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19年目の真実:検証「足利事件」/中 険しかった再鑑定の道(3/3ページ)

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 公判で揺れ動いた供述の信用性を裁判所は十分に吟味したのか。

 審理にあたった元裁判官は言う。「彼は、自分が関与していない状況を説明できなかった。現場にいたような供述をしたうえ、証拠物を見せられると、受け入れるような供述をした」。DNA鑑定については「あくまで自白の補強証拠。総合的に、ああいう判断になった」と語る。別の元裁判官は「当時の証拠を十分慎重に検討して結論を出した。やむをえない判断」と話した。

 菅家さんの「失われた17年半」。なぜ有罪への流れをせき止められなかったのか。1審を担った梅沢弁護士も、審理に携わった裁判官たちも、明確な答えを出せていない。

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毎日新聞 2009年6月6日 東京朝刊

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