い方も上手いんですね。私も何度かやられました。」 親方「なる程…あ、確かに極められそうになっても手首を大きく曲げて角度を変えて…いったん力を逃がしてるんですね、あれは。」 瑞貴「たぶんそうだと思います。」 アナ「ここで…今度は粟飯原が手を極めました!」 下から手を絞り上げるように極める粟飯原。 しかしヨハンナも負けずに何とか立て直すと、今度は粟飯原の手を絞り上げる。 そのままロープまで押し込むとヨハンナはブレイクせずに粟飯原を捕まえ、ロープに振る。 そして自らも助走をつけて肩から思い切り当たるショルダータックル! 粟飯原はすぐさま立ち上がり、今度はヨハンナの腕を取ってロープに振る! 粟飯原はそんきょのような姿勢を一瞬とり、土俵の仕切りのように手をぽんとマットに付くと、返って来た長身ヨハンナめがけて低い姿勢からの相撲タックルでぶちかます! 下から突き上げられるように当たられたヨハンナは思い切り叩きつけられるように倒される! アナ「ヨハンナの豪快なショルダーアタックに対して粟飯原は相撲タックル!ものすごい当たり合いです!」 親方「粟飯原や北畠はうちの部屋の交流稽古でよく相撲の稽古や技を学んでるんですよね。それが生きてますねぇ。いい立合いですよ!ヨハンナのタックルはフットボール式ですよね。肩から豪快に当たっていき、こちらは薙ぎ倒すといった方がいいでしょうか。もう鳥肌が立つぐらい凄い一発ですね!」 瑞貴「交流稽古は親方が提案なさった各スポーツ界との交流と、トレーニングの発見の場として行ってる練習会ですよね。いつもうちのがお世話になって。」 親方「いえいえ。うちの若い衆にもいい刺激になりますし、こうしていろんな世界でお役に立てるならw」 アナ「そして二人はタックル合戦で…ヨハンナがタックル!…おお、粟飯原よろけながらも倒れません!そしてヨハンナ…これはお前も打って来いってことですか?ロープを指差してなにやら怒鳴ってますね!」 ヨハンナ「コイよ!倒せ(途中意味不明)てみろ!」 粟飯原「言われなくても!」 アナ「今度は粟飯原は両の肩から二の腕を当てていくぶちかまし!…ヨハンナが今度は堪えました!」 ヨハンナ「くぅ…!!!!」 粟飯原「カモン!」 ヨハンナ「今度こそ!」 親方「重い重いぶつかり合いですね!激しいですよ!単純な…単純なぶつかり合いなのに、凄い技が出ているわけではないのにこの…胸に来る感動…これもプロレスなんですよね!」 瑞貴「そう言ってもらえて二人も聞いたら喜びますよ。」 アナ「何度も何度もぶつかり合っていきます!もう10回は越え…ああ!ヨハンナが片膝をつきました!」 親方「しかし…粟飯原もロープにもたれてしまっています。全身全霊のぶつかり合いでしたから。粟飯原の方に関して言えば、ああいったぶちかましは、本職の力士であっても早々連発できるものではないんですよね、人間相手では。それに加えてヨハンナのタックルをあれだけ浴びて、倒れるのを拒否しているわけですから。」 瑞貴「なるほど。…あとタックルは受身を取った方がぶつかった衝撃はある程度逃がせるんですが、倒れるのを拒否するという事は相手に向かって反発力を加える必要もあるわけで、身体へのダメージは大きいわけですよ。力を逃がさず身体にダメージを高い濃度で残すわけですから。」 親方「ああ、なるほど〜…力の行き場がないどころか自らも残す方向で動かなければいけない…もう精神力なんでしょうね、二人を支えるのは。」 瑞貴「二人とも意地張らずに倒れればよかったといえばそれまでですが…それをしないのが「レスラーの意地」なんですね。」 二人ともここでコーナーに下がってタッチ。 アナ「ここで粟飯原は名和、ヨハンナは…由良にタッチです!」 二人はリングインすると様子を見ながらステップを踏む。 アナ「お互い様子を見ていますね…」 親方「名和は先輩由良の巧さを警戒しているというのがあるでしょうし、由良は後輩とはいえ名和の柔道ベースの投げをよく知っていますから、なかなか難しいでしょうね。」 アナ「二人が止りました!そして…ロックアップ!「ガキッ!」という音が聞こえそうなロックアップです!」 親方「押し合いは…やはり体格で有利な名和が押し込んで…由良、踏みとどまりましたね。」 瑞貴「由良も背は無くても基礎体力の女王の名前は伊達じゃないくらい鍛えこんでいますからね。」 親方「AMLならではになりそうですね…「背は無い」と言っても、他の団体に入れば充分普通かそれ以上ですから。」 瑞貴「最近は大型の選手がずいぶん増えたからついついw」 アナ「一進一退の押し合いは…あ、由良が自ら倒れこみ…いや、身体を捻ってうまく投げにもって行きました!」 親方「互角の展開から流れを変えましたね…おお、由良が手早く腕を極めましたね。」 転がるように投げを打った由良は着地と同時に腕を引っ掛けて名和の腕をアームロックに極める。 しかし… アナ「しかし…フェンリルを捕らえる鎖にはならないのでしょうか…名和は体を…由良に寄せました。ここから…立ち上がるんでしょうか?」 親方「そうですね…若干ロープまでの距離があるので、身体を起こして動きやすくして由良を引きずるつもりなのだと思います。」 名和はそのまま身体を起こすと一気にロープまで由良を引きずってみせる。 アナ「ここでブレイクです。そして今度は手四つ…いや、由良が後ろに回って腕を極めました!」 親方「このきびきびした動きがまさに「鬼軍曹!」と声をかけたくなる雰囲気ですよねぇ。」 名和はここは落ち着いて身体を捻ったあと前転してロックを外し、逆に由良の腕を極める。 由良も身体を捻って向かい合うと、名和が腕を捕らえている部分に… アナ「由良が…向き合って足を振り上げ…踵落しでしょうか?捕らえられた腕を蹴りで解きました!」 瑞貴「腕をとられている、掴まれた所にふくらはぎを叩き込んだんですね。目的はダメージではなく腕を切ることですから、つながった腕をまたぐようにふくらはぎを叩き込んだわけですよ。」 親方「足の導線に非常に無駄が無いですよね。コンパクトに、かつ高く足を振り上げて、正確に叩き落す。しかも背筋はあのままピンと張ってる…素晴らしいですね。これもトレーニングの賜物でしょう。」 アナ「しかし名和も先輩ばかりにいい顔をさせておく気は無いようです!組み付いて得意の払い腰一閃!」 親方「綺麗です!まさにスパッッという擬音がぴったり来る投げですね!」 アナ「そしてパスガード…袈裟固めに取り、思い切りのしかかります!」 親方「こうして相手のスタミナを奪っていくんですね。体格を利してスタミナを奪っていく。いい作戦ですよ!」 瑞貴「これで腕がコントロールできたら名和の十分な体勢なんですが、そこは咄嗟に腕をロックしてさせませんでしたね、由良は。」 グッグッと上半身を乗せて由良を圧迫していく名和。 由良は名和にどんどん身体を近づけるが、柔道の定石としてここは自由な足で回りそれを防ぐ。 しかしぐるぐると回るうちに徐々に身体は近づき、足が引っかかると由良は名和を身体に乗せるようにブリッヂ! アナ「由良は思い切りブリッヂしながら名和を…名和を身体に乗せて身体を返しました!」 親方「一気に攻守交替、すばらしいブリッヂですね!」 瑞貴「由良のブリッヂは同業者の私が見ても惚れ惚れするぐらい凄いんですよねぇ。鍛え上げられたしなやかな筋肉が描く人間橋…。まあ、他に褒めるところも無いんですけどね。」 親方「いやいや〜、そんなこと無いでしょう〜」 由良はサイドポジションに近い体勢になるが、名和は先の袈裟固めのときに取った首と腕を放さず密着したままを保ち、攻勢に移れないように防ぐ。 由良は腕を狙っていくが、名和は何とか防ごうと密着し続ける。 この攻防は名和の足がロープにかかり、ブレイク。 ここで名和は一色、由良はヨハンナにタッチ。 アナ「さあ、ついに登場です!赤コーナーは一色、青コーナーはヨハンナです!」 親方「チームスパロボの一色に大型外人ヨハンナ…これはワクワクが止りません!」 お互い様子を見ながら徐々に距離を詰めると、ヨハンナが出してきた手にその手をあわせ、手四つの押し合いになる。 アナ「かっちりと組み合いました!静かですが、激しい押し合いです!力がこもります!」 親方「一色も非常に力強く押しますが…やはり体格に勝るヨハンナ、徐々に一色を押していきます!」 アナ「一色が一歩…二歩と後退です!」 徐々に一色をコーナーに追い込むヨハンナ。 一色は険しい表情のままコーナーまで押し込まれる。 ヨハンナはそのまま押し込み切ってもブレイクせず、今度はパンチを叩き込む! アナ「ヨハンナ、ヘビー級の重い重いパンチを叩き込んでいきます!」 親方「一気に攻め込んで行きますね!しかし一色はしっかりガードしていますよ!」 瑞貴「…ヨハンナ、ちょっとパンチが大振りすぎますね。ガードを打ち砕きたい気持ちは分かりますが、これは危険ですよ。…なにやってんだ!パンチは細かくコンパクトだって言ったろうが!」 親方「まぁまぁ…瑞貴さん」 パンチが大振りなのを一色が見逃すはずも無く、フック気味のパンチを一色はパーリングで払いつつ、反対の腕で流れる腕を引っ掛ける。 アナ「一色、撃ち落とした腕を引っ掛けてそのまま引き込み…腕を極めました!スタンディングのアームロック!」 親方「巧い!これは巧い切り返しですね!見事です!」 一色はそのままリング中央に押し返し、腕を締め上げる。 ヨハンナはそれを黙って受けるはずも無く切ろうとするが、その気を見て一色はヨハンナをロープに振る。 そしてそのままカウンターの一本背負い! アナ「見事に決まりました!カウンターの一本背負い!お見事ですね!」 親方「名和と同じく柔道出身の一色、こういった技は得手なんでしょうね。すばらしいですよ!」 アナ「一色、その腕を放さずにさらにグラウンドでも攻め込んでいきます!」 一色はまず腕がらみを狙っていく。 これに対してはヨハンナはしっかりと対処、腕を取って腕がらみを防ぐ。 しかしここからが一色の巧さが現れる。 一色は上体を起こしつつヨハンナの腕を捕らえ、なんとそのまま腕ひしぎ十字固めを狙う! アナ「一色、流れるような連続関節技!巧いです!これがファミプロタッグ王者の実力です!」 瑞貴「体格的なことを考えたら、まずは寝技で戦ってスタミナを奪ってスタンディングを有利にした方がいいでしょうしね。理にかなった戦い方だと思いますよ。・・・理に適わせてどうするんだヨハ(ヨハンナの仇名)!バカかお前は!能まで筋肉になってんじゃねーぞおい!」 親方「まあまあ…」 瑞貴「ああ、もう!(がたがた・ザザザ・・・)」 親方「瑞貴さん?瑞貴さん?…セコンドに行かれてしまいましたね…」 アナ「瑞貴さ…(ADに何か言われる)…はい…はい…え〜、視聴者に皆様、混乱を招いたことを深くお詫び申し上げます。ここからの解説はK−Officeの大黒柱、”サブミッション・マイスター”蠣崎渚さんでお送りいたします!蠣崎さん、よろしくお願いいたします。」 親方「よろしくお願いいたします。お久しぶりです。瑚路陣です。」 蠣崎「あ。ここでいいのか?…あ、もう入ってる?あ、よろしくお願いします。親方、先日はありがとうございました。」 親方「いえいえ〜。」 アナ「リング上では腕ひしぎが…お、ヨハンナ、腕をロックしました!堪えていきます!」 親方「この腕は命綱ですからねぇ。意地でも離せませんよ!」 なんとか腕のロックを切りたい一色は必死で腕を引き剥がそうとするが、ヨハンナのパワーの前になかなか切れない。 そうしている間に… アナ「ヨハンナ、徐々に下半身の方から立て直します!身体も半身になってきましたよ!」 親方「一色、腕にこだわりすぎたか…ここで腕十字を意地でも極めたかったのか…どう思われますか?蠣崎さん」 蠣崎「…見たままでしょう?」 アナ「…」 親方「…」 アナ「…そ…そうですね。レスラーはリングの上からすべての情報を発信する…でしたね。」 蠣崎「やっぱり刈山さんお分かりじゃないですか。親方も解ってらっしゃるでしょうに…。」 親方「まあ…そうなんですがね…でもTVを見ている、プロレスをあまり見たことが無い皆さんのためにはやはり解説という補助が…」 アナ「お、リング上、ヨハンナが身体を起こして…そのまま太股を巻き込んでえび固めになるようにのしかかりましたよ!」 名和レフェリーがカウントを叩く! 1・・・・・2・・・・・ アナ「カウント2で返しました!そして攻勢だった一色ですが、体勢がリセットされてしまいました!」 親方「ヨハンナ、パワーと体格を生かした返しでしたね。再び立って…組み合いました!」 蠣崎「一色って言うのは非常にまっすぐだな。相手が手四つを望めば手四つ、相手の型に入っていく。ただ、それは技術に絶対の自信があるとかそういうのではなく「人が良い」ってやつだな。」 親方「やはり、自分の方に常に持ち込まないと厳しいものでしょうか?」 蠣崎「いや、別にずるくなれとか自分を通せとは言わない。なんとなく…気の弱さが見えて自己主張がもう一つできないのかと思っただけで。やるならその出した手一つにも意志、意味が無いといけない。口で言うのは簡単だが、そのうちリングで示さないとな。」 親方「今乗っている選手にも厳しいですねぇ」 蠣崎「自分が闘って面白い相手を作るのもこの世界に生きるものの定めでしょう。自分の居心地の良い世界を作るのは簡単ですけどね。井の中に閉じこもらせてべた褒めして天狗にして研究心の目を摘んでやればいい。そうすれば自分が楽に勝てる選手を量産できる。」 親方「いや…それは…」 蠣崎「それじゃあ刈山さんや親方をはじめとして皆さんが愛してくれるプロレスは作れない。だからこそ厳しいことを言って、嫌がられても、良い選手を育てなきゃいけない。身体を張って。いうだけ、口だけで理想論をかざしたって誰もついてこない。」 親方「やはり蠣崎さんは一色には相当期待を?」 蠣崎「期待をというか、あれだけ厳しいファミプロタッグを取ってるんですから。年功序列で取れるようなベルトじゃない、激しい戦いの末に勝ち取るベルトを持ってるんだから、もっとやれるはず。可能性を秘めてというけど、秘めたまま終わるなって言いたい。やれるんだから。」 親方「なるほど…」 蠣崎「まあ、口で言うだけなら簡単。ゆっくりでもいいから努力はして欲しい…これはあくまで私の願望。」 リング上では一色が払い腰からグラウンドを狙うが、ヨハンナが振り解いて立ち上がり、豪快なベリー・トゥ・ベリー! 徐々にリング上の展開は加速し、タッチワークがめまぐるしく動いていく。 序盤はなかなか連携もお互いの妨害や作戦で取れなかったが、徐々に連携攻撃も出始める。 先手を取ったのは由良軍。 狙いは一番切り返し恵の技の習熟が甘いといわれる粟飯原。 ヨハンナが粟飯原をベリー・トゥ・バックで投げ捨てると、うつ伏せになった粟飯原に向かってミュリネーが腰にギロチンを落し、由良が続いてエルボードロップを落す。 さらにヨハンナは両太股をしっかり抱えてボストンクラブ! 腰への連続攻撃で苦悶の表情を浮かべる粟飯原だが、ここでその豪腕の別の使い方を見せる。 アナ「粟飯原が身体を・・・体勢を整えて…腕立て伏せのような体勢になりました!」 親方「これは…こんながっちり決まっている巨人ヨハンナのボストンクラブを腕力で返す気ですよ?」 蠣崎「…なんてバカなことを…」 粟飯原は、ゆっくりと、ヨハンナを押すように身体を伸ばすようにプッシュアップ! ヨハンナは驚きの表情を浮かべるも、押しつぶすように圧迫。 粟飯原はかまわず2度目のプッシュアップ! この押し合いは何度も何度も続く。 そして勝ったのは… アナ「粟飯原、渾身の、ものすごい勢いでプッシュアップ!」 親方「ヨハンナ…腰高になってましたから…あ、ついに解いてしまいました!」 アナ「粟飯原がボストンクラブから脱出…しかし相当スタミナを消耗した模様です。」 親方「バカなことを現実にしましたよ!」 蠣崎「いや…スタミナを消耗するって分かっててやるから馬鹿なことだと思って。でも…」 親方「でも?」 蠣崎「こういう馬鹿がいるからプロレスは面白い。粟飯原は馬鹿だけど、その愚直さが良い。」 親方「褒めてるんでしょうけど、表現が微妙ですね(苦笑)」 粟飯原が脱出すると今度は名和軍が反撃開始。 ヨハンナと替わったミュリネーを粟飯原と変わった一色が一本背負いで投げ飛ばすと、勢いのままコーナーに控えていたヨハンナと由良をエルボーで叩き落し、孤立させる。 さらには入って来た名和がミュリネーを引き起こし… アナ「両脇から二人でミュリネーを抱えあげ…ダブルの大外刈り!」 親方「ものすごい勢いでミュリネーが叩きつけられました!リングが衝撃で揺れていますよ!」 アナ「ここで一色と名和が腕を組みました!腕をクロスさせて…ダブルのエルボードロップ!」 親方「流れるような連携ですね!ぐさりと刺さっていきましたよ!」 アナ「さらにここで…粟飯原も入ってきました!ミュリネーを名和が抱えあげて…粟飯原と一色が横に付きました!これは…3人がかりのパワーボム!リングがさらに大きく揺れています!」 親方「早速フォー…いや、粟飯原に落とされていた由良とヨハンナが乱入して即カットですね!」 由良軍はミュリネーを救出したが、このダメージは終盤まで尾を引いてしまう。 アナ「ミュリネーが完全に孤立してしまいました。ヨハンナは粟飯原と向こう正面、名和と由良は西入り口付近です!」 一色はここで決めるべく、得意のアトミックドロップでミュリネーを叩きつける! アナ「これは一色の得意の必殺フルコースの序章ですね!」 親方「ですね!…そのまま一気にスリーパーで絡みつきましたよ!」 ミュリネーは必死にロープを求めて一色を引き摺る。 しかし一色は引き戻して… しかしその時 こーちゃん「おねーちゃん、がんばれー!」 半泣きの、途中から裏返るような、絞り出された声が一色の耳を劈く。 一色「…!」 一色は声の主を見てしまった。 目は半泣きのため真っ赤で、何度も涙と洟を拭いたせいで赤く炎症を起こし腫れた顔。 そんな悲壮な子供の顔を見てしまった。 アナ「おや…一色、ドラゴンスリーパーに行きません…???」 親方「この隙に…ミュリネーがフライングメイヤー!形勢逆転です!」 蠣崎「…なにやってる…まったく…」 のしかかるミュリネーはこう囁いた。 ミュリネー「ここで終わったらなんて同情するつもり?」 一色「……………」 ミュリネー「私がこれからようやく日が当たる道を歩けるのに、あなたは私の道にどす黒いインクを落すつもり?」 一色「・………違い…ます!」 ミュリネー「なら…さっきみたいな事はしないで!あの子には…私がもっと強くなって…あんな顔はさせないから!」 アナ「ここでミュリネーは…いや、一色も巧く体を入れ替え…」 親方「いや、誘い水ですね!ミュリネーの必殺のフィッシュストレッチスリーパー…」 アナ「体勢が上手く作れてないですね…ブレイクです!」 一色「…もう…迷いません!」 ミュリネー「・・・私も負ける訳には…行かない!」 場外では… ヨハンナと粟飯原はチョップ合戦と力比べを々、リング上が見えなくなってしまっている。 名和は由良にしがみ付くように組み付き、リングへ行くのを阻止。 由良は何度も名和を壁にたたきつけ鉄柵に叩きつけるが、すぐ組み付かれてリングへ戻れない。 リング上へ目を戻すと… アナ「ここで一色が得意のエリナボトム!」 親方「きれいに入りました!これは返すのは厳しいでしょう!」 名和レフェリーは滑り込むように肩を確認、カウントを入れる! 1・・・・・2・・・・ こーちゃん「おねーちゃん!」 悲壮な叫びに答えたミュリネーが肩を辛うじて上げる。 アナ「ミュリネー返しました!」 親方「驚きですね!完璧に決まったと思ったんですが…」 アナ「しかし…一色今度はバックを取り…フルネルソンを決めました!」 親方「これは…一色、完全にここで決める気です!」 リングに衝撃音を響かせてかかる人間橋。 大半の大歓声にかき消された小さな叫び。 その叫びは今度はミュリネーの耳には届かなかった。 1・・・・・2・・・・・3! アナ「18分44秒、飛龍原爆固めで一色エリナがミュリネーを下しました!」 親方「完璧なブリッヂでしたね。まさに必殺の一撃でした。」 若手の双柳、通天閣が駆け込み、即刻ミュリネーのアイシングを行う。 ようやく試合が終わったことに気付いた粟飯原がリングに戻る。 勝ち名乗りを受ける際、一色はちらちらと客席を気にする。 視線の先には…泣きじゃくりながらその小さな手で拍手をする、ミュリネーの一のファンの姿があった。 向こうも一色の視線に気付く。 一色はものすごい罪悪感に襲われる。 私は…あなたの大好きなミュリネーさんを… この手でマットに沈めました…。 初勝利をお預けにしました…。 あなたは私を恨んでいるでしょう… 私は…あなたに酷いことをしました… しかし、彼の視線には、そんな負のエネルギーを感じなかった。 一色は、その過去から、人の視線、感情には非常に敏感である。 その意志までは解らないが、黒い、どす黒いものは感じなかった。 そして…ようやく粟飯原、名和とともに、勝利に酔うことができた。 先に引き上げるミュリネー。 ヨハンナ、由良に支えられながらゆっくりと敗者の退場口へ進む。 そこへフェンス手前まで駆けてくる、少年。 ミュリネーからはこんな言葉しか出なかった。 ミュリネー「ごめんね…」 ミュリネーはどんな言葉でも受け入れるつもりだった。 全力で戦った。悔いは無い。 しかし、彼を喜ばせられないことだけが悔しかった。 いや、彼を喜ばせる手段は「勝利」だけだと思っていた。 彼は、ミュリネーにこんな言葉をかけた。 こーちゃん「いい試合だったよ!かっこよかった!」 ミュリネー「…負けたのに?」 こーちゃん「試合だから、勝つ人と負ける人はいるってお母さんが言ってた。でもね、戦ってるおねーちゃんはかっこよかった、凄く。でも、いつかは勝ってね!あのじゅうどうねーちゃんに!」 ミュリネー「ありがとう。・・・頑張るから、お姉ちゃん頑張るからね!」 こーちゃん「うん!」 肩を支えられたミュリネーは、花道奥に消えた。 少年は席に戻ると、勝者組が花道から引き上げるところだった。 一色は花道側に戻ってきた少年に声をかけようとした。 彼からはこんな言葉が返って来た。 こーちゃん「今度はおねーちゃんはじゅうどうねーちゃんには負けないんだから!」 屈託の無い笑顔で話す彼の言葉に、一色は心底ほっとした。 私の全力も認めてくれてるんだ… 胃の痛さも一気に和らいだ。 一生懸命戦えば、結果は付いて来るんだ… 少年の言葉には、口下手の一色に替わって名和が答えた。 名和「どうかしらね〜。私と絵里奈が組んだら勝てる人はそうそういないからねぇw。今度は私に花持ってこない?」 こーちゃん「じゅうどうねえちゃん2号は軍曹にずっと捕まってたじゃん。まあ2号ねえちゃんも結構いいけどあのおねーちゃんにかっこよさじゃ敵わないね。」 名和「うは…しかも2号ってないなぁ。私が2号なんだ…落ち込むなぁ(苦笑)」 周囲と笑いあうと、意気揚々と引き上げて行った。 |
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○一色絵里奈 |
18分44秒 |
ミュリネー● |
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| 記者の前にはヨハンナと由良のみ現れた。 由良「まあ、ヨハもミュリも動きはよかったけど、後は経験じゃないか。向こうは修羅場を潜り抜けた経験があるから。小細工も無くて、私は楽しめたな。」 ヨハンナ「ちゃんとカードに名前が乗るのは何度見ても嬉しいね!これからもっと大暴れするから!」 粟飯原「中盤足引っ張っちゃって…反省してます。ヨハさんのパワーに対抗するためにもっと鍛えないと。パートナーには恵まれたんで、今日は凄く戦いやすかったです。絵里奈ちゃんはさすがチャンピオンだなって感じましたね。」 名和「そうそう。なんでも絵里奈と私は並ぶと、私が柔道ねーちゃん2号らしいからwまた一緒に組みたいね。まあ・・・スパロボ優先だろうから空いてる時にでもw…今日由良さんと絡んだけど…まだまだ鍛えこまなきゃいけないからぶーときゃんぷと・・・由良さんの基礎体力講座に出ようかなw」 |
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第5試合 |
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アナ「さて、休憩も終わりまして、後半戦に突入です!第5試合はジュニアタッグ戦線で活躍中のT4DとAMLの誇るジュニアタッグ”赤と蒼の歌姫”が激突します!」 親方「いままではどちらかといえばパワー、打撃、スープレックスと、激しさが中心の展開でしたが、次はジュニアタッグ同士の激突ですからねぇ。速いテンポ、スピードを魅せてくれるでしょうね。いまからワクワクが止りませんよっ!」 アナ「T4D…いまさら解説はいらないとは思いますが、DIA−JAPAN所属のエル・アルコンとリンドラのコンビですね。来日以来めきめきと力をつけ、ジュニアタッグを牽引していると言っても過言ではないでしょう。」 親方「その通りですね。いま彼女たち抜きではジュニアタッグは語れないでしょう。」 アナ「そして迎え撃ちますのは”赤と蒼の歌姫”…白都美紀と畑悠美のタッグになります。こちらは元EEEWジュニアヘビー王者タッグですね。」 親方「ベテラン白都と、その対抗馬であった畑の合体…当時は信じられませんでしたが。でもいざ活動するとアメリカ遠征でEEEWジュニアヘビータッグを見事獲得しましたからね。」 アナ「そしていよいよGSWA加入後、その実力が試されるわけですね。」 親方「ですね。今日いい試合を見せられれば、今後につながりますからね。重要な一戦です。」 アナ「会場が暗転しました。選手の入場です!」 暗転する会場に鳴り響くパトカーのサイレン アナ「イントロで会場は大歓声です!」 流れるのは「特捜戦隊デカレンジャー」(サイキックラバー) ♪光よ 都会(まち)の天使たちに届け 輝く夢を叶えられるように 叫ぶサイレン いざ出動だ 悪の匂いを逃がしはしない アナ「ノリノリのダンスを披露しながら入場するのは、”白き翼”エル・アルコンです!」 親方「このクラスの選手を呼べたのは、ひとえにGSWAとAML系の絆の現れですよね〜。」 瑞貴「その通りですね。最初は純血興行も辞さない覚悟だったんですけれどもね。」 アナ「さて…アルコンは身長159cm55kgと、やや細身ですよね。ファイトスタイルから考えたら、無駄な体重はできるだけ落としたいというところなのでしょうか?」 親方「長崎体制のLMAも細い選手が多かったですが、あちらは筋量を減らしてる感じが強かったですよね。女子のらしい、かわいいって選手は揃っていましたが、いま人地プロレスラーっていう迫力には欠けましたよね。」 蠣崎「レスラーが練習しないなんて、理解不能。好き嫌いは別だけど、レスラーなら練習するのは最低限。練習嫌いもそれはかまわないが、やることやってるなら。」 親方「そうですよねぇ。うちの若い衆にも言ってやってくださいw。」 蠣崎「親方のところの「練習しない」とLMAの「練習しない」は比較対象にならないでしょう。」 親方「そうですかねぇ…。しかしアルコンはAMLの選手に比較したら細くは見えますけど、鍛え上げてられてますよね。」 蠣崎「下半身の安定が非常によく見える。そして下半身を鍛えるのに夢中になって上半身をおろそかにしてもまた細く見えるけど、それも無い。意識を全身に渡らせてトレーニングしている証拠でしょう。」 親方「なるほど〜」 アナ「このエル・アルコンですが、AFシングル王者も獲得しております。タッグだけではないところにまた違った魅力を感じますね。」 親方「そうですねぇ。ベルトは実力の証でもありますからね〜。」 アルコンはトップロープを飛び越えてリングイン。 そのままコーナーポストに向かい、登って観客に アルコン「今日はこの翼でAMLまで飛んできたよーーーーーーーーーーーーーーー!!」 と元気にアピール。 アナ「非常に元気ですね。アウェーなのに、物怖じするところがありません。」 親方「遠征が多いから、そういう度胸も養われているのでしょうね。良い経験をつんでいるのでしょうね。」 そして曲が変わる。 流れ出すのはRIDER CHIPSの「Elements」 ♪心に剣(つるぎ) 輝く勇気 確かに閉じ込めて 奇跡 切り札は自分だけ 歌いだしの静かな曲調から激しく曲調が変わっていく中、入場するのは アナ「続いての入場は”ブラックホープ”リンドラです!」 親方「このタッグはすごくノリが良いんですよねぇ。リンドラのダンスもまた切れが良いですよっ」 アナ「GSWA−ファミプロシングル王者でもあります!」 親方「やはり、そのジュニアを牽引していっているという姿勢がタイトルを呼んだのでしょうね。」 アナ「でしょうね…。リンドラは171cm60kgとアルコンより細身なんですね。」 親方「非常にしなやかな印象を受けますし、細くは見えないのですが、試合中のスピードを考えると、敢えて増やさないのでしょうね。」 アナ「小早川や桃井のように体重を増やすのに苦労しているタイプなのでしょうか?」 親方「どうなんでしょうね…機会があったら聞いて見たいと思います。」 アナ「お願いいたします。…こうして見ても、細い選手特有の「壊れそうだ」「頼りない」という感じを受けないのは、これは鍛え方なんでしょうか?」 蠣崎「でしょう。練習してなくて細いのと、鍛えていて細身なのとでは雲泥の差ですから。LMAの今残ってるジュニアと比較したらよくわかると思いますよ。」 アナ「手厳しいですね…リンドラ、ここでリングインです。」 サードロープをまたリングに入ると、コーナーに上がり髪をかき上げ、セクシーなしぐさを見せるリンドラ。 会場からは大歓声が起こる。 アナ「この会場のテンション、さすがはT4Dです。それに対しますAML…ただいま入場します!」 ♪黙ったまま ねえ 歩かないで 怒ったなら ねえ あやまるから 「金のリボンでROCKして」(志賀真理子)で入場するのは アナ「金のリボンでRockしてといえば、彼女ですね。”ハピネス・ファイター”畑悠美です!」 親方「チーム「赤と蒼の歌姫」の、蒼の歌姫ですね。穏やかに観客の声援に手を振りながらの入場ですね。」 アナ「畑はAMLでも非常に小柄な方ですね。そして今日対戦するリンドラよりも10cm身長が低い161cm63kg…やはりT4Dに比べるとがっしりした印象を受けますね。」 親方「そうですね。畑はAMLジュニアの選手の中でも一のパワーファイターですからねぇ。」 アナ「確かにその通りですね。ただ今日の対戦相手はT4Dですから…スピードといった面ではどうでしょうか?」 親方「動きの速い選手とは、アメリカ遠征時に結構戦っているはずですが、LMAにはそこまで速い選手がいなかったので、勘が戻るまでは時間がかかるかも知れませんねぇ。」 蠣崎「浮き足立ちさえしなければ問題ないと思います。逆にT4Dもジュニアのパワータイプ…そしてLMA系の選手とは当たったことが無いのだし。お互い様でしょう。」 親方「なるほど…お互い初顔合わせですしねぇ。」 蠣崎「畑も伊達に何年もこの業界でやってるわけじゃないですしね。」 親方「そうですねぇ。やはりこういうときに活きるのは経験なんでしょうね。」 畑はセカンドロープをゆっくり潜ってリングインすると、コーナーに登って観客に手を振る。 蒼のドレスをなびかせながら、四方のコーナーを回る。 そして手を振り終えると、入場ゲートを指差す。 その瞬間… ♪当たり前と信じ続けたことも オモテとウラが逆さだって 本当は誰も知らない 「Face of Fact」(KOTOKO)が流れ出す。 アナ「LMA…そして現在はAMLの”熱血コーチ”、赤の歌姫・白都美紀の入場です!」 親方「普段はダッシュでトップロープを飛び越える非常に元気な入場なんですが…今日は赤の歌姫を意識した悠然とした入場のようですね。」 アナ「では、恒例のTシャツ投げもなさそうですね…ちょっと残念な気もします。」 両手を広げて歓声を受け止めるような仕草をしつつ歩を進める白都。 アナ「ベテラン白都、167cm64kgとややAMLの平均から比べると細身ですが、瞬発力、柔軟性はまだまだ健在です。」 親方「さすが、メキシコに単身渡ってミドル級ベルトを獲得した実力者ですよね。」 アナ「今年でデビュー12年、本人は「まだまだ中堅ですよ」と話しますが、立派なベテランですね。」 親方「LMAジュニアの顔として活躍し、最近は一歩引いた感がありましたが、こうして第一線復帰する姿が見れると、なんとも嬉しいですねぇ。」 蠣崎「…やっぱり最近は引いてたように見えますよね。」 親方「ええ…去年のLMAのシリーズではおもに第2試合で戦っていたと記憶していますが…」 蠣崎「その通りなんですけど…。」 親方「?????」 アナ「白都がセカンドロープを潜ってリングイン…コーナーに立ちましたね。」 親方「あ、何かポケットから…あれは・・・Tシャツですね!隠し持っていた模様です!」 白都はTシャツをまず投げ込むフェイントを見せてコーナーを降りる。 そして青コーナーポストに立つが… ここでもフェイント。 続いて実況席側コーナーポスト… アナ「こちらを見ていますが…こちらに投げ入れるのでしょうか?」 親方「だったら嬉しいですよねぇ!」 白都は親方、アナを見て微笑みかけると… アナ「おっ???」 親方「きますか???」 フェイントで反対コーナーへ向かう。 アナ「残念でした…今日はこちらではないようです。」 親方「残念ですねぇ〜。」 今度は赤コーナーに向かい、コーナーポストに立つと、ここでもフェイント。 しかし降りた直後また登り… アナ「また登って…ここで投げ入れました!」 親方「激しいフェイントでした!」 取った女性(23)が嬉しそうに手を振ると、満足そうにコーナーを降り、畑と一言二言交わす。 アナ「取られた方、おめでとうございます。全試合終了後に本部席にお越しいただくと、その場で白都選手と好きな選手1名のサインを入れさせていただきますので、是非最後までご観戦のあと、お越しいただければと思います。」 親方「非常にいいお土産ができましたねぇ。私も欲しいですよ〜。蠣崎さん、くれませんか?」 蠣崎「自分で買ってください(苦笑)」 アナ「会場が和やかに盛り上がっておりますが、いよいよ戦いのとき、運命のゴングを待ちます!」 |
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赤コーナー |
白都美紀 | エル・アルコン(DIA-J) |
青コーナー |
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| 畑悠美 | リンドラ(DIA-J) | ||||
| カーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!! アナ「運命のゴングが高らかに鳴り響きます、AML第5試合、「AMLの制空権は渡さない!」赤と蒼の歌姫VS「新しい時代のために制空権を獲る!」T4Dです!」 親方「今後のジュニアの流れ、そしてAMLのジュニア戦線にも影響しそうな大一番ですね!ワクワクが止りませんよ!」 アナ「先発は…畑とアルコンですね。軽快なステップで間合いを測ります。」 親方「飛び道具がありますからね。間合い取りは慎重ですね。」 アナ「まずは・・・右手を組みましたが、左手はお互い嫌ってなかなか組み合いません。」 親方「アルコンは力比べはしたくない、畑は力押しがしたいからベストな位置で組み合いたい、お互いの思惑が絡み合ってますね。」 アナ「アルコンが手を払って…両手で畑の手をとってハンマーロックのまま投げました!」 アルコンは綺麗に投げると腕を極めていく。 しかし畑は力任せにうつ伏せになり、強引に持ち上げるが… アナ「強引に持ち上げましたが…アルコンは勢いのまま立たせて、肩車のように乗り換えましたよ?」 親方「これは狙ってますよ!」 アルコンは決めた手を外し、肩車のように乗っかると、そのまま勢いを付けて前に回転! アナ「これは…ローリングクラッチホールド!いきなり丸め込んだ!」 親方「動きも非常に早いです!こういう切り替えしできましたか…」 千種レフェリーが急いで滑り込み、カウントを叩く! 1・・・・・2・・・・・ アナ「2.5で返しました!あわや秒殺というところでした!」 親方「まだまだアルコン、止りませんよ!」 アルコン「まだまだいくよーーーーー!」 アルコンはロープに飛び、立ち上がりかけた畑に正面からドロップキック! ロープ際まで吹き飛ばされる畑。 アナ「ダッシュが利いた正面からのドロップキック!これも早いですよ!」 親方「飛形も美しいですし、あれだけの加速が付いてる、そして思い切りがいいから勢いを殺さずに突き刺すように決まるんですね!」 蠣崎「ドロップキックは基本技だが奥が深い。突き刺すように加速をガンガンつけたり、わざとゆるく飛んでピンポイントでダメージを狙ったり、わざとゆるく振って追いかけて当ててロープと挟み撃ちやスタンガン狙いをしたり、使い方はいくらでもある。」 アナ「なるほど…長座のようにしりもちをついた畑に、アルコンが再びドロップキックを…」 アルコン「YAーー!HAーー!!」 畑「必殺!」 アナ「畑がアルコンを見て…何かするようですよ!」 親方「(ごくり)」 畑「たこちゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」 アナ「畑は身体をぺったりと倒しました!非常に柔軟ですよ!」 親方「こんな避け方が!」 蠣崎「…たこちゅうって…」 アルコン「え〜〜〜〜〜〜!!!!」 畑「いぇい(身体を倒したままVサイン)」 的がなくなってしまったアルコンは、そのままロープの間もぬけてしまい場外へ! アナ「アルコンが畑を飛び越えて…場外へ…転落です!」 親方「あれだけの加速ですし…それ以上に予想外だったんでしょう…」 そして畑は会場に手拍子を要求、アルコンが立ち上がるのを見計らい… アナ「今度は畑が反撃ののろしを上げるべく…助走をつけて…飛びました!エルボー!エルボースイシーダ!」 親方「思い切りよく行き…吹き飛ばしましたね!飛形も綺麗です!」 畑はエルボースイシーダで華麗に飛んでいき、アルコンを薙ぎ倒す! アルコンは鉄柵まで吹き飛ばされて叩きつけられる。 アナ「痛烈な反撃の一撃!…畑はアルコンを場内へ戻します。」 畑もリング内に戻ると、倒れているアルコンに毒針エルボードロップ! さらにサンセットフリップとつなごうとするが、ここはアルコンがひざを立てて畑の腰に痛烈な一撃を入れて、リンドラへタッチ。 リンドラは悶絶する畑にエルボードロップを叩き込む。 アナ「続いては"ブラックホープ"リンドラです…いきなりエルボードロップを叩き込み…これはいきなり出ますか?」 親方「これは出るでしょう!」 リンドラは髪を書き上げセクシーポーズを取ると、畑の両足をクロスして足を差し込み…そのままステップオーバー! さらに相手のつま先を太ももで固定し、もう一度髪を書き上げてセクシーポーズ! アナ「ラブリートライアングルががっちり決まりました!」 親方「いわゆるトライアングルスコーピオンですね!これはリング中央で厳しいのでは…」 アナ「ここで…白都がリンドラの胸を潰れろとばかりにキック!カットしました!アルコンも飛び出しますが…」 親方「白都がソバットを叩き込んで場外追放しましたねぇ」 アナ「白都はさっさとコーナーに戻り…タッチ。畑とタッチです。」 場外追放されたアルコンにはそっとセコンドに志願したK−Office倉科が駆け寄る。 倉科「…あの…だ…」 アルコン「リン!後ろ!」 もちろんアルコンは試合に集中しているため、セコンドは見てるはずが無い。 倉科「あう…(折角セコンドに付かせてもらったのに…何にもできてないよ…)」 場内では白都がリンドラを捕まえようとするが、リンドラはその柔軟さを生かして交わしていく。 腕をとられたらすばやく後転したり、押し込まれればブリッヂで返していく。 白都がバックをとってスープレックスに切り替えようとすると… アナ「白都がバックを取ってそのまま投げ…いや、リンドラが足を掛けました!」 親方「白都が強引に…いや、一回止め…それは危ない!」 リンドラは勢いを付けて白都の身体を足で挟み込み、股下を潜って丸め込む! アナ「リンドラが綺麗に丸め込んでいきます!白都は虚を突かれました!」 親方「これも巧い!がっちり固めてますよ!」 白都がもがく中、千種レフェリーが滑り込み… 1・・・・・2・・・・ アナ「2.5!2.5で返しました!」 親方「白都、肝が冷え…いや、リンドラがさらに丸め込んでいきますよ!」 再び1・・・・・2・・・・・ アナ「また2.5!そしてまたまた…今度はインサイドクレイドル!」 1・・・・・2・・・・ アナ「また返していきました!蠣崎さん…これは…」 蠣崎「スタミナを奪う作戦でしょうね。押さえ込みを返すのってかなりスタミナを消耗するし、精神的にも焦って消耗するんです。なんか押さえ込みが最近軽視されてるようですが、テクニックがものをいう、重要な技でもあるんですよ。」 アナ「なるほど…ここで立ち上がり際に…白都がソバット一閃!リンドラのボディを打ち抜きます!」 親方「ベテラン白都もそろそろエンジンを掛けていくでしょう!」 白都はリンドラが前かがみになったところをそのまま勢いに乗ってフェースクラッシャー! さらにうつ伏せに倒れたところを、リバースインディアンロックで締め上げ、観客を煽ると一気にブリッヂ、非常に美しい鎌固めでリンドラを締め上げる! アナ「ここで鎌固め!クラシカルな絞め技で締め上げます!」 親方「いつ見ても、非常に美しいブリッヂですよねぇ。日ごろのトレーニングの賜物ですよね!」 アルコン「リン!」 ここはアルコンがサイドからドロップキックを入れてカット! ここで畑も乱入し、アルコンにラリアットを決めて乱戦模様に。 ここでアルコンは畑が2度目のラリアットを狙ってきたところで低空ドロップキックを決めて畑を大きく跳ね飛ばす。 さらに場外に蹴落とし、エプロンまで出張り、畑が起き上がるのを待つ。 アルコン「いくよーーーーーー!!!」 ここでリングサイドにいた倉科は、会場に向かって手拍子を要求。 手拍子がどんどん早くなり、最高潮になったあたりで畑も起き上がる。 そこへ… アルコン「YAーー!HAーー!!」 トップロープに飛び乗ったかと思うと、そのまま… アナ「飛んだ!飛びました!まさに2階から!2階からのスワンダイブ式ラ・ケプラーダ!畑を完全に捉えました!」 親方「いつ見ても思い切りがいいですね…避けられる今日振ってないんですかね?」 蠣崎「それは本人に聞くしかないでしょ。私はありますけどね。」 --- 「2階からのラ・ケプラーダ!」 倉科は、このとき、TVを見ていた自分になってしまっていた。 エル・アルコンが躊躇無くトップロープから舞う。 しなやかに躍動する筋肉。 相手を見据えた鋭い視線。 美しく柔軟な弧を描く肉体。 空間に見事な曲線を描く軌跡。 人間はこんなに美しく空が飛べるんだ… 私も… こんな私でも… いつか飛べるのだろうか… 写真集のサイン会、田舎からわざわざ東京まで出てきて参加した写真会で、緊張のあまりひっくり返り上ずる声でアルコンにこう尋ねた。 倉科「わた…私も…その…あの…と…飛べますか?」 内心「絶対伝わらない」と思ったこの質問。 何せ、相手は異国の人。 自分でも巧く組み立てられずに口を付いて出た言葉の断片。 それに対して、アルコンは微笑みながらこう答えた。 アルコン「心に翼が折れなければ、きっと飛べるよ!」 倉科はこの言葉を何千回と噛み締めた。 上京しても、どこの団体にも相手にされず、蠣崎に直接弟子入りを嘆願するまではリングに上がれる保証も無かったが、その言葉を胸に頑張ってきた。 そのアルコンが美しく宙を舞う… --- 印宮「ちる?ちる?」 倉科「あ…小夜ちゃん、なに?」 印宮「ぼ〜っとしてたら危ないって!私達はお仕事してるんだよ!お客さんじゃないんだから〜」 倉科「いけないいけない…」 リング下ではダメージが大きい畑がダウン中。 リング上ではT4Dが巧い連携で白都を攻め立てていた。 まずはリンドラが白都をブレーンバスターで抱えあげ、 アナ「リンドラが白都をブレーンバスターで抱え上げ…アルコンがコーナーから…飛んだ!」 親方「いわゆる「ファルコンクロー」ですね!リングが凄い衝撃でゆれています!加速がそれだけ付いたということですね!」 アナ「さらにT4D…リンドラがそのままトライアングルスコーピオン!」 親方「アルコンの腕を取って…ロープを蹴って飛ばせましたよ!いわゆる「タワー・オブ・バベル」ですねっ!」 アナ「アルコンが白都に降って行きました!」 蠣崎「少し早かったな。」 アナ「えっと…?」 大ダメージを受けた白都だが、冷静に周囲を見渡す。 アルコンは畑を押さえに回っている。 白都は力を振り絞り、ロープに寄り… アナ「セクシーポーズなしの決めに行くラブリートライアングルでしたが…白都がロープです!」 親方「ああ…まだ白都が動けるのに、ロープにやや近い場所で決めてしまったんですね?」 蠣崎「ええ。」 アナ「そして…畑がアルコンを…場外でアルコンが突っ込んできたところをカウンターでスパインバスター!」 親方「AMLがいよいよ反撃でしょうか???」 リンドラ「アルコン?!」 白都「相手はこっちだ!」 アナ「白都が18番、ソバットでリンドラのボディを打ち抜きました!」 親方「そして…再びフェースクラッシャーから…股の間に身体を割り込ませて…まさかこのまま投げるんですか???」 アナ「そのようです…リンドラ、堪えますが…ぶっこ抜きました!投げっぱなしジャーマン!思い切り叩きつけました!」 親方「畑がコーナーに立ちましたよ!」 畑「みんな、さあ・・・」 会場&畑「いっちゃいま〜〜〜す!」 飛形が非常に美しいダイビングエルボーが、リンドラにそのまま炸裂! アナ「出ました!行っちゃいますエルボー!必殺行っちゃいますエルボーはリンドラの胸に突き刺さりました!」 白都は押さえ込みに行くが… アナ「白都が長・・・いや、ここでリンドラが首を取って丸め込んだ!」 親方「ここで流れを変えたいですよ!」 千種レフェリーが滑り込んでカウントを取る! 1・・・・・2・・・・・ アナ「白都が肩を…」 親方「今度はマヒストラルです!」 1・・・・・2・・・・・ アナ「白都、肩…」 蠣崎「いや、また入ったな」 アナ「裏マヒストラルです!」 1・・・・・2・・・・・ アナ「白都、返しました!2.9!」 白都「あぶなっ!・・・・さすがね。でもそろそろ私も意地を見せたいな。」 リンドラ「…!」 アナ「白都がリンドラのサイド…後方について・・・首をフック!」 親方「決めに行ってますよ!」 そのまま叩きつける! 倉科「リンドラさん!」 印宮「アルコンさん!早くIN!」 場外では畑がそのアルコンに得意の金のリボンでロック(レッグアンドネックロック)を極めている。 アルコン「ウワーーーーーー!!!」 畑「離さないんだから!」 アナ「必殺の裏投げが決まった!…いや…もう一度引き摺り起こして…」 親方「もう1発行きますよ!」 アナ「2発目決まった!…いや…まだ行く気です!」 親方「3発は…危険ですよ!ここまでする必要があるんでしょうか???」 蠣崎「あるんだろうな。じゃ無きゃ美紀さんがあそこまでやるのはありえない。」 アナ「3発目決まった!!!!!!!!そして・・・がっちりフォールです! 白都「…ここまでしても…決まるか不安だけど…」 1・・・・・2・・・・・3!!! アナ「リンドラ、肘から下は動かしましたが…肩は上がりませんでした!21分17秒、裏投げからの体固めで白都美紀がリンドラからフォールを奪いました!」 親方「いや〜…裏投げ3連発は圧巻でした。そこまでさせるものがリンドラにはあったのでしょう。」 蠣崎「T4Dはまだまだ発展中だから、次はどうなるかわからないですね。私もあんな厄介な相手は困るんですが。」 アナ「褒めてるんでしょうけど…あんまりそう聞こえませんね…」 リンドラは印宮が肩を貸し、アルコンには倉科が肩を貸す。 倉科「…あの…」 アルコン「…そんな顔しちゃだめダヨ。ボクの翼はまだ…ぜんぜん折れても傷ついてもいない。ね、リン!」 リンドラ「もちろん…ですよ?」 アルコン「僕はまだまだ飛び続ける…もちろん…キミが飛び立つ日も見てるよ。よくここまで来たね。」 倉科「覚えてて…くれ…」 アルコン「ほら、そんなことすると翼が濡れちゃうよ。そういう時は…リン、君たちも一緒に…」 アルコン・リンドラ「YAーー!HAーー!!」 印宮・倉科「え・・・え〜〜〜〜〜〜」 ファンの前でポーズを決めた二人と戸惑う二人。 四人の前には結果より大きなものが転がっていた。 |
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○白都美紀 |
21分17秒 |
リンドラ● |
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| リンドラ 「アタタ・・・病院のベットが見えたですよ?(苦笑)」 アルコン 「大丈夫?リン!」 リンドラ 「タイトル戦も近いですし、寝てられないですよ?(二コリ)」 アルコン 「YAーー!・・・今日は完敗だったけど、また来るからいいよね?」 リンドラ 「HAーー!プロレスは最後に勝った方が勝ちですよ?(笑)」 アルコン 「・・・『場外が怖くないか?』って?リングは友達だよーっ♪」 リンドラ 「自分たちのマットとちゃんと友達なら、世界中のどのマットとだってすぐに仲良くなれる・・・」 アルコン 「そしたら、場外とだって会場とだって仲良くなれる!・・・大空はボク達のものっ!」 リンドラ 「さあ・・・二人(印宮・倉科)も一緒にですよ?」 アルコン&リンドラ 『YAーー!HAーーー!!』(ポージング) 倉科&印宮「やー」(か細い声&ダチョウ倶楽部のあのポーズを恥ずかしげに) 畑「噂通りの相手でしたね。ジュニアの薄いうちには、ああいう参戦者は大歓迎ですよ。会場も凄く盛り上がったし、いう事無いですよね。」 白都「最後大人気無い裏投げだった?そんな事いわれたって、大人げがある戦い方してあっさり終わってくれる相手じゃないでしょうに(苦笑)。あの子達とやってて、メヒコでがむしゃらだったあの頃を思い出しちゃった。まだまだ私も若いんだなぁ(苦笑)。しばらく大人にはなれそうも無いですね。がむしゃらに、またベルトを目指しますよ。大人気無いの、大いに結構でしょう?大人気なく、勝負にこだわって、AMLジュニアをもっと認知してもらえるように頑張りますよ。」 |
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第6試合 |
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アナ「ついに試合は巡り巡って第6試合、後半戦の試合になります!」 親方「まだまだ期待の試合が盛りだくさんですねっ。ワクワクが止りませんよ!」 アナ「第6試合は強さを求める選手たちのぶつかり合いです。激しいファイトを期待しましょう!楠木瑞羽&ファルシオンの佐伯美優VS'黒い姉妹'赤松まどか、脇屋碧組の対決です!」 親方「いや〜、これは期待のカードですねぇ。なにせAMLの強さの部分を担っていくであろう赤松・脇屋と、チームスパロボの佐伯が激突するわけですから…これは期待するなというほうが無理では無いかと思いますよ!」 アナ「チームスパロボと言えば、今ノッているタッグのトップクラスですからね。その実力者佐伯を迎え撃つわけです。」 瑞貴「瑞羽も刺激を受けて、いいファイトをしてくれることを期待したいですね。私としては水刃(ファルシオン・ライガー水刃)のところの選手がどんなものかじっくり見させてもらいたいと思ってます。」 アナ「対する黒い姉妹ですが…」 瑞貴「まあ…舌禍が元で緊急帰国するまではEEEWのトップに食い込む勢いを見せていたわけですから、うちとしても押して行きたい選手ですよね。プロレスらしい戦いぶりと、恵まれた体格、パワーを兼ね備えた選手ですから。」 アナ「そして忘れていけない楠木瑞羽です。」 瑞貴「伸び悩みが結構長いんで…心機一転、何とか意地を見せて欲しいですね。後輩とのタッグ戦を組まれた事に対しても、考えなきゃいけませんから。」 親方「厳しいですね…でも頑張って欲しいですね。技術も体力も充分いいものを持ってますから。」 アナ「三年抗争も今は昔となりましたが…新たなる戦いの歴史を今日この試合から作っていくのでしょうか?…いよいよ選手の入場です!」 会場は暗転し、エレキギターの音が鳴り響く。 ♪白銀の炎 天を焦がして 例え心を引き裂いても あなただけに捧げたいの 私の胸の本性-十字架-を 曲は水樹奈々の「Dancing in the velvet moon」 激しくも切ない曲の中、グリーン地に銀の縁取りがなされたガウンを纏い、両腕を大きく広げながら入場ゲートからあらわれたのは… アナ「アメリカで一回りも二回りも大きくなって帰って参りました!ぶーときゃんぷ興行でもパワーアップ振りを見せ付けました!'碧き狼'脇屋碧、今有明に見参です!」 親方「いつ見ても、大きいですねぇ…。身体もまた一回り大きくなったんじゃないでしょうかね?」 アナ「今日の計測データですと…182cm、84kgと、海外遠征前は77kgよりも7kg増えていますね。」 親方「でも、太ったと言う印象がまったくなく、むしろ切れは増している気がしますよ。」 瑞貴「肉体改造も順調で…まあ、肉体改造は普通は体重減らすイメージがあるかもしれませんが、むしろ脇屋は骨格がしっかりしているんで、むしろ体重…筋量を増やしても十分動けると思ってやらせてみたんですよ。でも予想以上ですね…本人はよっぽど頑張ったんでしょう。」 親方「またAMLヘビー級に嵐を起こしそうな予感ですねぇ。ワクワクがまったく止りませんよ!」 アナ「アメリカでは数々の実績を作りました。そして日本でも新たなAMLの、脇屋碧の物語を作り上げていく、怪我が怖く無い奴はかかって来い!と本人は試合前から吼えていました!」 親方「彼女らしいですねぇ〜」 観客の声援に、大きく手を上げて応え、ノリノリでリングへ進む。 そしてロープをくぐる前にトップロープに額をつけて集中。 顔を上げるとロープを跨ぎ、そのままガウンを脱ぎながら一気にコーナーへ。 アナ「ガウンを早々と脱いで…おお、これぞレスラーという体格ですねっ!」 親方「きっちりシェイプもされていて、最近のレスラーの身体ですよね。身体だけで沸かせられるのはレスラーの醍醐味ですよねぇ。」 コーナーでダブルバイセップス(簡単に言えば両腕を曲げて力瘤を誇示するようなポーズ)を見せ、遠征前から見せていた、両方の力瘤にそれぞれキスをしてみせるパフォーマンスを展開。 アナ「脇屋お得意のポーズですね。この腕が私の武器だと、その愛おしさをアピールしています!」 瑞貴「前より腕も太くなったからキスもしやすくなったみたいですね。コスチュームもセパレートに変えてスリンジつけて、本当に心機一転を測ってるんでしょうね。」 赤、青のコーナーでそれぞれ行うと、青コーナーに控える。 曲が一気に変わり、激しくドラムとギターが交錯する。 ♪再び見る世界は 塵と残像 淡い影 凛とした背中には その全てを背負う覚悟がある 流れるのは川田まみ「JOINT」 濃い目のブルーに銀を燻したフード付きのガウンで入場ゲートに現れたのは… アナ「'黒の姉妹'の姉がついに帰って参りました!帰り先は新団体!新団体でも暴れまくってやる!'紅の旋風'赤松まどか、AMLよ、私は帰ってきた!」 親方「お…今ガウンのフードと…袖を外しました!」 瑞貴「まあ見せたいのは解るけど…最初っから無いのを着ときゃいいのに。」 アナ「181cm、体重は今日の計測では82kg、赤松も体がぐっと大きくなってますね。」 親方「脇屋ほどの大きな変化では無いですが、体のシェープは非常にきれも良くなって、かつ太らないように脂肪を乗せると言う、プロレスの為の身体を作っていますよねぇ。素晴らしいですよね。」 瑞貴「二人とも、肉体作りには相当こだわりもありますし、何より最近はROSの相良とか、肉体派が増えているから、そこからいい刺激を受けたようですね。」 アナ「こうしてみると、二人は非常にいいアメリカ遠征ができたんでしょうね。」 瑞貴「まあ身体ばっかりでもだめだから、どこまでアメリカで自分を追い込んで技術を学んできたか…技術面はEEEWは最近大味になってるんで、そこは自分でいいところとか師匠を探せって言ってあったんで…果たしてどんなことを身につけたかが楽しみですね。体作ってきただけでしたとか言ったらアメリカに送り返します。」 親方「いや…そこは大丈夫だと…僕は信じています。」 瑞貴「(赤松の入場曲「JOINT」の替え歌を即興で歌いだす)♪身体だけなの?どうして?修行の旅 技術を身につけるはずだったのに!」 アナ「いや…それは…(笑いを堪える)」 親方「もちろん身につけてきてますよwwwwww…うちのみんなにも使おう…♪勝ち越せるはずだったのに!」 アナ「妙な替え歌がはやり始めました…」 赤松は花道に差し出される手に、ハイタッチを丁寧に交わしつつ、リングへ進む。 そしてリングインし、リング中央で脇屋と向かい合う。 赤松「今日もガンガン行くぞ!」 脇屋の顔面を張る赤松。 脇屋「おうさ!」 赤松の顔面を張る脇屋。 そしてバロムクロスよろしく、腕を交差させる。 会場は一気にヒートアップ! アナ「ブラッククロスがでました!お互い気合十分です!」 親方「気合注入完了ですね。もう本当早く始まらないかワクワクで心臓がおかしくなりそうですよ!」 瑞貴「親方は少し心臓の負担を減らしたほうがw」 会場は再び暗転し、クラブサウンドのノリのいい曲が流れはじめる。 ♪Remember? 聞かなくなってたあのCDをまた探そう いつしかナーバスがちの二人のために m.o.v.e.の「Blazin'Beat」が流れると、会場からは早くも「佐伯」コールが巻き起こる。 アナ「お茶の間の皆さんお聞きください!この大「佐伯」コール!LMAでは考えられませんでした、ファルシオンの選手に大歓声です!ファルシオン所属、チームスパロボの1人、佐伯美優の入場です!」 親方「凄いけど、AMLファンのボクにとっては少し悔しいですよねぇ(苦笑)。でも、実績から考えたら、これは当然でしょう。」 瑞貴「AMLは、どんどんいい戦いをお見せしたいんですよ。LMAはアイドルさえ売れればってのがあったんで、こういう戦いをなかなか提供できなかったんですよ。いろんな価値観を持った選手がいろんな価値観でぶつかり合うのがプロレスですから、この価値観は駄目とか、そういう排除はプロレスとしておかしいんで、やらないでいきたいですね。LMAの2の舞になりますから。」 アナ「なるほど…さて、佐伯ですが、173cm64kgと、先に入った'黒い姉妹'に比べると、やや細身なんですね。しかし、非常に均整が取れていますよね。」 親方「ですねぇ。非常に均整が取れていて、細く見えるところが無いですね。スープレックス、サブミッション、そして打撃と非常にバランスよくこなす選手ですから、逆に無駄な筋肉をつけると動きが鈍重になってしまうんですね。考えて体を作っていると思いますよ。」 瑞貴「自分の目指す方向をしっかり見極めているからできる体の作り方ですね。そういうことが考えられるからこそ実績を数々作ってきたのでしょう。…プロレスがドラフトせいだったらうちが1位指名したのになぁ」 アナ「AMLも魅力あふれる選手は多いですよ。私はだからこそフリーになって実況させていただいてるんですから。」 親方「ボクもLMA系の団体の解説干されましたけど、こうしてここに座らせていただいてるのは、非常に幸せなんですよ。」 瑞貴「すみませんねぇ…気を使っていただいて。」 アナ「私はAMLを愛しているからこそ実況をしています。さて…佐伯ですが…」 佐伯は会場の盛り上がりもどこ吹く風と、至って冷静に花道を進み、リングインすると早速ロープの張りをチェックする。 まったくのマイペース振りを発揮する。 アナ「まさにアイスドール…非常に冷静な佐伯美優です。」 親方「このクールさが、たまらないんでしょうねぇ…。一説によると、「新宿歌舞伎町でどMに聞いた「一番ハイヒールで踏んで欲しいレスラー」第1位は佐伯だったそうですよ。」 瑞貴「…嬉しく無いなぁ…」 アナ「良い情報なのか悪い情報なのか…。ともかく、非常にクールな佐伯です。」 強引に纏めると同じタイミングで曲が変わる。 ドラムの軽快な音とストリングスの調べが絡み合った… savage geniusの「光の行方」 ♪焼け付く陽射しのもと 君は何思う? 憂いの瞳は今 何を映す? 生まれた歓びさえ曇り出す世界で 出会えた奇跡だけは忘れないで アナ「ついにAMLの'機動要塞'楠木瑞羽、出動です。」 親方「これまた大きいですよね。183cm85kg、そして肩幅が広くがっしりしてますから。大きくてパワーがある上に、アマレスのテクニックにも非常に優れていて…ちょうど今日はアマレス出身佐伯とのタッグですから…新旧アマレスファイタータッグですね。」 瑞貴「本格派のタッグですからね。遺憾なくその技量を見せて欲しいですね。」 アナ「瑞羽選手は新団体という事で、心機一転頑張ると控え室で話していたそうです。」 親方「実力は本物ですからねぇ…あとは運とタイミングだと思うんですよね。」 花道を悠然と歩いていく瑞羽。 そのワイルドな容姿から女性人気が高く、花道脇は熱心な女性ファンに埋め尽くされる。 アナ「相変わらず女性人気が凄いですね。花道脇が埋め尽くされましたよ」 親方「女子プロレス発展の鍵を握るのは、いかに女性ファンをつかめるかですから、重要ですよ。」 アナ「なるほど…」 赤コーナーの二人が揃うと、 そしてエプロンに立った瑞羽は、なんとロープをぐっと掴んで一跨ぎ。 そして四方に両手を広げてアピールする。 会場は黄色い声援に包まれるが、二人赤コーナーチームが揃ったところで脇屋が早速佐伯に対して視殺戦を展開。 赤松と瑞羽も睨み合いになり、お互いまったく引かない。 アナ「額を付け合っての睨み合い…火花がここまで飛んできそうですよ」 親方「佐伯は自分からはああいったことを仕掛けないんですが…仕掛けられると応じるんですね。冷淡ではなく、内には熱いものを秘めてるのがよくわかりますね。」 アナ「ここで瓜生レフェリーが身体を割り込ませて…分けました。」 親方「気の強い瓜生レフェリーが割り当てられたのも、よくわかりますね。両軍のやる気が凄い見て取れて、ゴングが待ちどうしいですねっ」 アナ「第6試合、両軍の闘士は熱く燃え滾っています!」 |
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赤コーナー |
楠木瑞羽 | 赤松まどか |
青コーナー |
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| 佐伯美優(ファルシオン) | 脇屋碧 | ||||
| カーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!! アナ「本日6度目の運命のゴングがここ有明の空に高く響き渡ります。第6試合、楠木瑞羽、ファルシオン所属佐伯美優VS脇屋碧、赤松まどかの'黒い姉妹'の激突です。」 親方「注目の試合がついに幕開けですねっ!」 アナ「まずは…赤コーナーは佐伯、青コーナーは脇屋が先発の模様です。」 佐伯は軽やかにステップを踏みながら様子を伺うが、脇屋はそんなのお構いなしで中央に進み、片手を差し上げる。 佐伯は警戒しながら近づくと、 脇屋「ちょこまかすんなよ。チャンプの力を見てみたいんだよ。」 不敵な笑みを浮かべながら力比べを要求。 佐伯は表情を変えず足を止めて、リング中央へ。 アナ「おお…脇屋の力比べを受ける模様です。」 親方「チャンピオンですからね。王者としてはここは堂々と受けておかないといけませんよね。まあ…体格差から言ってあまり受けたくも無いでしょうけど。」 瑞貴「力だけは一流の脇屋だから苦しいだろうけど、これをどうやって捌くかで佐伯という選手がAMLファンは見えてくるんじゃないかと思いますね。」 まずは左手から組んでいく佐伯。 右手は良いタイミングで組む為に、お互いがけん制し争う状態。 アナ「しきりに組み手を争っています。」 瑞貴「佐伯は組んだタイミングで一気に力を発揮できるポジションにできないと脇屋に一気に持っていかれるのは見えているから無理も無いし、脇屋は脇屋で仕掛けたのに押し込まれて腕でもとられたら面目丸潰れ・・・思惑が完全に交錯してますよね。」 親方「思惑が絡み合って争っているわけですね…これだけでも息が詰まりますね。」 睨み合いながらしきりに手を取ろうとしては払いを繰り返す両者。 アナ「緊迫した空気が続きます…」 親方「息が詰まりますねぇ…」 ついに手が組み合うと、一気に力をこめる両者。 アナ「ついに組み合いました。手四つで押し合いますが…」 親方「ここは脇屋が徐々に押し込んで…あ、手を捻って痛めつけに行きましたね。」 脇屋が手を下に回すと、そのまま力任せに捻ってダメージを与えていく。 佐伯はなんとか戻そうとするが、脇屋がそれを許さない。 さらに脇屋は衝撃を加えていくが、その勢いを付けるタイミングで巧く手首を返し、何とか位置を戻す。 それもかまわず脇屋はコーナーまで一気に押し込んでいく。 ポストまで押し込まれた為、瓜生がブレイクを命じる。 瓜生「ブレイク!ブレイクよ!脇屋!」 アナ「コーナーまで押し込んでいきました。脇屋、そのパワーを見せ付けることに成功…でしょうか。」 親方「非常に満足げというか…不敵な笑みがまた佐伯の神経を逆なでしてそうですね。」 瑞貴「佐伯は見てみぬ振りなのか、相手にして無いのは、表情を変えませんね。」 アナ「ここはクリーンに…いや、脇屋が…」 脇屋「エリートさんは表情が乏しくて面白くねぇな…それともお嬢様育ちなのか…これでも黙ってられるか?」 バシッ! 佐伯「!」 軽く眉をしかめ、睨み返す佐伯。 瓜生「脇屋!ブレイクだって言ってるでしょうが!さがれ!」 脇屋「あんたの怒り顔は見飽きてるんだよ。」 と瓜生に言い放ちながらさがろうとする脇屋に向かって… バシッ! アナ「佐伯が脇屋の顔面を張って…いや、掌打でしょうか?頬と顎の間でしょうか、一発打ち返しました!」 親方「さすがに黙ってやられるのは我慢なら無いでしょうね。こうでないといけませんよ!」 脇屋「痛ぅ…そうこなくちゃ面白くねぇよな。」 アナ「脇屋がここで張り返し…佐伯は掌打!打撃戦…いや、殴り合いと言うのが正しいでしょうか?」 瑞貴「気持ちのぶつかり合いですからね…もう殴り合いでしょう。お互い、理論的なこと考えずにただ殴り合ってるんだし。でも、殴り合いがこう…気持ちが伝わってくるのが、ただの喧嘩と違うところですよね。」 親方「そうですね〜。気持ちが伝わってきてからだが熱くなるのが、まさに格闘技、意地と意地とのぶつかり合いですねっ!」 掌打と張り手の応酬が続いたが、先に流れを変えに言ったのは佐伯であった。 佐伯は脇屋の張り手をダッキング気味に交わすと、大きく足を踏み込む。 アナ「ここで佐伯が・・・張り手を交わして踏み込みました。」 親方「ここで仕掛けにいったんでしょうが…うかつに入ると脇屋の得意の膝が!」 脇屋が「シメた!」とばかりに嬉々として膝を振り上げると… 瑞貴「いや…そんな甘いわけ無いですよ!」 脇屋「シッ!…え?」 脇屋の膝は佐伯の顔面を捕らえることなく、その加速のまま振り上げられる。 佐伯「…!」 佐伯は足だけ踏み込んでフェイントをかけ、状態を低く向かわせるのはタイミングをずらしていた。 体勢を崩した脇屋を一気にタックルで捕らえ、押さえ込みながら足を決めていく。 脇屋「くそ!はめやがったな!」 佐伯「…(あなたが先に…って言った方が良いのだろうか…)」 アナ「佐伯はよく見ていましたね。」 親方「脇屋の膝というのをおそらく情報として知っていたのでしょう。佐伯といえばその研究さは有名ですからね。」 瑞貴「脇屋は中途半端に「知ってる」ってだけで狙ったんでしょう。まったく…♪そういう所を直すはずだったのに!(川田まみ「JOINT」の替え歌・マイブームになったらしい)」 親方「ははは…でも、足を極められながらも、完全にコントロールを許していませんよ。こういうところに進歩が見られるのでは無いかと思いますが?」 佐伯は足から膝を捻りながらアキレス腱固めのように極めていくが、脇屋は完全に極めさせないように絶えず腕や反対の足を使って妨害。 それを掻い潜って佐伯が完全に極めたときには既にロープが近く、脇屋は脱出。 脇屋「くそっ!倍にして返してやるぜ!」 佐伯「…(いちいちうるさいですね・・・)」 再び打撃戦を展開する両者。 アナ「再び張り手と掌打…今度は佐伯も脇屋もキックを交えての激しい応酬!」 親方「例えていうなら切れ味鋭い刀の佐伯と破壊力の高い鉈の脇屋と言いましょうか…音もバシッッと鋭い音とどかっという鈍い音もまた対照的ですね。」 瑞貴「…脇屋…打ち負けてミロ…タダジャオカンゾ…」 アナ「…???瑞貴さん?…瑞貴さん?」 親方「え〜…瑞貴さんがLMAに所属している時代ですが、佐伯の所属するファルシオンのトップであるライガー・水刃と、通称「三年抗争」という、長い抗争を繰り広げていたんですね。まあ…後にそこから友情が芽生えたという話なんですが…やはりライバル心というのはあるようで…」 瑞貴「だぁぁぁぁぁあああああああ!!!!!なにやっとんじゃヴォケ〜〜〜!!!(がちゃん!ドカ!がたん!)」 アナ「えっと…その…(がさごそ)…さて、解説には”熱血コーチ”白都美紀さんをお迎えします。白都さん、よろしくお願いします!」 白都美紀「はい、よろしくお願いします。…瑞貴さんにも困ったものですね…。」 親方「白都さん、今日は良い試合をありがとうございました。瑚路陣です。よろしくお願いします〜。」 白都「いえいえ、あれは向こうも頑張ってくれたから良い試合ができたんだと思いますよ。」 アナ「早速リング上ですが…脇屋が張り手を入れたあと組み付いてニーリフトを入れました!」 親方「佐伯が浮き上がりましたが…佐伯も足を取って…いや、脇屋が切りましたね。」 アナ「脇屋がそのまま赤松にタッチしました。佐伯もここで楠木瑞羽とタッチです。」 親方「スーパーヘビーの激突ですね。ワクワクが止りませんよっ!」 183cmを誇る瑞羽と181cmの赤松がまずはリング中央でにらみ合う。 二人とも徐々にリング中央に歩み寄り、まずは左手を組み合わせる。 大型選手同士の力比べだと思ったそのとき・・・ 赤松「オラッ!」 瑞羽「なにっ!」 赤松は組んだ左手を強引に引いて瑞羽を引き寄せて、エルボー一閃! アナ「引き込んでの強烈なエルボー!顔面に入りました!」 親方「これは狙ってましたね。得意のフォアアームエルボーがきれいに入って…瑞羽も面食らったでしょう。」 白都「佐伯と脇屋の絡みが少し長かったから、待たされた分感情が爆発したのかもしれませんね。脇屋程でもないにしろ、赤松も十分気が短いですから。」 アナ「そのまま、フォアアームエルボーを2発、3発と叩き込んでいきます!」 正面からのエルボーを連続して叩き込む赤松。 瑞羽が前のめりになると、後頭部にダスティ・ローデス宜しく、後頭部にバイオニックエルボー(エルボースタンプ)を叩き込む。 さらにそこからヘッドロックにとると、前方に助走をつけ、ブルドッキングヘッドロックの要領で飛ぶと締め上げる腕を離し、後頭部にエルボーをあてがって顔面をリングに叩き付けていく! アナ「赤松が一気に仕掛けて生きます!バイオニックエルボーからブルドックウィズエルボーと、得意のムーブで瑞羽を捕らえます。」 親方「惜しみなく得意技を出していきますね。AMLでエルボーの使い手といえばまず思い浮かぶのが赤松ですから。早速切れのいいエルボーを見せ付けてくれてますね。」 白都「しかし、これで瑞羽が黙ってるとも思えないですけどね。」 赤松はさらにロープへ助走をとり、立ち上がり際へランニングエルボーを叩き込もうとするが… 瑞羽「調子付いてんなよ!」 と、立ち上がると赤松へ向かって走り、全体重を預けたカウンターのラリアット! もんどりうって倒れる赤松。 瑞羽は巨体に似つかわしく無い素早さでネックスプリングから立ち上がり、赤松を引きずり起こす。 そのまま脇に抱えて、一気に全体重をかけて、再度バスターで落とし、リングを大きく揺らす。 アナ「”機動要塞”楠木瑞羽、一気に反撃に出ました!カウンターのラリアットから、サイドバスター…リングの揺れがその衝撃を物語りますね。」 親方「そうですね。サイドバスター自体は、相手を脇に抱えて体重を預けて落とすという、非常にシンプルな技なんですが、スーパーヘビーの瑞羽が全体重を預けて落とすんですから、破壊力は想像以上なんですよね。今のプロレスは、技が複雑化して技術が上がってはいますが、こういうシンプルな技ですごさを見せるのも非常に重要だと思いますよ。」 さらに瑞羽は赤松をロープに振って、181cmの赤松を軽々とフロントスープレックスで投げ飛ばす! ここから腕をとっていく瑞羽だが、赤松はうまく体制を作って、ブリッヂから立ち上がっていく。 そのまま腕の極め合いにもつれ込んでいく。 瑞羽がハンマーロック状に極めていくと、赤松は踏ん張ってこらえ、押してきた体重を利用して逆に体勢を覆いかぶさるように変えて押し込んでいく。 瑞羽はこれをレスリングで鍛えたブリッヂでこらえ、そのまま押し戻していく。 そのまま瑞羽が再びハンマーロックに極めた後ハンマースローで投げ飛ばし、直後に足を取ってそのままレッグスプレッドで痛めつけた後、逆えび固めに移行。 赤松は苦しみながらもロープにたどり着く。 ここがチャンスとみた瑞羽は佐伯を呼び込んで連携を狙う。 それを見咎めた脇屋も乱入、瓜生が怒鳴りながらとめるのも聞かずに、一気に乱闘状態に。 そこから先に連携のチャンスを得たのは瑞羽組。 瑞羽が脇屋を場外に落とし、佐伯は切れのいい打撃で赤松を追い詰める。 ふらつく赤松を佐伯がロープに振り、帰ってきたところを二人合わせてハイキック。 さらに引き起こして二人が互い違いにロープに走り、サンドイッチラリアットを決める。 アナ「ここが攻め時と見たか、一気に合体ハイキック、そしてサンドイッチのラリアットと畳み掛けていきます!」 親方「黒い姉妹は打たれ強いですから、ここで大きくダメージを与えておきたいですね。終盤を有利にするためにも、このチャンスは逃せませんよっ!」 白都「でも、脇屋がもう戻りますね…」 脇屋「調子コイてんじゃねぇぞ!」 脇屋は走りこみながら瑞羽にニーアタック! そのまま身構える佐伯に一気に組み付いて、力任せに首相撲の体勢に持ち込み、得意の膝を何度も思い切り叩き込む。 佐伯がくの字になり浮き上がるほどの強烈な膝を、何度も叩き込んでいく。 アナ「脇屋が赤松を救出し…一気に反撃です!得意のニーリフトを佐伯に叩き込んでいきます!」 親方「ここで何とか黒い姉妹は形勢を逆転していきたいですよね。」 白都「…でもちょっとまずいんじゃないでしょうか…佐伯がしっかりガードし始めましたよ。」 脇屋は手ごたえにおかしさを感じ、離れようと思ったときであった。 最初はいい打撃をもらって苦しい佐伯であったが、冷静さを失わずに腕を入れて対処。 ガードを固めてダメージを減らしていた。 そして脇屋が打つのをやめて下がろうとしたところを逆に一気に踏み込んで、体重が残っている足へ片足タックルをきれいに決め、得意のグラウンドへ持ち込む。 アナ「佐伯、ここは良く見ていました!そしてお返しとばかりにそのままアキレス腱固め!思い切り締め上げていきます!」 親方「非常に冷静な判断ですね。よく見ていました。状況判断が非常に的確ですねぇ。さすがとしか言いようが無いですよ。」 脇屋は苦しみながらもロープを求め、佐伯はサキのダメージにやや顔をしかめながらも思い切り締め上げる。 その様子を見た、先に救出された赤松は瑞羽に得意のランニングエルボー、エルボーアタック、バックスピンエルボーと決めて倒すと、佐伯にエルボードロップをお見舞いして脇屋を救出。 今度は黒い姉妹が佐伯を場外追放して瑞羽に連携を決めていく。 まずは瑞羽を引き起こしてサンドイッチラリアット、そして互いがロープに飛んで、脇屋のジャンピングニーと赤松のフライングエルボーでもう一度サンドイッチ、さらに脇屋が瑞羽を抱えあげて赤松がコーナーからフライングエルボーによるダブルインパクトを狙うが、これは佐伯が場外から戻って赤松をコーナーから落として阻止。 再び乱闘状態になる。 一進一退の攻防が続いたが、徐々に瑞羽が底力を発揮し、大爆発。 一気に形勢を逆転し、流れを引き寄せる。 終盤黒い姉妹は赤松が捕まり苦しい展開になり、逆転狙いで連携を仕掛けようとするも、かえって分断されてしまう。 佐伯は脇屋を連れて場外へ。 リング上では瑞羽が赤松に得意のフロントスープレックス、スクラップバスター、オクラホマ・スタンピードと、必殺のフルコースを放って追い詰める。 赤松は逆転狙いで肘を叩き込むも、切り返されてしまう。 場外では何とか赤松を助けようと脇屋が暴れていた。 脇屋「離しやがれ!この能面女!」 佐伯「…(むっ)」 アナ「場外では佐伯が脇屋を足止め…グラウンドに持ち込んでいますね。」 親方「リング上では…瑞羽がバックをとり…いや、赤松がエルボーで怯ませ…フェースクラッシャーで叩き付けましたが…コーナーにパートナーがいませんよ!」 佐伯「少し黙ってくださいますかっ!」 と脇屋のバックについた佐伯は必殺のチキンウィングフェースロックを狙うが、ここで意外な展開に持ち込まれる。 腕と顔面を極めて背後にのしかかろうとすると、いきなり空いた手で足をすくわれる。 佐伯「(苦し紛れになにをっ!)」 と、グラウンドでのチキンウィングフェースロックに移行しようとすると、体重をうまく逆にかけられて、フェースロックをするっと外されてしまう。 力任せを予想していた佐伯がほんの少し驚いたところで脇屋は完全に脱出し、リングに向かう。 リング上では… アナ「バックドロップで叩きつけた瑞羽が赤松のバックをとって…ここで一気に決めに行きます!ブリッヂを活かした鋭角ジャーマン!脳天から赤松が逆落としになりました!」 親方「瑞羽は相手によって急角度にするか、角度を緩めるか変えているんですが、これは急角度…危険な角度で落ちましたよ!」 アナ「カウントが入り…1……2……」 脇屋「まどか!」 佐伯「させません!」 脇屋がカットに入ろうとする間一髪で佐伯が足を取り、そのまま裏アキレス腱固めに移行。 しかし… アナ「カウント2.9!赤松、自力で返しました!」 親方「しかし…瑞羽、もう1発を狙ってますね。」 佐伯は完全に脇屋を押さえ込む。 脇屋「離せ!この能面!」 佐伯「(2度も!!!!)」 アナ「瑞羽が再びバックを取り…2発目の鋭角ジャーマン!これも危険な角度で決まった!!!」 瓜生レフェリーがカウントをとる。 1……2……3! アナ「赤松、返せません!28分36秒、鋭角原爆固めで楠木瑞羽が赤松を下しました!」 親方「いや〜激しい試合でしたね。最後まで手に汗握る展開でしたが、やはり楠木瑞羽が先輩の意地を見せましたね。」 白都「本当は旗揚げ戦ですから、黒い姉妹のほうも勝利を狙ったんでしょうけど…脇屋が佐伯を完全に意識しすぎて連携がずいぶん少なかったのも敗因かなと思いますね。瑞羽組のほうは佐伯も瑞羽も連携がきちんと取れていましたし…。ある意味感情の暴走が感情の自爆になっていたとも思えますね。そういうところをきちんと反省して次に活かせば、大きなステップアップになると思いますよ。」 親方「そうですね。今後に期待がかかってますから頑張ってほしいですね。佐伯に関しては、今日はアウェーなのに非常落ち着いてペースを崩しませんでしたよね。そこが彼女の彼女足るゆえんなんでしょう。さすがでしたね。」 |
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○楠木瑞羽 |
28分36秒 |
赤松まどか● |
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| 佐伯美優「脇屋さん?いい膝もってますね…今の日本であれだけのパワーがある
レスラーはそうそういないでしょう。かといってパワー一辺倒かというわけでは
なさそうですし…ただ、あの人はしゃべり過ぎですね。あまりおしゃべりが過ぎ
るなら黙らせてさしあげますが」 記者「『能面』と言われて、少し表情が変わったように見えましたが」 佐伯美優「それで?」… 記者「いや、その…」 佐伯美優「私だってそれなりの喜怒哀楽はありますよ。…こんな風に(笑う)」 記者「…(全然目が笑ってないよ〜)」 楠木瑞羽「まだまだあいつらに主役を渡す気は無いから。オレが登りつめるまでは。・・・また痣だらけだよ。でも、このくらいにならないと、試合した気にならないからな。ガッツリ「プロレス」をやってるよ。こういうのがやりたくてLMA出たんだから。面白いのは春日に任せて、俺はガッツリ「激しいプロレス」をやっていく。お客さんに胸いっぱいで帰ってもらえるぐらいにやっていくよ。」 ちょっと間 楠木瑞羽「佐伯とは…最初はあの水刃のとこの奴だからって思ったけど、あれ(三年抗争)は佐伯には関係ないしな。やっぱりベースが同じ(アマレス)だから動きも合わせやすかったし。対戦?面白そうだから、機会があれば。」 脇屋碧「タッグだって事タマ〜に忘れちゃって…」 赤松まどか「をい!…頼むって…(苦笑)」 脇屋碧「いや〜…ごめんごめん。次はセコンドにカンペもたせとくよ。」 赤松まどか「そのくらい覚えとけってw」 脇屋碧「ははは…。でも、負けるとやっぱり悔しいなぁ。アタシは負けて悔いなしとかきれいごというつもり無いから。負けて悔いなしって、そこまであたしは完成して無いし、悔いがあるからそこを反省して強くなるんだよ。佐伯?今日は負けたからさすがだって行っとくけど、次はこうはいかねぇから。あのどてっぱらと顔面をこの膝でぶち抜いてやる!…でも、面白かったな。佐伯も面白いじゃねぇか。日本もまだまだ面白いな。面白くないのはLMAぐらい。あそこはあのはげと狐女がいなくなんなきゃ絶対良くならない。三浦さんも竹田さんも、面白いことがしたいならせめて外に出るべきだな。先輩だから強くは言えないけど。でも、外にはぶーときゃんぷであったHWPや佐伯とか、面白いのがいっぱいいるんだから、こもってたら絶対もったいないと思うなぁ。」 赤松まどか「そのくらいで止めとけ。・・・勝つつもりでいったんだけどなぁ。まあ、たまにはこういうこともある。でも、瑞羽さんも相変わらず元気でよかったよ。あの人が元気じゃないとガンガン行けなくて面白く無いから。今日はまあこういう結果だったけど、また次だ。次は逆の結果を出してやるから。佐伯?…今日は碧が絡ませてくれなかったから、次かな。面白いらしいから。この肘で思いっきり顔色を変えさせてやる。」 |
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第7試合 |
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アナ「放送席向う正面には再び楠木瑞貴選手をお迎えいたしまして、やってまいりました、セミメイン。第7試合です。」 親方「セミメインは…正直予想が付きませんね。このカードを持って来た意図が…解釈が非常に難しいですね。」 アナ「私もそれをまず思いました。白姫霧依・仁木奈々組に、対しますはK-Office土岐逸子、大日本女児塾の真田黒子組です。」 親方「実力は疑いようが無い4人ですが…アマレス出身の白姫に、ジュニアのコミカルファイター仁木、シリアスファイターの土岐に、総合格闘技寄りの真田と…いったいどういう試合になるか想像が付きませんねぇ。しかし…」 アナ「しかし?」 親方「このバラエティに富んだ4人が、どういう試合の化学反応を起こしてくれるか、それが非常に楽しみですよね。」 瑞貴「AMLという団体のカラーを見て貰うのには、こういう…親方のおっしゃるところの化学反応ですか、これが一番だと思ったんで。本当は小早川あたりも放り込みたかったんですけどね。スタイル、主義を超えてリングでそれをぶつけ合い、試合として昇華し、自己満足を讃え合うのではなく、お客さんにプロレスラーとしてお見せして、満足してもらえるものを作り上げて欲しいと。選手への投げかけでもあるんですけどね。試合とは?プロレスとは?お客さんに満足してもらうには?という事をしっかり考えて、試合にきちんと意思・目的を持って欲しいと思うんですよ。セミメインに抜擢した4人はそれができると思うから選びました。」 親方「ベビーやヒール、格闘技系からアマレス系、パワーファイターにテクニシャン、ヘビーに軽量級とレスラーは様々な選手がいるわけですし、思想も様々ですからね。それがぶつかり合い、包括するものがプロレスと…そういわれれば十分納得のカードですね。」 瑞貴「プロレスの醍醐味を十分堪能していただける団体を目指す…そして、それを体現できるカードを提供するのがAMLと、そうありたいですね。」 アナ「なるほど…そろそろ選手が入場します。」 会場が暗転して、流れ始めるのは「ココロ花」(笑金オールスターズ) ♪ココロ花咲かせて 今日も笑えることに感謝 フォー・ユー ココロ花咲かせて 明日もときめく思いは一つ まっすぐ歩いていく 大歓声に包まれるも、表情はあまり変わら無いが、グローブに描かれた「うし君」と「かえる君」を観客の方に見せつつ花道を進む。 アナ「いま「うし君」と「かえる君」が愛想を振りまいているのでしょうか?…試合前は非常にのどかなこのグローブも、いざ試合が始まると血に飢えた獣と化す訳ですが…”戦うストリート芸人”真田黒子、AMLに登場です!」 親方「AMLの選手を見慣れてしまうと真田選手は非常に細く見えるんですが…黒いコスチュームがさらにそれを手伝ってしまっているところもあるんですが、ただ細いのではなく、非常にしなやかで、無駄が無いんですよね。それにより、試合にも非常にスピードがあるんですよね。」 瑞貴「凄く腕が長いですよね…。どのくらいあるんだろ。タイプ的にはうちの小早川や桃井、粟生みたいな細身なタイプに近いんだろうけど、ファイトスタイルはうちにはいないタイプだから、どう選手が対応するか楽しみですね。」 アナ「よく見ると…ピンマイクをつけていますね。今日もネタが見られるのでしょうか?」 親方「ボクもあれを非常に楽しみにしてるんですよ。いや〜、ワクワクが止りませんよっ!」 セカンドロープをすっと跨ぎ、静かにリングインする真田。 そしてリング中央に歩み出る。 以降は真田の腹話術です。 うし「AMLの旗揚げ、おめでとうございま〜す。いやぁ・・・凄いお客さんの数だね、かえる君」 カエル「そうだね。いっぱいだね。これが全部うし君だったら食べ放題なのに・・・」 うし「ペースはやいよ。いきなりだなぁ。でもなんかさ、控え室からここに来るまで、なんかいろんな選手にもの凄くじっと見られてたんだけど、ぼくがそんなに気になるのかなぁ・・・」 カエル「ここの選手は大きい選手が多いよね。その理由ってなんだと思う?」 うし「もちろん良く食べ…みんなぼくを食べる気だな!」 カエル「あ…なんかリングドクターとレフェリーが上がってきたよ?」 ドクター「ちょっと検査させてくださいね…うし君」 ナース名和(和)レフェリー「今は下火になったとはいえ…色々心配ですからね。」 カエル「ああ、B…」 うし「いい加減そのネタやめようよ、色々問題が…しかもそのナース服、白黒の縦じま…そのんままレフェリングもする気?色々まずくないですか?」 ナース名和「牛さんを弔うのにも着替えなくていいでしょう?」 うし「ああ、検査して陽性なら焼却処分、陰性ならみんなで食べると…ねえ、生きて帰るっていう選択肢は無いんですか?」 ドクター「(遠い目)」 ナース名和「(じゅるる)」 カエル「・・・(ぽんぽん)次は豚君を合挽きにするよ・・・」 うし「いや、もう何がなんだか・・・どこから突っ込めばいいの?ねぇ?ねぇ?」 カエル「お後がよろしいようで。」 アナ「綺麗に落ちましたね。」 親方「今日はリングドクターや名和レフェリーまで巻き込みました…特別編ですねぇ。はっはっはw」 瑞貴「あははははははははははははははwwww」 アナ「会場もいいムードになってまいりました…会場が再び暗転します。」 ♪ さあ行くんだ その顔を上げて 新しい風に心を洗おう 古い夢は 置いて行くがいい ふたたび始まる ドラマのために 流れ始めたのはゴダイゴの「銀河鉄道999」 入場ゲートにはガウンを翻しながらあらわれる土岐逸子。 アナ「海援隊のリーダー、AMLに見参です!”ジャスティス・サンダー”土岐逸子、AML系へは初参戦です。」 親方「ぶーときゃんぷ興行へは参戦がありましたが、団体主宰の興行へは初参戦ですね。183cm、84kgの堂々の体格を誇り、ヘビー級中心のAMLの選手ともまったく遜色なく、むしろ大きい体格ですよね。技術もたしかな者をしっかり持っていますし、今日のカオスな組み合わせの試合もきっちり対応してくれそうですね。」 瑞貴「パワーと技術をバランスよく兼ね備えていますし、何より(蠣崎)渚が一押ししてましたから。こうしてじっくり試合を見るのは初めてなんで、私も楽しみなんですよね。」 花道をにこやかに、非常に落ち着いた様子で進んで行く土岐。 ベテランらしい落ち着きと余裕を感じる。 花道側の観客のハイタッチにも応じ、入場を楽しんでいる様子。 アナ「土岐と言えば、海援隊のリーダーとして四国で活躍していたわけですが、このたびK−Officeに海援隊を率いて移籍したわけですよね?」 親方「そうですね。そういったことは彼女の性格からか…詳しくは聞いたことが無いんですが、心機一転頑張っていきたいとのことでした。」 瑞貴「うちもいろいろあったように、海援隊も色々あったんだと思いますよ。でも、そういうことを引き摺らないで、新しい気持ちで頑張ってほしいですよね。私は彼女は四国に閉じこもるにはもったいないと思ってましたし。まあいろいろあったんでしょうね。」 親方「土岐は非常に真面目な選手ですしね。ここに至るまでは非常に苦しかったと思いますね。でも、足かせが取れたわけですし、海援隊の選手たちもそうですけれども、やりたいことを存分にやって、いいプロレスを見せて欲しいですね。もう変な足かせも無いですから。」 リングインした土岐は非常にすがすがしい表情で四方に礼をし、完成には両手を上げて応える。 早速メッセージボードにも「海援隊LOVE」など、土岐に関するものも多く見られて、時はちょっと照れくさそうにした。 アナ「メッセージボードに照れているんでしょうか、はにかんだ表情を見せていますね。」 親方「ベテランなんですが、非常に真面目でね、ああいったところがまたいいんですよね。」 アナ「・・・会場が暗転します。続いては赤コーナーの選手の入場です。」 ♪人を愛して 人はこころひらき 傷ついて すきま風 知るだろう アナ「非常に渋い選曲ですね。杉良太郎の「すきま風」です。」 親方「沁みますね〜、杉様は。こんな風に心に沁みる試合を期待したいですねっ」 花道に現れたのは、”白の姫武者”白姫霧依。 アナ「遅れてばせながら合流を果たしました、白姫です。」 親方「一時はLMA残留なのかとも噂されましたが…ちょっと心配だったんですよね。でも、AML旗揚げには間に合いましたね。」 瑞貴「まあ…霧依は非常にマイペースですから。みんなはもう来るもんだと思ってたんで、心配もしてなかったんですがね。」 親方「噂によると、先に寮の部屋は準備されてたなんて話も…」 瑞貴「ええ。用意しておきましたよ。来ると思っていましたから。信頼と言うより…退屈な向うにいるはずも無いなってw」 アナ「そのマイペースな白姫が、マイペースに花道を進んで行きます。いつもの白拍子スタイルが純白の花道に映えますね。」 静々と、下げ髪に立て烏帽子、白小袖・紅の単・紅の長袴・白水干を着け、白鞘巻の刀を佩刀し、蝙蝠(扇子)を持ち悠然と左右に微笑みかける。 元来白拍子は男性の格好であるが、身長175cm体重74kgのしっかりした体格である白姫に非常にしっくりきている。 アナ「アマレス出身の体格の良さが相変わらず目を引きますね。」 親方「そうですね。あれだけ着込んでいても、ある程度その体格の良さがわかるぐらいですからね。」 アナ「白い肌に白い着物、そして赤い単に長袴…紅白で非常に縁起がいいですね。」 親方「旗揚げ戦ですしね。このくらいめでたいほうが良いですよねぇ。」 アナ「外見もさることながら、白姫と言えば、結城、赤松と並んで次世代のエースと期待されているわけですが…」 親方「結城と同じくアマレス出身なんですが、非常に力強さを持っているんですよね。結城はどちらかと言うとスマートにスパッと投げを打つタイプですが、白姫は豪快かつパワーあふれるスープレックスなんですよね。久しぶりにじっくりと見せてもらいたいと思いますね。」 アナ「確かにそうですね…おっと、白姫がリングインしました。」 白姫はリングインすると装束を脱ぎ捨てて、白地に赤ラインのワンピース姿になる。 アナ「コンディションは非常によさそうですね。」 親方「そうですね。今日の相手は曲者真田にベテラン土岐ですから、コンディションの時点で負けてはいられませんしね。良いコンディションで、これはもう試合までワクワクが止りませんよっ!」 白姫がロープの張りを確かめると、会場は再度暗転する。 そして流れ出すのは… ♪Lu LaLu La ピアノは世界の夢咲く野原にメロディー こわれた時計を信じて 時間は誰の味方? アナ「…非常にのどかな曲が…流れます…もう慣れたはずなんですが…」 親方「ははは…確かに…ちょっと脱力しますよねぇ…」 瑞貴「まあ…入場する主もゆるいからね…色々と」 いきなり実況解説陣にさんざん言われるが、全くどこ吹く風でにこやかに入場するのは”戦うシルフ”仁木奈々。 両脇には”ロンダート・エンジェル”三木陽菜、”ネイチャガール”倉科千鶴を引き連れている。 アナ「…何かおかしな入場ですね…仁木はずっと二人の背中あたりでしょうか?手を入れています。」 親方「何を考えているんでしょう…僕には読めないですね…」 瑞貴「まぁ…ろくでもないことを考えてるのは確かだろうけど…」 三木「…奈々さん…本当にやるんですか?…」 仁木「うん!」 三木「たぶん駄目だと思いますよ…」 仁木「大丈夫。いざって言うときはちるが何とかしてくれるよ!」 倉科「…凄い無茶振りなんですけど…」 160cm58kgと非常に小柄な(AML内比較)仁木だが、なぞの自信に胸を張り、堂々と入場。 リングインの際も、二人を引き連れ…いや、背中に手を入れたままである。 アナ「3人でリングインですよ…」 親方「あれ?セコンドだと思ったのですが…」 そのまま四方に愛想を振りまく仁木。 レフェリー・ナース名和は仁木に声をかける。 名和「あの〜」 仁木「なにかななにかな?」 名和「セコンドのお二人は〜…定位置に下がって頂きたいな〜と…」 仁木「あ、これは…グローブだから。そっちの黒子ちゃんと一緒〜。ほらほらご挨拶!」 三木「…本当にやるんですか?」 倉科「あうあうあうあうあうああうあうあうあうあうあうあうあう」 仁木「ほらほら、はやく!」 アナ「なにやら…もめ…いや・・・違いますね・・・どうしたんでしょう?」 親方「さぁ…何かあったんでしょうか?」 三木「ひなちゃんです☆」 倉科「…ちるちゃん…でしたっけ?」 仁木「二人合わせて〜」 三木・倉科「ひなっとちるっとです〜」 瑞貴「…だから…でしたっけ?って聞く位ならやるなよ倉科…」 アナ「まさか…グローブだと言い張る気なんでしょうか?」 瑞貴「・・・そう言う気満々ですね・・・あの楽しそうな顔…」 仁木「ね?」 名和「え〜と…グローブ着用はルールで認められて〜…」 ここで明らかに怒った瓜生サブレフェリーが乱入! 瓜生「三木!倉科!さっさとリングを降りる!」 三木「やっぱり怒られたじゃないですか…」 倉科「私は嫌だって言ったのに…(ぐすぐす)」 瓜生「早く!」 ひなっとちるっと「すみませんでした〜」(すごすご) 仁木「グローブなのに〜」 瓜生「どこがよ!いい加減にしなさい!」 仁木「ゆーちゃんは胸は柔らかいのに頭は固い…」(ぷにぷに) 瓜生「・・・私と総合格闘技戦10R勝負に変更する?」 土岐「まぁまぁ…進行が遅れるからそのくらいで…」 瓜生「あ、すみません…とにかく、真面目にやりなさい!」 仁木「奈々はいつでも真面目だもん!」 瓜生「この口か?いうのはこの口か?あぁ?」 仁木「いひゃいいひゃいいひゃい・・・のひるのひう〜〜〜〜〜〜!!!」 名和「まぁまぁ…」 瑞貴「…本当に大丈夫か…信じた私がバカだったとか言わせないでよ…」 アナ「大丈夫ですよ…信じましょう。さぁ、まもなく運命のゴングが鳴らされます!」 |
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赤コーナー |
白姫霧依 | 土岐逸子(K-Office) |
青コーナー |
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| 仁木奈々 | 真田黒子(大日本女児塾) | ||||
| カーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!! アナ「運命のゴング、本日7度目の試合開始を告げました。先発は…赤コーナー仁木、青コーナー真田です。」 親方「ファーストコンタクトがどのようなものになるか…楽しみですね。ワクワクが止りませんよ!」 瑞貴「今の間には間違いなく、この試合の行く末より、試合が成立するのかなって不安が入ってますよね?」 親方「そんなはず無いじゃないですかぁ、瑞貴さんも意地悪ですねぇ。」 アナ「まずはお互い相手を見合って…反時計回りにステップを踏んでいます。」 軽やかにステップを踏みながら回り込んでいく仁木。 慎重に、無駄がなく静かな動きで追いかける真田。 ぐるぐると何周も回り… アナ「まだ回っていますね…お互い初顔合わせという事で慎重なのでしょうか。」 親方「どう戦っていいのか…組み立ててるのでしょう…。真田は離れた間合いで飛ばれるのが嫌でしょうし、仁木は打撃の射程圏内には入りたくないでしょうしね。」 瑞貴「本当に考えて回っているんだろうか…何も考えていない気もする・・・」 だんだん早くなっていく回転! その回転に… ナース名和「えっと…あの…ふぁいっ!あう…目…目が〜〜〜〜〜ぐるぐる〜」 ばたんきゅ〜 仁木「おっとっと…黒子ちゃん、タンマね。…ぽより〜ん、ぽより〜〜〜ん(揺すってる)」 真田「…目がグルグル…見事。」 アナ「名和レフェリーが…目を回してしまったようですね。」 親方「ぽよりんって言うのは、名和レフェリーの愛称なんですね。穏やかで選手にも慕われるレフェリーなんですが…素直なレフェリーといいますか…」 瑞貴「千種!千種!サブ(レフェリー)はいって!瓜生!瓜生!そのままあんたが裁きなさい!」 千種「はい!」 瓜生「わかりました!」 アナ「レフェリー交代です。まあ…こういった交代はたまにはあるのですが…目を回すというのは珍しいですね。」 親方「そうですね…でも名和レフェリーはたまにこういうことがあるんですよね。」 瑞貴「・・・お見苦しいところをお見せしてしまいました…ハァ・・・あいつはあの新しい白黒ナース服見せに出てきただけか・・・」 リングに滑り込むように上がる瓜生レフェリー。 四方に深々と頭を下げたあと 瓜生「ファイッ!!」 両者に試合再開を促す。 再び間合いを取る両者。 そして再びぐるぐるとリング上を回り… アナ「再度距離を取り合います…が…また回って…あれ?仁木がもうタッチしようとしてますよ?」 親方「ちょっと早いですね。」 仁木「姫ちゃんタッチ〜」 瓜生「まだファーストコンタクトも無いでしょ!駄目!」 仁木「え〜」 瓜生がタッチを認めない。 しぶしぶと仁木は再びリング中央… しかしまた回っただけでタッチしようとする。 仁木「姫ちゃん〜たっち〜」 瓜生「あんたいい加減にしなさいよ!」 アナ「瓜生の怒りを買ってますね…仁木」 親方「ははは・・・」 あきらめた仁木は真田に一気に組み付いて、そのまま押し込もうとする。 しかし真田は巧くいなしていい体勢を作り追い込む。 そのままロープまで追い込むと、仁木はテレマークのごとく手を45度に綺麗に上げる。 真田もクリーンに分かれると、二人はがっちりと握手。 アナ「綺麗に分かれました。」 親方「そうですねぇ。…でもいつものパターンだと次は・・・」 仁木は真田のジャブを額で受けるとそのまま一気に組み付いて、押し込んでいく。 真田はその重心の低い押し込みをいなしきれず、ロープまで押し込まれてしまう。 真田は綺麗にその長い腕を上げてブレイクしようとするが… 仁木「えい!」 真田「くっ!」 アナ「仁木、離れ際にエルボースマッシュ!さっき綺麗にブレイクしたのに、恩を仇で返しました!」 親方「やっぱり…やってきましたね〜。仁木はこういうこともするんですよね。」 エルボースマッシュで真田をひるませると、ここからジュニアならではのスピードを発揮していく仁木。 まずはアームホイップでリング中央へ転がすと、立ち上がったところへその場とびでの両足ドロップキック。 さらに走りこんでのスピード重視片足踏み切りドロップキック。 アナ「仁木がここぞとばかりにスピードで押していきますね。」 親方「捕まったら苦しいですからね。一気に攻めておきたいですね。」 さらに飛び込んでいくが、ここは真田がフロントキックを合わせて動きを止める。 ここから真田が反撃に出、ワンツーから小気味良いパンチを繰り出していく。 アナ「真田、ここで反撃に出ました!」 親方「真田は非常にリーチの長い選手ですからね。仁木、懐にもぐれないので苦しいですね。」 瑞貴「ドロップキックも、相手が万全では使えないですしね。ここをどう乗り切るか…」 真田がどんどんパンチで追い込んでいくが…仁木はなんと瓜生レフェリーの袖を掴んで楯にしようとする。 瓜生「何するのよ!離しなさい!」 仁木「痛いのいや〜」 瓜生「私だって痛いのは嫌よ!…じゃなくて!ちゃんと試合をしなさい!」 仁木「あう…」 再び仕切りなおすと、仁木はいきなり場外に滑り下りて…入場時に使ったひなっとちるっとを装備しようとする! しかしそれを追いかけたのは真田ではなく…瓜生! 仁木「合体!ひなっとちるっと!」 瓜生「・・・シッ!」 瓜生はひなっとちるっとの顔をかすめるようにハイキックを放って威嚇。 ひなっと(三木陽菜)「…ごめんなさい〜〜〜〜〜〜」 ちるっと(倉科千鶴)「…私は何にもして無いのに…(ぐすぐす)」 さっさと逃げ出した二人を見て 仁木「二人とも冷たいぞ〜」 瓜生「さっさと戻りなさい!」 瓜生に怒られながらリングに戻る仁木。 リングの上では… 真田「ウシウシウシカエルカエルウシウシウシカエルウシカエルウシ!」 仁木「はわわわわわわわわわわわわわ!」 アナ「真田がここでパンチの雨あられ、速射砲のように打ち込んでいきます!」 親方「仁木にばかりおいしいところを持って行かせないぞと言う意思表示でしょうね。切れのいいパンチです!」 瑞貴「仁木もさがりながら防ぐのが精一杯ですね。どう切り抜けるのか…」 ここで真田がふと仁木にたずねる。 真田「・・・私はウシを何回うったでしょう?」 仁木「ほえ?…えっとうしうしうしかえる…」 指折り数え始めたときに… 真田「正解は…「売って」いません!」 アナ「真田のストレートが仁木を直撃!作戦勝ちと言ったところでしょうか?」 親方「さすが戦う芸人ですね。咄嗟に思いつく発想力がさすがですね。」 瑞貴「いや…いつからとんち合戦に…」 真田はすぐさまフォールに入るが、仁木はブリッヂで返す。 すぐさま真田は組み付こうとするが、仁木が咄嗟のその場跳びドロップキックで迎撃。 仁木は白姫にタッチ。 真田も深追いせずに、土岐とタッチ。 アナ「両軍、ここで交代です。ベテランの土岐に、白姫が相対します。」 親方「これは通好みの対決ですねぇ。わくわくが止まりませんよ!」 瑞貴「確かに。ベテラン土岐のテクニックを白姫がどう掻い潜っていくか…見ものですね。」 落ち着き払った様子で構えた土岐に、ゆるくステップを踏み、様子を伺う白姫。 アナ「立ち上がりは非常に静かになりそうですね。」 親方「土岐は経験豊富で基本相手に合わせてペースを配分できる選手で、対する白姫はどちらかというと立ち上がりはじっくり構えて自分のペースを作るタイプですからね。じっくりとしたためる様な立ち上がりになるんじゃないかと思いますよ。」 瑞貴「白姫は打撃戦には入りたくないでしょうし、合わせてくるんだったら、まずは自分の得意な組み合ってからの攻防でまず戦って行きたいですよね。私だったら付き合うなんてやさしいことはしませんが。」 アナ「じっくりと見合って…ロックアップです。ズシッという音が聞こえてきそうなファーストコンタクトです。」 親方「10cm近い身長差があるんですが、さすがヘビー級。まさにがっぷり四つで、力のこもった攻防ですね〜。こういうのはいつ見ても力が入りますね!」 体格では若干劣る白姫だが、身長差を重心の位置と、絶妙のパワー配分で互角に渡り合う。 土岐は、なかなか押し込めないと思うと、徐々に体を振り、手の位置を変えていく。 白姫はとっさに手を入れて体勢を変えようとするが、一瞬早く土岐が手を差し入れて左肩を抑え、スタンディングのまま極めていく。 軽く極められた箇所を叩きながらもさほど表情を変えずに白姫は右、左と体を回して隙間を作り、土岐の極めている箇所を腕に下げさせると前転して腕を戻す。 そのまま腕を切ると足をすくい、土岐にのしかかっていく。 するっと言う音が聞こえてきそうなぐらいにうまく腕を極めていく白姫。 しかし土岐は早速白姫の頭をシザースして切り返す。 そのまま肩を付けさせてフォールに行くが、下から肩を極めつつ、自分の方を上げていく白姫。 ここは持ち上げようとしたときの足を引っ掛け体勢を崩させ、三角締めを狙っていく白姫。 しかし土岐は定石どおり相手の力の入れ際を狙って隙間を作って腕を張ってロックを切り、逆に腕を狙う。 白姫はしたからいいポジションを取らせないようにガードしつつ、足を飛ばして大勢の逆転を狙う。 土岐は深追いをやめて一気に離れ、白姫は離れ際に一気に立ち上がり身構える。 お互いが身構えて見合った瞬間、会場は大きな拍手に包まれる。 アナ「会場が見事な攻防に沸きかえります。一気に空気が変わりましたね。」 親方「二人とも確かな技術の持ち主ですし、何よりお互い隙あらば極めてやろうっていう気迫ですか…すごかったですね。なんか油断したらここで決まりそうな雰囲気でしたよね。」 瑞貴「こういう戦いって重要だと思いますよ。まだ序盤だから無理に決めなくても・・・とかじゃ、試合がだらけて、技の見せっこになっちゃいますから。技の見せっこを打ちは見せたいんじゃないんです。「プロレス」を見てもらいたいんですよ。」 アナ「今の攻防を見て…仁木がタッチを要求しています!」 親方「自分も出来るところを見せたくなったんでしょうか?」 瑞貴「…なら良いんですけどね…」 土岐と相対する仁木。 真剣ににらみ合うと… アナ「…仁木が…手四つを要求しました。土岐もそれを受けてたつようです。」 親方「AMLのスピードスター仁木ですから、スピード感あふれる攻防を期待したいですねぇ。」 瑞貴「素直にいくと良いんですけど…」 手四つでしっかりと組み合うと、パワー・体格で勝る土岐が押し込み、そのまま片腕を取って極める。 仁木が待ってましたとばかりに… アナ「仁木が極められた腕を外すべく…前転…えっと…」 瑞貴「・・・あの・・・お馬鹿・・・」 仁木「ほえ・・・・・・なんかすごく痛い・・・」 土岐「・・・奈々ちゃん・・・回るの逆だから。そっちに回ると余計決るんだけど・・・」 仁木はさらに「極まって」しまう方向に回ってしまい自爆。 土岐は困った顔になってしまう。 そこに瓜生レフェリーが声をかけた。 瓜生「仁木!ギブアップ?」 そして仁木はこう応えた… 仁木「うん。」 アナ「えっと…あれ?仁木…ギブアップですか?」 親方「ええっと…」 瑞貴「・・・お馬鹿ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」 瓜生は一瞬ゴングを要請しかかるが、思い直す。 瓜生「待ちなさい!それでギブアップは無いでしょ!」 仁木「だって…ギブアップって聞いたから。痛いし。」 瓜生「だめ!こんなので終わったらお客さんに失礼でしょ!」 仁木「でも…」 ここで土岐がやさしく声を書ける。 土岐「奈々ちゃん、じゃあね…後ろに回ってみて。」 奈々「うん!」 コロン アナ「仁木の腕の極まりが弱くなりましたね。もう一度回れば、元に戻るでしょう。」 親方「ここで試合が終わっちゃったら、土岐も困るでしょうしね。」 土岐「もう一回転がってごらん?」 仁木「は〜い!」 コロン 土岐「ほら、戻った。ね?」 仁木「わ〜い!」 瓜生「じゃあ…試合再開しますよ…ファイ!」 アナ「非常に…緊張感が抜けましたね…」 親方「この緩急差がまた…たまらないですよねぇ。」 瑞貴「無理にほめなくて良いですよ。まったく…あいつは…」 瑞貴が頭を抱えたのもここまでであった。 緩急の流れから一気にスピードが上がったのは仁木が土岐にソバットを決め、さらにコーナーに振ってドロップキックを叩き込んでから赤コーナーに立ち、なんとフロムコーナートゥコーナーを突き刺した。 仁木はそのまま土岐を転がし、コーナーに上るが、ここで入ってきたのは真田。 仁木にパンチを叩き込むと、そのままコーナーから突き落とす。 真田「…出番は自分で掴み取るものです。」 そのまま真田はコーナーに戻っていたときと交代。 仁木に対して、鋭いパンチを容赦なく叩き込んでいく。 ガードが下がって来た仁木に対して真田は得意のチョッピングライトを叩き込もうとすると… 仁木「仁木奈々究極奥義!」 と大きく叫ぶ アナ「(ゴクリ)」 親方「(ゴクリ)」 瑞貴「(何する気???)」 観客「おお!!!!!!!!!!!!」 仁木「真剣白羽…痛い〜」 アナ「…真剣白羽取りの要領で受け止めようとしたんですが…タイミングが合わずに顔面直撃ですね。」 親方「…残念です…ねぇ」 瑞貴「・・・お馬鹿ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」 そのまま崩れ落ちる仁木に追い討ちのグラウンドを仕掛けようとすると 白姫「うちの出番を減らさないでもらえます?」 とカットに入る。 そのままぐるぐる目になってしまった仁木をコーナーに引きずり、無理やりタッチして白姫は出番を確保。 真田は白姫に容赦なく打撃を叩き込む。 真田「うしうしかえるかえるうしうしうしうしかえるかえるうし!」 白姫「(ちぃっ!)」 アナ「見事なパンチの弾幕です。白姫は組んでパワーを発揮するだけに、厳しいでしょうか…」 親方「そうですねぇ…真田はこうなるとどんどんエンジンがかかっていきますからね。」 白姫は何度も被弾覚悟で突っ込むが、 真田「うし!かえる!」 と、懐に入れない。 白姫「イカ墨スパゲティとはよく言ったものですわぁ。」 真田「お褒め頂いて光栄です。」 うし「ほめて無いよ」 かえる「ほめてないね。」 コーナーに追い込んだ真田、思い切り良くストレートを狙うが・・・ 白姫「はっ!」 アナ「なんと白姫、ストレートに合わせて真田の懐にもぐりこみました!」 親方「うまい!・・・大博打だったのかもしれませんが、いい位置につきましたよ!」 アナ「ここで…勝負どころだと思ったのか、仁木が土岐に突っかけていきました!」 白姫は鬱憤を晴らすようにそのまま真田を裏投げで叩きつける。 そのままさらに引き起こして、得意のバイバレー(ハーフネルソンからのリバース腰投げ)! アナ「ついに白姫に火がつきました!パワフルなスープレックスで叩きつけていきます!」 親方「白姫はスロースターターで、弓を引き絞るように溜めて溜めてからの一気の攻勢が得意ですからね。この爆発力が、彼女の魅力ですよね。」 場外では土岐に対して仁木がドロップキック、エルボースマッシュからソバット、チンクラッシャーと得意のフルコースを叩き込むと、そのまま絡みつくように抱きつき、動きを止める。 土岐は引っぺがそうとするが、なかなかしぶとく、困惑してしまう。 場内では白姫がスープレックスで攻勢をかけていく。 真田も組んだ瞬間の打撃で応戦していくが、連続スープレックスのダメージからか切れが減少しており、立て直すまでは行かない。 アナ「場外では…勝負を決めたいと思っている仁木、土岐を必死で抑えますが…徐々に引きずられてますね。」 親方「体格差がありますから…厳しいでしょうね。でもここで決めたいという気持ちは分かりますよね。真田も土岐も、切れ味鋭い一撃KOの技をもってますから、ここから反撃を許すと勝機を大いに逃す可能性が高いですからね。勢いで押し切りたいですよね。」 瑞貴「甘い相手じゃないのを分かっているから、必死ですよね。白姫の勢いをそのまま持続させてフィニッシュに持っていくという構成を考えてはいたんでしょう。仁木は体格が一番無い分、いかに戦うかを考えていたんでしょうね・・・たぶん。」 アナ「ここで白姫が2度目のフィニッシュを狙います!場外で土岐は仁木にしがみつかれています!」 仁木「う〜〜〜〜〜、行かせないんだから!」 土岐「…くぅっ!」 リング中央で白姫は、真田の起死回生狙いのフックを交わして張り手を叩き込み、再度パワーボムの体勢。 白姫は真田を大きく抱え上げると、さらにタイツをつかんで頭の上まで大きく持ち上げる。 アナ「白姫が一段高く上げました!ここでラストライド!今度こそ決めるのか!」 思い切り叩きつけ、覆いかぶさるように押さえ込む白姫。 アナ「白姫のラストライド!完璧な高さからの一撃です!」 親方「リングのきしみ具合もすごい一撃ですねっ!」 レフェリー瓜生がカウントを数える。 1・・・・・・・・・・・・・・2・・・・・・・・・・・・・・・3!!!! アナ「24分15秒、激戦を制したのは白姫、真田をラストライドで沈めました!」 この瞬間、場外で時を押さえ込んでいた仁木がぐったりと崩れ落ちる。 土岐「…奈々ちゃん?奈々ちゃん?」 仁木「はにゃ〜〜〜〜・・・もう無理〜〜〜〜」 全力を出し切ったらしく、ぐったりとした仁木を、土岐はひょいと背負ってリングに戻る。 心配そうに見る三木、倉科に向かって、土岐はこういった。 土岐「大丈夫よ。勝負どころだと思って、体中の力を使い切ったんでしょうね。…ほら、見てみると良いよ。清清しい顔だもの。」 アナ「一事はどうなるかと思いましたが…お客さんの完成がすべてを物語っていると思いますが、いかがでしたでしょうか?」 親方「やはり、土岐、真田、白姫、仁木とそれぞれがお互いをいい形で活かしあう、すばらしい試合でしたよね。」 瑞貴「本人たちがここまで考えた試合をしてくれるとは…すごくうれしいですよね。私がいつも言う以上のことをしてくれて、土岐、真田の二人もすごい考えて試合をしてくれて。」 アナ「考えた…といいますと?」 瑞貴「土岐は、ベテランとしての重みとテクニックを強調して緊張感をうまく作ってくれたし、真田は打撃を配分を多くして独自色を出し、かつ仁木という初顔合わせの素材を活かしきったし、仁木は…まあところどころおかしいところはあったけど、自分を貫いて試合の緩急をつけ、白姫はAMLとはなんぞやと言う所を誇示しつつ、きっちりパワーを見せ付けられたと。考えて試合をして、そしてこれだけのお客さんを笑顔に、緊張に導いて会場をひとつに出来たのは4人がしっかり意思を持った試合をしてくれたからなんじゃないかなと思いますね。」 親方「そうですねぇ。中でも僕は時というベテランの存在を上げたいですね。お笑い、激闘ともに、大きくぶれさせず、玄人好みの攻防からほのぼのとしたやり取りまでコントロールしていましたから。次の登場が非常に楽しみで、わくわくがとまりませんね。勿論、真田の機転、打撃のインパクトもすばらしかったですね。いやぁ・・・統一性が無い不安な試合だと思ったんですが、やはり地力、プロレス頭を見せ付けられた試合になりました。非常にうれしいですね。」 アナ「そして仁木も自分のプロレスを見せ付け、白姫はAML旗揚げに、見事に大きな白星を添えました。セミメイン、おなかいっぱいプロレスを楽しみましたが…ここでご馳走様はもったいないです。次はいよいよ・・・メインイベントです!」 |
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○白姫霧依 |
24分15秒 |
真田黒子● |
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| 仁木奈々「2回目のデビュー戦みたいな気分でした。これからも頑張りますので、皆さんよろしくです。」 | |||||
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メインイベント |
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GSWAインタコンチネンタルタッグ初代王者決定戦 |
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赤コーナー |
北畠亜貴 | 粟生里美 |
青コーナー |
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| 楠木瑞沙 | 篠塚優華 | ||||
| 本文 | |||||
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○北畠亜貴 |
31分17秒 |
粟生里美● |
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| コメント欄 | |||||